竹富町、訪問税は1人当たり2,000円を検討!何に使われるのか?

3月の町議会に条例案提出へ!

沖縄県の竹富町が導入を検討している「訪問税」について審議している委員会が、最終答申で1人当たり原則2,000円とする答申を町長に提出しました。

この答申を基に、今後、住民説明会を開き、3月開催の町議会に条例案を提出する方針。

竹富町は、9つの有人離島を有する日本最南端の町である。

竹富島・西表島・波照間島などを抱えている訳だが、コロナ化以前の入域観光客が年間100万人を超えるスポットになっていた。

そのため、インフラ整備の財源確保が課題になっており、島を訪問する人から徴収する「訪問税」の導入が検討されており、今回、具体的な金額が含まれた答申が出されたと言う感じ。

 

2,000円集めて、何に使うの?

1人当たり2,000円。

これを高いとみるかどうかだが、まずは何に使われるのか…と言うコトの方が大事。

例えば、インフラ整備でいえば、まずは離島なので、ごみ処理の問題が大きいと思ったのだが、

ごみ排出量の経年変化をみると、新型コロナウイルスの影響下で観光客数の少なかった令和3年度が5か年中最大となっており、観光客数と町内の総ごみ排出量は必ずしも連動していないことから、観光客による影響の程度を定量化することは難しいと考えられる。

と答えているので、ごみ処理問題を「訪問税」に転嫁するのは厳しい(そもそも竹富島などは日帰りでの訪問も多いですしね)。

上下水道で見ると、

上水道供給量の経年変化を見ると、平成20年以降75万㎥から90万㎥程度の間で推移しており、観光客数の増減と緩やかに連動する傾向にあることから、観光利用に伴う上水使用量が一定程度あるものと考えられる。

とあるが、それでも一定程度レベルであるとしている(ただ島民の人口に対して、観光客が一時的にかなり多く集まるので、供給量を管理すると言う意味では大きく影響があるのでしょうが)。

では何に使われるのか。

具体的に上げているのが、

  • 港のターミナルや駐車場の整備・維持管理
  • 公共トイレの整備・維持管理
  • 無料Wi-Fiなどの来訪者受入環境の整備
  • 来訪者の利用する道路や歩道の整備・維持管理
  • 来訪者に対応するための診療所の運営
  • 来訪者の利用する施設や海岸の清掃事業や文化自然の保全・管理
  • 来訪者を対象とした災害対策事業

などなどになっている。

港のターミナルは分からなくもないが、無料Wi-Fiなんて、まさか島全域で行なう訳じゃないのだから、ごくスポットの話。
道路の整備や駐車場の維持管理なんて、車の訪問者がどれだけいるんだろう…?と思うし、診療所の運営だとか、災害対策事業なんて、こじつけな感じしかしないのだが…
救急病院を作って運営すると言うのであれば分かるけれどね。
災害対策については、来訪者を対象とした災害対策事業って、全然、ピンと来なかったんだけれど…

この内容でホントに2,000円、取るの?と言うレベル。

単に取りやすいところから取っているだけって感じにしかならない。

竹富町には多数の来訪者が訪れるが、地方税の増加にもつながらず、地方交付税の金額算定にも反映されないことから、多数の来訪者を受け入れるにあたり必要な行政サービスを提供するために十分な財源を確保できていない。また、観光客等の来訪者が行政サービスを負担する構造にもなっていない

とあるけれど、観光客が訪れるコトで地元に雇用が生まれたりビジネスが成り立つ訳で、間接的ではあるがそこから税収は生まれている訳では…?と。

個人的に、広くはない場所に、観光客が多く集まるコトでの弊害を否定する訳ではない。

特に離島ともなれば、逃げ場もなく、そこまでも面積もない訳し、そもそもの人口が少ない訳で、その弊害はより大きい。

オーバーツーリズムの抑制を目的として、1人当たり2,000円を徴収すると言うのであれば、すんなりと分かるのだけれど、今回はそう言う話ではなく、観光客が集まる割に税収に繋がらず、その負担だけが自治体に回ってくると言う話な訳で、それは観光客がお金を落とす仕組みがしっかり作れていなくて、税収増に繋がっていないと言う話なのでは…?と。

それなら筋が違うような気がしてならないんだけれど。

取りやすいところから取るだけに見えるが…

竹富町の場合、観光客は竹富島・西表島・小浜島が入域の9割を占める状態。
その中でも特に石垣島に近い竹富島が多く観光客を集めている訳ですが、コロナ前の年間100万人来訪に対して、50万人は竹富島。

そうなると宿泊している人はガクンと下がる訳だから、やっぱり1人当たり2,000円も取って、何を整備するの?と言う感じ。

しかも今回の「訪問税」では医療関係者など特定の目的で島を訪れる人からも年間3,000円、八重山圏域の住民については年間5,000円の負担とするコトも盛り込まれています。

は?

医療関係者からも取るの?

そんな感じ。

観光客が増えて、対応をせざるを得ないのは分かる。
だけれども、なんだかなぁ…と。

フェリーなどの会社が、反対するかどうか(竹富島の場合、船の運賃よりも訪問税の方が高くなるので)。
そしてそれに対して、どう丁寧な説明があるのか。

どうなるかな…と言う感じですかね。

記事内の引用元:
竹富町における利用者負担の仕組みの構築について

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