スターフライヤーは赤字転落
ちょっと前の話になっちゃいますが、スターフライヤーが2018年4~6月期の非連結決算を発表しています。
これによると、純損益が1億7,000万円の赤字に転落したコトが明らかに。
2018年4~6月期 | 2017年4~6月期 | 2016年4~6月期 | |
売上高 | 89億7,300万円 | 88億7,200万円 | 77億6,500万円 |
営業損益 | ▲5,600万円 | 5億5,700万円 | 5億8,800万円 |
経常損益 | ▲6,700万円 | 5億4,500万円 | 5億3,000万円 |
最終損益 | ▲1億7,000万円 | 3億4,800万円 | 4億4,800万円 |
赤字に転落したのは、経営改革を行い、通期黒字を2期ぶりに達成した2015年5月期の通期以来。
但し、2019年3月期の通期見通しは据え置いています。
営業費用が、8.6%増加して90億3,000万円に達していますが、この内、燃油費関連が8.2%の増加で19億3,023万円。
他に、整備費が13.9%増加の15億4,684万円。
この他に、10月に再参入する国際線の初期費用などが嵩んだと見られます。
[amazonjs asin=”447808419X” locale=”JP” title=”スターフライヤー 漆黒の翼、感動を乗せて―――小さなエアラインの大きな挑戦”]通期も大幅な減益決算予定
通期の見通しは、売上高が4.2%増の397億円で、営業利益が58.2%減の12億、経常利益が59.5%減の11億円。
元々、国際線への採算裕を控えるなどで、大幅な減益を見込んでいるので、さすがに現時点での通期見通しは据え置いたのかな…と言う気がしますが、スターフライヤーも経営が安定基調になかなか乗らないなぁ…と言うのが、正直な所。
因みに、通期の状況をまとめるとこんな感じ。
20019年3月期(計画) | 2018年3月期 | 2017年3月期 | |
売上高 | 397億円 | 380億950万円 | 348億8,860万円 |
営業損益 | 12億円 | 28億7,000万円 | 30億580万円 |
経常損益 | 11億円 | 27億3,300万円 | 29億8,500万円 |
最終損益 | 10億円 | 18億7,800万円 | 19億3,100万円 |
上半期の残りでどれだけ盛り返せるのか…と言うコトになるかとは思いますが(日本の航空業界の特性として、下半期はさほど稼げないので)、国際線再参入を前にしていて、ある程度、経営状況が悪くなるのは、織り込み済みなのだろうが、今後の展開がさほど描けていない感じがあるのは、気になる所。
スタフラは、国際線への再参入でどうなるか
ANAとの提携がある以上、これ以上の羽田と地方とを結ぶ路線への展開はちょっと厳しそうですし、そもそも羽田の発着枠にはかなり限りがあるので、国際線に注力せざるを得ないとは思うのだが、それならば、まずは羽田の深夜枠を使って、夜間駐機機材の稼働なんかを目指しても良かったのでは…と。
北九州をベースにしている航空会社ではあるけれども、路線展開のハブは、羽田ですしね。
しかも、台北線は北九州・福岡・中部の3路線を開設する予定だったのに、福岡の発着枠が取れずに結局、北九州と中部の2路線でのスタートになってしまいましたしね。
まぁ、この台北線でどれだけ利益と知名度を上げられるのか…と言う所でしょうか。
それにしても、やっぱり未だに知名度が上がらないのが不思議。
国際線の再参入を機に、少しでも知名度が高くなれば、また違った展開になるのかも知れませんが、スターフライヤーの最大の致命点は、“1度乗って貰わないと、良さが伝わらない”と言う所。
多くの航空会社がある中から選んで貰って、乗って貰わないと、売りにしているサービスの良さが伝わらないと言う所。
そして、国内線程度の距離だと、その売りにしているサービスの良さも半減してしまう感じがあると言う所。
国際線への再参入して、どれだけ成長戦略を描けるのか。
この1,2年が正念場なのかな…と言う感じがしますね。
もし再参入に失敗したとなると、ホントに中途半端な航空会社のままで終わってしまう訳で。
それはANAと提携しているソラシドエアやAIR DOにしても同じコトが言えるのかも知れませんけれど。
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