地球の歩き方、ダイヤモンドビック社から学研系列に!

地球の歩き方、学研プラスへ移譲!

主に海外向けのガイドブックである「地球の歩き方」シリーズが、2021年1月1日に、現在の発行元である「ダイヤモンド・ビッグ」社から、学研ホールディングス100%子会社である「学研プラス」に移るコトが発表になりました。

「学研プラス」が子会社を設立し、「地球の歩き方」シリーズが丸々、移行すると言うスタイルで、今後も「地球の歩き方」が刊行され続けるのは、変わりがないけれども、日本のガイドブックシリーズとしてはトップに君臨していると思うので、やっぱりちょっと驚きです。

コロナウイルス感染症の世界的流行により、海外旅行関連の次号環境が大きく変動したコトを受けて、今後の事業の維持と発展を図るためとの理由を発表しています。

かつて一世を風靡したリクルートの「AB-ROAD」もWeb版が閉鎖が発表になり、事業が完全にストップするまでに追い込まれており、コロナの影響力を感じずにはいられませんね。

バックパッカー向けからスタートの老舗

「地球の歩き方」と言えば、海外旅行が好きな方ならば、1度は手に取って旅に出た方も多いハズ。

1979年の創刊なので、かなりの老舗ガイドブックであるし、もう40周年を迎えていると言うロングセラー。

創刊からのラインナップを見てみると、1巻目が「ヨーロッパ」、2巻目が「アメリカ」で、1981年に出された3巻目には「インド」と来るぐらい、個人旅行者の中でも低価格帯のバックパッカーの味方だったと言えるシリーズ。

その後も11巻目が「モロッコ」でフランスよりも前だし、「ネパール」は台湾・グアム・サイパンよりも刊行が早く、「パキスタン」だってフィリピンやスリランカ・ポルトガルよりも古いと言うところからしても、どの層をメインターゲットに据えていたのかが分かるぐらい。

読者からの投稿も利用し、口コミと言う部分も拾っており、ネットのない時代は貴重な存在だったのは、間違いないし、日本人の海外旅行に“黄色い背表紙”の「地球の歩き方」が大きく貢献したのも疑う余地はない話だと思う。

ネットが出現した頃合いから、大きくスタイルを変更させ、背表紙も黄色一辺倒だけでなくなり、巻数も地域別になり、そもそもバックパッカーから大勢の旅行者を主眼に置き換えて、安~中級宿だけでなく、高級宿の情報もチラホラと掲載される様になったけれど、それでも世界的に見て、ほとんどのエリアを網羅している唯一の日本語ガイドブックと言う存在には変わりなく。

寧ろ、「aruco」「Plat」「リゾートスタイル」「gemSTONE」「MOOK」と次々にシリーズを形成して、それぞれの旅のスタイルに合わせた形になり、個人旅行の時代に合わせて、変化を続けていたシリーズでもある。

改訂頻度が高いのが、大きな特徴

「地球の歩き方」は一時期、「地球の迷い方」とも揶揄された時期があったと思うけれど、特筆できるのは、その改訂版の速さ。基本的には2年周期で改定がなされると言うのは、海外のガイドブックを見ると例はないぐらい(そこまで内容が大きく変わる訳でもないけれど)。

ロンプラなんて、ホントに改訂版、出ないですからね。
出版事業としては、改訂頻度は低ければ低いほど、利益に貢献しそうな気がしますが、学研系列になってからも、これは維持して欲しいなぁ…と思う部分。

正直、3年も過ぎれば、何かしらが変わっているのが当たり前ですからね。

ネット移行もされており、個人的に長い旅程の場合は、ロンプラをデータで、「地球の歩き方」は購入後、肝心な部分だけコピーを取って出たりしているのが昨今だったりしますが(ロンプラは章立てで購入が可能なのが魅力)、個人的には昔も今も、まずガイドブックとして手に取るのは、「地球の歩き方」であるのは、長い間、代わりがないように思う。

「地球の歩き方」で上手く行かなかったのは、昔、出版されていた雑誌部門と、1カ国単体だと編集が上手いけれど複数の国を跨ぐ様なスタイルが苦手なんだよなぁ…と言うぐらいに広がっていたシリーズ。

特に近年はLCCの隆盛もあり、複数の国を跨ぐ旅と言うのが一般的になっているのに、「地球の歩き方」はあくまでも1カ国単位が主流なので、この辺りをどう改善するんだろう…なんて言う気持ちでいたのですけれどもね。

今年に入ってからは、シリーズ初の国内版となる「東京」が刊行され、発売2カ月で7万部と言う驚異的なベストセラーにまで至っていたぐらいだったので、コロナ禍で海外旅行がなかなか行けない状態でも、安泰なのかな…なんて思っていたのですけれどもね。

やっぱり驚きです。

でも、今後もシリーズは出版が続くようですし、何よりも今までの継続的な出版に感謝。
特に今みたいなネット社会が到来する前までは、「地球の歩き方」の情報と言うのは、貴重すぎるほどに貴重でしたから。

いや、ホントに。

また「地球の歩き方」を片手に旅ができるような日が1日も早くやって来るコトを願うばかりです。

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