JAL、植木社長退任へ
JALが社長交代の人事を発表し、2018年4月1日付で現在の植木義晴社長が代表権のある会長に退き、新たにJALエンジニアリング社長の赤坂祐二常務執行役員が就任し、6月開催予定の株主総会で代表取締役に就任するスケジュールに。
赤坂新社長は、技術系総合職(現在の業務企画職技術系)として入社後、長年に渡り、整備や安全を担う部門を担当されて来ている訳だが、植木社長も元々は航空大学校を卒業後に入社し、長年、基調を務めて来た経歴を持っている。
こうして現場系の人がトップに就任すると言うのは、随分と風通りが良くなっている証拠なのかな…と、ふと思う。
植木社長の前の大西会長も整備出身だから、これで3代連続して、現場を重視した人事と言うコトになる訳だし。
現状のANAの平子社長は、企画室などの出身だし(とは言っても、元はパイロットになりたかったらしいですが)、JALのトップ人事の現場経験と言うのは、何気に航空会社的には珍しい様な気がする。
経営破綻以後、JALのトンネル時代をここまで持ち直して来たと言うのは、やっぱり立派なんだと思う。
もちろん、公的資金の導入などもあるし、税金の免除などの要因もあったけれど。
「自分の中のエネルギーが空っぽになる前に引き継ぎたい。それが今年だった」
そう植木社長は語った模様だが、出来れば、もう少しやって欲しかったかな…と言うのが、本音ではある。
と言うのも、JALの成長戦略と言うのが、今一つ、見えにくい所にある。
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オリンピックを前にした発着枠配分が控える中、2018年度はなかなか動きに行くと言うのはあるのかも知れないが、発表された路線計画を見ると、次の様な感じになっている。
【国際線】
・成田~モスクワ:増便(夏季は毎日運航)
・成田~バンコク:増便を継続(1日2往復)
・関空~ホノルル:増便を継続(1日2往復)
JAL SKY SUITE機材の投入
・羽田~バンコク:2018年8月1日~
機材変更
・成田~ダラス:2018年5月1日~大型化
・成田~ハノイ:2018年5月1日~大型化
国内線
・徳之島~沖永良部:2018年7月1日~新規就航
・沖永良部~那覇:2018年7月1日~新規開設
・奄美大島~沖永良部:2018年7月1日~運休
・沖永良部~与論:2018年7月1日~運休
クラスJ搭載エンブラエル190型機投入
・羽田~山形・三沢:2018年3月25日~
・伊丹~秋田・松山:2018年5月7日~
・新千歳~青森:2018年8月1日~
ざっくりだけれども、この様な感じになっている。
機材の再配置と新機材の投入がメインになっていて、特段、新しめの話題がない…
まぁ、国際線の新規就航とかは、こうした発表に加えて適時発表されるモノだけれども、折角、国の監視から外れた割に、地味である。
2017年は提携先も豊富になったけれど、成長する為の戦略が、未だに見えてこない感じがある。
世界的にLCCが進捗しており、アジアでもLCCの拡大が著しいが、JALの場合、LCCとは距離を置いた経営を続けているし、JTAの国際線進出も滞ったままで立て直しを図っている最中に、ピーチの那覇発の国際線拡大が続いているので、最早、タイミングを逸した感じがある。
折角ならば、植木社長の間に成長戦略を描いて貰いたかったなぁ…とは思う。
でも、良い会社になったな。
時々しか利用しないし、日本人と言う要因もあるけれど、搭乗する度に、そう思う。
所詮、エコノミーの乗客だから、「何が良い?」と言われると答えに窮する部分はあるけれど、トータル的に良くなった感じがある。
JALと言うよりも、昔のJASに似てきた感じなんだよね、機内の空気感が。
さて…
今年は、いつ、搭乗出来るんだろうなぁ。
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