JR東日本、只見線不通区間の第1種鉄道事業廃止を届出!上下分離の復旧が近付く?

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久しく日本のローカル線に乗ったりしていない気がするけれど、夏になると乗りに出たくなるのは、昔からの“乗り鉄”だった名残でしょうか…
18きっぷ片手にね。
良く乗ったなぁ…と。
動かなくて座っているだけなんだけれど、それでも面白かったんですよね。

JR東日本、只見線一部区間の第1種鉄道事業廃止を届出!

JR東日本が、2021年6月30日に、国道交通省に対して、只見線会津川口~只見間27.6kmの第1種鉄道事業の廃止を届け出たコトを発表しました。

また同時に、第2種鉄道事業許可の申請も行いました。

只見線は、2011年7月の新潟・福島豪雨により、小出~会津坂下間113.6kmが不通に。

この豪雨では、会津川口~会津大塩間の只見川第5橋梁などが流出した他、会津坂本~会津柳津間では路盤が流出する事態に。

その後、2011年中に、会津坂下~会津宮下~会津川口、大白川~小出間が復旧。
翌2012年に大白川~只見間が復旧したモノの、以降は、会津川口~只見間が不通区間として残され、バスでの代行輸送を行なっている状況。

2017年に不通になっている会津川口~只見間を上下分離方式にするコトで、ようやく復旧が決定し、目下、工事が進められているが、上下分離させるコトが、今回のJR東日本側の事業免許に関する届け出に繋がった形(同日、福島県も第3種鉄道事業者の申請を行なっています)。

なお、現行の鉄道事業法では、廃止の1年前に届け出る必要があるので、只見線の不通区間の運転再開は、早くても2022年の夏と言うコトになりそう。

閑散路線の上下分離って、必要なのか?

そもそもこの只見線。

なかなかの閑散路線であるコトは間違いがない。

その中で、会津川口~只見間は、不通になる以前からかなり厳しい輸送実績だったのも、間違いがない。

災害前のダイヤでも、最も輸送人員の多かった会津若松~会津川口間でも1日8~9往復の運転。
県境を跨ぐ只見~小出間で4~5往復。
そして、現在、不通になっている会津川口~只見間は、1日3往復程度しか運転が無かったのだから、運転本数からしても閑散区間だったのが分かるし、JRの旅客戦としては最後までタブレット閉塞式区間が残っていたのも、会津坂下~只見間だったりする。

代行バスも只見→会津川口で1日7本。
会津川口→只見で1日6本しかナイ。

利用が少ない鉄道路線に対して、巨費を投じて復旧させ、さらに恒久的に維持費用が掛かる上下分離方式を選択したと言うコトは、見解が問われそうな感じもする。

確かに豪雪地帯であるこの只見エリア。

現在でも並走する国道252号線が冬季は閉鎖される区間もあるぐらいなので、積雪に対して、只見線の信頼度と言うのは、格別に高いのも事実だろう(但し、現状の不通区間とは被らないけれど)。

だけれども、あまりにも旅客が少なすぎる路線。

今後も、需要の増加は見込めず、逆に言えば、さらに減る要素が大きいのに加え、自然災害に対する備えや施設の老朽化もある訳で、そうした環境下で、施設を福島県が保有すると言う意義が、どこまであるのか…と言われると、どうなんだろう…とも。

今後の地方鉄道線の維持に一石か?

ただそれだけ福島県の意気込みが伝わる事例ではある。

大量輸送と言う意味では、もう鉄道本来の意味を失っている只見線ではあるが、安定輸送ができると言う意味では、まだまだ意義を持つとも思う。

コロナ禍で鉄道事業が一気に苦境に陥っている現状があり、特に広島・島根などを走る芸備・木次線辺りの存廃も噂されている状態だけれども、結局のところ、地元の人がどれだけ利用するのかに加えて、残す意義があるかどうか…と言うコトだと。

利用がたとえ少なくても、冬の豪雪を考えた時に…と只見線のように残す理由が明確にあるのであれば、上下分離と言うのもアリなのかな…と。

ただ残して欲しい…が、アクションを地元が起こさない…では、これからはダメですよね。
陳情書とか出しても、利用に繋がらない訳で、全くの無意味だし、“活動アピール”のような1回限りのイベントを開いても無意味。

地方の路線は、鉄道もバスも厳しくなる中で、自治体の覚悟と言う意味で、1つの見本になるような感じがしなくもないな、只見線…と。

ってか…
不通になったのは、2011年の7月。
そこからホントに何年過ぎているんだろう…と言う感じだよな。

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