ここ数年、“何かを・誰かとシェアする”と言うシェアリングサービスの波がようやく日本にも訪れた感じが。
旅とシェアリングサービスって、結構、相性が良くて、「Airbnb」に代表される民泊サービスは、その最たる事例なんだと思う。
日本でも民泊サービスが法的にもようやくしっかりと整備されるコトになったのですが、自治体で独自ルールが出来るらしく、やっぱり規制緩和って、日本ではなかなかうまく進まんモンなんだな…と。
民泊って? Airbnbって?
さて、民泊とは、簡単に言ってしまうと、文字そのままで「民家に宿泊するコト」。
いや、ホントにそのままですけれど。
ホテルとかゲストハウスと言った宿泊施設ではなくて、個人の自宅やマンションの一室などに宿泊するコトです。
海外だと昔から存在している地域(東欧など)もあったりして、比較的、一般的なのですが、日本の場合、現状の旅館業法だと、個人の空き部屋であったとしても、“宿泊料を受けて人を宿泊させる”コトは、旅館業法上の許可が必要なコトもあり、そこまでメジャーな存在でもなかった訳ですが、「Airbnb」がネットのチカラで、借り手・貸し手を結び付け、評価し合う仕組みによって、一気に世界中で広がりを見せるコトに。
訪日外国人観光客が急増している日本の場合、ホテルの客室稼働率が高止まりしており、宿泊施設が不足しがちになっているコトもあるし空き部屋や空き室対策にもなるので、全国的に民泊を解禁する方向性を打ち出すコトに。
[amazonjs asin=”4062172305″ locale=”JP” title=”スマートフォン時代のインテリジェント旅行術”]そもそも「Airbnb」は、なぜ人気なのか。
まぁ、民泊サービスは「Airbnb」以外にもあるんですけれどね。最大手格が「Airbnb」なのでその名前を出していますが、各社ともに利点は同じ感じかと。
まず“手軽さ”と言うのがある。
お金のやり取りは「Airbnb」を介して行わなければならないので、お金にまつわるトラブルが起きにくいと言うのは、やっぱり嬉しい所だし、コスト的にもお手頃価格なモノが多いのは、正直、助かる。
さらに、ホストが住んでいる家に泊まるコトで、現地の生活を垣間見れると言うのも大きい。泊まるだけで、ちょっと“ローカルな体験”が出来るのだから。
また、日本だとあまりナイけれども、海外だとツリーハウスであったり、ヨットだったり…と面白い宿泊場所とかもあるので、単純一辺倒に旅をしたくない時にも使い勝手がイイ。
上の写真は、夏のトマティーナに参戦した時に、一軒まるごと貸し切ったら、プールまで付いてました。
多分、元々は別荘として町はずれに存在している家なんだと思うんだけれど、こんな家も借りれてしまうのが、「Airbnb」だったりします。
日本で見ると、去年(2016年)に日本で「Airbnb」を介して宿泊したゲストは370万人を突破していると言うから、すっかり定着したのかなぁ…と言う感じも。
その中で、特に大都市部を中心に、トラブルも出て来ている。
実際、多いのが近隣住民とのトラブルだとされていて…
・ごみ分別が未徹底
・深夜の騒音問題
などが良くありそうなパターンだとか。
また、ホテルやゲストハウスだと行われるフロントでの本人確認がないので、有事の際の安全対策も懸念が残る。
そして何よりも、厳しい基準をパスしたホテルやゲストハウスと、何にも規制がナイ状態の民泊と言うのは、いささかフェアじゃない訳で、規制緩和をしながらも、実態に即した形で規制を行おう…と言うのが、2018年から施行される民泊新法の根本にあるのだと思う。
民泊に対して、自治体の独自ルールも!
さて、この民泊新法。
大まかな骨子は国が主導している訳ですが、各自治体にも裁量権があるのも特徴的で、施行を前にぼちぼちと各自治体の独自規制案が出て来ました。
まずは東京都新宿区。
こちらは2017年11月29日から開会される区議会に向けて、「新宿区ルール」の骨子を、パブリック・コメントを募集した上で、まとめています。
それによると…
・年間の事業日数上限は156日(新法では180日が上限)
・住宅専用地域の民泊営業は、月曜正午~金曜正午までのチェックインが不可
と言う内容になりそう。
東京都世田谷区の場合は…
・住宅専用地域の民泊営業は、土曜日正午~月曜日の正午まで/祝日の正午~翌日正午まで
の様になっています。
要するに住宅専用地域における民泊は、週末のみ!と言う感じの流れに。
利用者的には、土日だろうが、平日だろうが、日本での旅はするんだし、利用者の存在をスルーしているように思う。
土日だけで訪れるなんて、ホントに近場の韓国とか台湾とかの人ぐらいなモノなんだし。
「ローカルな体験」を低コストで受けたいが故に、利用するのに、曜日を選ばなければならないなんて、バカらしい。
しかも、別に曜日を限っただけで、今までの問題点である近隣住民とのトラブルが回避される訳でもない訳だし、そもそもトラブルは増加傾向にあるけれども、それ以上に宿泊者が増えている中、どれぐらいの割合なのか。
そして、何よりも「ホストが一緒に住んでいる場所での民泊」と、「ホストが一緒に住んでいない場所での民泊」と、混同されている様にも思う。
あくまでも「旅行者と触れ合いたい人(ついでにちょっとお金を稼げる)」と「民泊ビジネス」は、明らかにテイストが違う。
一律にこれらに規制を掛けてしまうと、折角の規制緩和の流れもトーンダウンになるのは、間違いないし、そもそも何よりも、利用者である旅行者が一番困る。
どうしてこんな流れになっちゃったのだろう…
ってか、だから日本は革新的なサービスが生まれないんだろうな。
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