まさかのサウジアラビア、観光ビザ発給か!?
長年の間、ムスリム以外にはビザの発給が基本的になかったサウジアラビア。
聖地メッカ・メディナを有する中東の、イスラムの雄ですね。
その観光当局のトップであるスルタン・ビン・サルマン・ビン・アブドゥル・アジス氏が、2017年10月31日に、近く、観光ビザの発給を始める予定があるコトを明らかにしています。
厳しい中にも紅海など豊かな自然を保つサウジ。
かつてイエメンで取得が出来た例と(イエメンからヨルダンに抜けるトランジットビザ)、サウディアを利用してのトランジット以外には、サウジビザが発給された例は聞いたコトがナイのだけれど、そんな時代が来たのか…と、思ってしまうに他ならない訳だけれども、具体的に、いつから発給が始まって、ビザ代金が幾らなのかなどは、一切、明らかにされていないので、続報を期待したい所。
どうしてこのタイミングで!?
そもそもサウジアラビアから今回、観光ビザ発給の話が出て来ているのは、政府の原油依存からの脱却を目指す姿勢から来ているのだと思われる。
ムハンマド皇太子は、「保守的とされる国内の聖職者と決別し、同国を穏健で開かれた国にする」と10月末に語り、“ビジョン2030”では2015年度の非石油収入400億ドルから、2020年までに4倍、2030年までにさらに倍増させる目標を掲げている。
今回のビザ緩和措置の検討も、これに沿った形なのだろう。
Abdullah_Shakoor / Pixabay
さらには、紅海沿岸に自由経済区の新都市を総額5,000億ドルで建設する計画も発表している。
恐らく、この新都市計画は、大きく先行するドバイなどの中東諸国を念頭に置いた開発なのだろうが、仮に一定の成功を収めると考えると、確かにドバイよりもサウジの方が歴史・宗教遺産(異教徒が中には入れない場所も多いだろうが)が多く残されており、観光客を集める可能性が出て来るのだろう。
まぁ、ドバイの場合は、航空業界・都市整備など、全てが一体となった結果の成功である訳だけれど、この11月に入ってからも、王族や著名な投資家・企業家などが拘束されるなどの拘束劇もあった上、イエメンからリヤドの空港に向けて弾道ミサイルが発射されるなど、問題は山積みだし、絶対王政の国家だけれども、まだまだ一枚岩ではないのも事実だろうから、今後も変化が起こりえる国で、観光ビザの発給に関しても、正式な発表を期待したい所ではある。
[amazonjs asin=”4140884908″ locale=”JP” title=”中東から世界が崩れる イランの復活、サウジアラビアの変貌 (NHK出版新書)”]サウジって旅しやすいのか?
さて、そもそも仮にサウジアラビアが観光ビザを発給する様になったとして、どれだけ旅がしやすいのだろう。
まず空路。
首都はリヤドではあるが、ひとまずメッカで調べてみる(検索条件は12月に2週間旅程の往復航空券)。
・ドバイから→37,703円(フライドバイ・直行)
・バンコクから→84,403円(スリランカ航空・コロンボ乗継)
・成田から→134,430円(エミレーツ航空・ドバイ乗継)
バンコクとマニラ発が似たような値段だったので、マニラまでセブパシフィックなどで行って乗り継ぎか、ドバイまでエミレーツが安い値段なら、ドバイで乗り継ぐのが、安く上がりそうな感じが。
また、ドバイ→ジェッダ→カイロとかならば、31,000円程度で出て来るので、もし観光ビザが発給される様になったら、このルートが王道になるかも…ですね。
宿を見てみると、Booking.comだと2,300円ぐらいの宿が最安になっているのですが、もっと巡礼宿っぽいの、ナイのかな…と見てみたら、最近のデータがやっぱり出てこない。
ちょっと昔のデータだと1,600円程度からジェッダでもありそうだけれど、ビザ発給条件に滞在先の宿泊先の予約証明書が必須になったら、アウトですかね。
食事は、“中東あるある”のフライドチキンとかならば3~400円程度からありそうで、それは安めだし、恐らく、国内移動費もそんなにしなさそうではある。
これだけで見ると、ビザさえ発給されれば旅出来ない程に金額が高い訳でもなさそう。
少なくとも、ドバイよりは安い訳だし。
って…
そんなコト、調べてたら行きたくなるなぁ、サウジ。
ACL浦和戦は240人にビザを発給!
因みに…ですが、現状のビザ状況ですが、2017年9月の河野外務大臣の訪問を機に、業務90日シングルがそれまでの約6万円から、一気に全ての業務用ビザが、約6,000円へと取得金額が下がりました。また、業務3年マルチも発給になったとのコト。
ってか、いきなり下がりすぎだし、90日の業務用シングルビザで60,000円って、一体、何なの!?と言いたくもなります。
またサッカーのACLで浦和レッズが決勝に進出し、対戦相手がサウジアラビアのアル・ヒラルに決定したのですが、今度の11月18日の第1戦は、特別にビザが発給され、240人の浦和サポーターが向かうコトに。
240人もの日本人が訪れるなんて、快挙に近いコトで、関係省庁とチームの努力の賜物なんでしょうが、少しずつ、空気が実際に変わって来た感じですね。
この流れに乗って、観光ビザの発給も正式な発表があるコトを待ちたいモノです。
コメントを残す