金沢→福井の深夜バス、利用奮わず、実証運転終了へ!

最終の金沢行新幹線に接続

北陸新幹線の敦賀延伸に合わせて、新幹線利用客の利便性向上を図るために、東京→金沢への「かがやき」最終便に接続する形で、金沢→福井間で連絡バスの運転の実証運転が、2024年3月16日から行われてきましたが、当初の予定通り、5月31日を以って終了するコトが発表になりました。

この連絡バス。

東京発21:04発の「かがやき519号」(金沢行)の最終便に乗っても、福井まで移動するコトが可能で、東京での滞在時間を延ばすコトを目的に運転を開始したモノ。

「かがやき519号」の金沢着が23:32。
金沢駅からは、連絡バスが23:50に出発(金沢駅西口発)。
福井までの途中、丸岡IC(24:50)・福井北IC(25:00)と停車し、最終的には福井駅東口に25:15に到着すると言うモノ。

毎日運転で、事前予約も不要。
運転はケイカン交通。
運賃はおとな片道3,500円(こども2,000円)と言うサービス内容でした。

仮に北陸新幹線で福井まで戻るとすると、東京駅発の最終は19:56発の「かがやき517号」で、福井駅着が22:52。

バス移動と比べると、1時間10分程度、東京滞在が長くなるけれど、福井到着は2時間以上遅くなると言うモノでした。

 

利用がゼロの日もアリ、採算が全く合わず

福井までの最終を考えると、新幹線だけだと19:56。

やっぱりちょっと早めですよね。

最終の飛行機が羽田発のJALで20:20発。
小松空港までしか行きませんが、それと比べてもやっぱり早い。

金沢行の最終だと、夕食をゆっくりと堪能しても、まだ間に合うと言う感じでしたが、利用が伸びなかったと言う感じ。

5月13日までの利用客は、のべ112人に過ぎず、1日平均にすると2人程度。
利用客がゼロで終わった日も10日あったとのコトで、採算が全く合わなかったと言う話。

そもそも実証実験の期間は、もうちょっと長くないと、周知もできないし、習慣化されない感じもしますが、それを考えても、やはり利用者が少なすぎた感じ。

ただ福井県のこうした動き方と言うのは、特筆できるのでは…?と。
と言うか、福井県内の交通事業者の動きが、なかなかいい流れ。

県内を走る京福バス・福井鉄道(バス)は、北陸新幹線の敦賀延伸に合わせて、既に、交通系ICカードの導入を実現。

京福バス・福井鉄道(バス)、新幹線延伸を前に2月24日~ICOCA導入へ!

さらにえちぜん鉄道と福井鉄道も、北陸新幹線開業には間に合いませんでしたが、交通系ICカードを2025年3月のダイヤ改正に合わせて運用スタートする予定で、福井県が機器導入支援として4億3,900万円を計上しています。

交通系ICカードを導入しても、直接的に旅客が増える訳ではないので、こうした補助を盛り込んで利便性向上に努めている感じ。

逆にお隣の石川県では、こうした動きはあまりなく、未だに小松空港への路線バスですら交通系ICカードは未搭載(但し、空港の自動券売機では利用可能ですし、自動運転バスでは利用可能)なのに比べると、積極的な感じですね。

資金を出して実証実験を行なうのは評価されるべき

結果的には、全然、利用に結び付かなかった訳ですが、こうして実際に実証実験を行ったと言うのは、地方の鉄道が衰退している中で、まずは評価されるべき話なのかな…と。

特に地方自治体は、口だけ出して金は出さない…と言う場所も、まだまだ多い中で、しっかりと北陸新幹線の延伸開業に合わせて、予算を確保したと言うのは、もっと他の自治体も参考にしていくべき話なのだと

まずは試験的にやってみると言う感じなのも、なかなか最初の1歩目が動かない自治体も多いですからね。

ただ…
それにしても、利用が少なすぎます。

その理由を、どう分析するのか。

利用ゼロの日がパラパラとあるのは、そもそも需要がないのか、それとも広報が悪いのか。
県庁所在地と言えども、福井市ですら人口は多くなく、バスを毎日走らせるほどの需要があるか…と言われると、正直、ビミョーな感じもしますが、どうせならば新幹線とセットの切符を売り出したりしていたら、もうちょっとマシだったのかもなぁ…

1枚につき、1,000円を日本赤十字社を通して募金いたします。

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