阪急神戸線武庫川新駅の事業化に向けて、前進!

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首都圏だとあまり既存鉄道の新駅と言う動きはナイ気がしますが、関西圏は何気にちょこちょこと出てきますね。
その中で今まで動きのなかった阪急神戸本線。
神戸線は梅田~西宮北口間は駅間距離も比較的長いので、他にも触発されて動いてくる話があっても良さそうですね。

阪急神戸線武庫川新駅事業化に向けて前進!

阪急電鉄神戸本線の武庫之荘~西宮北口間で設置が検討されている武庫川新駅(仮称)について、西宮市・尼崎市・兵庫県・阪急の4者で作る検討会が、2021年9月4日に検討会の報告書をまとめ、事業の具体化に向けた検討に入るコトで合意したコトが明らかになった。

この「武庫川新駅」は1942年に西宮市と旧瓦木村との合併条件の覚書に、阪急武庫川西堤防への停留所設置の実現に努力するコト…と言う形で検討が始まっており、両駅間は、神戸本線内では最も駅間距離の長い3.3kmあるが、新駅は武庫之荘から約1.6km、西宮北口から約1.7kmにある武庫川に掛かる橋上を想定(武庫川が西宮市と尼崎市の市境)。

老朽化に伴う武庫川橋梁掛けかけ工事を行った際に、上下線間に島式ホームが設置できる程度のスペースが、既に確保されており、このスペースを活用するコトを想定している。

報告書によると、事業費は合計で駅舎・駐輪場などに約55億円。周辺の道路整備に約5億円の合計60億円。
国庫補助を活用数と、国の負担が約21.2億円。
尼崎市と西宮市で合計約21.2億円。
阪急が約18.7億円となる。

既存駅から新駅への転換利用者人数としては、西宮市側(阪急西宮北口・JR甲子園口駅)で10,367人。
尼崎市側(阪急武庫之荘・JR立花駅)で12,256人の合計22,623人を見込んでいる。

また新駅から約1km圏域では西宮市側で915人、尼崎市側で871人の人口増が見込まれている。

武庫之荘・西宮北口駅共に阪急有数の乗降客数

この「武庫川新駅」を強く希望していたのは、西宮市側。

逆に尼崎市側は、そこまで乗り気ではなかったとされているが、今回の報告書で、新駅設置に向けて前進したのは、年間税収で見ると西宮市が約2億円、尼崎市でも約1億2,000万円が増えると言う結果が出たコト。

現在、西宮北口は今津線に直通となる準急以外の全列車が停車するが、武庫之荘は通勤急行のみが停車。

ただ武庫之荘は、尼崎市内の駅としては、JR尼崎に次ぐ乗降客を誇り、阪神尼崎よりも多い。
阪急神戸線で見ると、5位。
特急通過駅・単独駅では1位。
阪急全体で見ても9位の乗降客数を誇る。

現状の試算は、優等列車が停車するのかどうかは不明だが、武庫之荘・西宮北口両駅共にかなりの利用者数を誇っているので、それなりの利用者は期待できそう。

また、競合するJR神戸線はここ25年内に、さくら夙川・甲南山手・摩耶駅と新駅を開業させ、阪急神戸本線の乗降客を奪う動きが顕著だが、今回の新駅は、その逆のパターンになる可能性もある。

仮に事業化されると、神戸本線としては、1937年に設置された武庫之荘駅以来の新駅開業と言うコトになる(阪急の兵庫県内の新駅としては、1961年に宝塚線に設置された雲雀丘花屋敷駅以来)。

阪急にメリットはどれだけあるのか?

実際に事業化されるかどうか。

まだハードルはあるのだと思われる。

そもそも新駅の周辺整備としては、特に駅前広場を設置する構想になっておらず、あくまでも歩行者・自転車を優先したアクセスを想定している形になっているが、果たしてそれで不足しないのかどうか…と言う気もする。

仮に駅前広場を両市で設けるとなると、また事業費としては跳ね上がるコトになるし、今回発表になった試算だと既存の駅からの転移客は計算されているが、どの駅からの転移が出るのかは明らかになっていない。

阪急の既存駅から転移がほとんどであれば、阪急としてはメリットも薄いですしね(特に西宮北口からの転移が多い場合、梅田までの距離も短くなってしまうので、運賃収入でのメリットも薄くなる)。

コロナ禍で旅客需要も変動していますし、既に駅スペースが設けられているとは言え、まだまだ事業化へはハードルが出て来そうな感じもするな…と。

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