ミニアプリのよる拡張性を高める!
「ANA」が2022年10月20日に「ANAマイレージクラブアプリ」を抜本的にリニューアルしました。
日常生活にマイルを中心としたサービスの売り込みを図っているANA。
新しくなったアプリをグループの各種サービスへの入り口とするのが、目的。
まず今回のリニューアルでの改正点としては、
・ANAアプリ(航空券の予約・確認)
・ANAポケット(日常の移動などでポイントが貯まるサービス)
と言ったサービスが「ANAマイレージクラブアプリ」内のミニアプリとして組み込まれ、この他に航空券の予約やホテルの予約と言ったサービスも。
今後、さらにミニアプリとして通販サイトを搭載し、ANAオンラインストアなどを集約する予定(2023年初頭)。
そして、2023年春ごろに「ANA Pay」のチャージ・支払手段を大きく拡充し、1マイルからチャージが可能になる計画が控えている状況で、今回はまずは第1弾と言う感じ。
旅から日常の生活も。
その計画のゲートになる存在なのが、このアプリ。
既に航空会社のアプリとしては、AirAsiaなどがスーパーアプリ化しているけれども、先行する他社のアプリに国内航空会社として唯一、そうした方向性を打ち出している状態で、その具現化が今回のリニューアル。
ただ実際にアップデートしてみたのですが、どうもミニアプリと称しながら、単に既にダウンロードしているアプリへと飛ぶだけだったりしたので、正直、肩透かし感がある(iOS版はこうした感じになっているのかな?)。
いや、単にバグなのかも知れないけれど、仮にこれが正しいゴールならば、“ミニアプリ”とは言わず、単なる他アプリへのリンクじゃない?と言う感じ。
ミニアプリ化で、他のアプリをアンインストールできるかな?と思っていたので、かなり残念な感じっでしかないのだが…
肝になるのは、ANA Pay?
そもそもスーパーアプリ化を目指し、さらに“マイルで生活できる世界”を目指しているANA。
スーパーアプリ化はその具現のための1歩にしか過ぎない訳だけれども、“マイルで生活”のための肝になるのは“ANA Pay”だと。
やっぱり日常使いの手段を持つと言うのは、大きいですからね。
ただまだまだ先行する他のキャッシュレス決済と比べると見劣りがするし、他のサービスを使った方が、圧倒的に便利。
今後、他のキャッシュレス決済サービスと同様の水準にまで、昨日やサービスを引き上げていくとしていますが、やはり周回遅れ感は否めない。
“ANA Pay”の継続的なキャンペーンも特にナイですし、ホントに“ANA Pay”を続ける気があるんだろうか?と思うぐらいで、その内、フェードアウトするんじゃない?とすら。
もちろん、方向性としては、日々の生活でマイルを貯める・使えるシーンを作ると言うのは、間違っている話じゃないと思いますし、今回のアプリアップデートでUIとしては“ANA Pay”の使い勝手は向上したとは思いますけれどね。
最終的なゴールは、マイルを中心とした“ANA経済圏”を作るコトで、航空分野以外に収益の柱を作ると言うコトなのだと。
ANAカード。
ANA Pay。
マイル。
Eコマース。
これらを融合させるコトによって、それができると言うコトなのだろうが、ケータイ・証券・銀行。
この辺りの核を自前では持たないANAなので、やっぱり厳しい感じしかしないんだよなぁ(銀行はスルガ銀行などのANA支店はありますが)…
逆に、それらがなくてもお得感を打ち出せれば、充分に対抗はできると思いますが、ANAにそれだけの覚悟があるかどうか…
JALは様子見状態か?
普段、なにかと対抗しているANAとJAL。
ANAが企画を打ち出せば、大体、JALが追随するのが流れですが、スーパーアプリ化については、そこまでJALは熱心ではなさそう。
スーパーアプリ化による収益のゲートウェイを…と言うのに、懐疑的な感じなのかな?
もちろん、マイルを中心とした収益の構築は、JALでも狙っているのは事実ですが。
ただ“経済圏”と言う意味では、JAL NEOBANKを住信SBIネット銀行と協業で持っているJALの方が優位な気はするのですがね。
あとはネット証券を持てば、ある程度の循環は完成しそうだし。
ただ先行する他の“ポイント経済圏”と同じ土俵に上がるのが得策か?と聞かれたら、そうでもないとは思うけれど。
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