ユナイテッド航空も、サーチャージがゼロに!
原油安に円安。
マイナス金利に株安。
何だか良く分からない市況が続いていますが、間違いなく言えるのは、悪い方向に向かう流れは、大抵のコトだと早いのに、揺れ戻す勢いは、比較的、ゆっくりとしていると言うコトなんだと思う。
いや、悪い方向と言うのは、言い過ぎかも。
予期せぬ流れ…と言う方が、正しいかな。
さて、アメリカのユナイテッド航空が2016年4月1日~5月31日発券分の日本発の燃油サーチャージの徴収を撤廃するコトを発表しています。
ようやく…と言えば、ようやく。
でも、はっきり言えば、燃油サーチャージが再びゼロになる日が来るだなんて、つい半年前くらいまでは考えてもいなかったけれどもね。
現状、日本発のユナイテッドだと、
- アメリカ本土(ホノルルを除く):7,000円(片道)
- 中南米:7,000円(片道)
- ホノルル:4,000円(片道)
- シンガポール:3,000円(片道)
- グアム/サイパン/ロタ:3,500円(片道)
- その他のミクロネシア/パラオ:4,000円(片道)
- ソウル:300円(片道)
を徴収している訳ですが、これが一気にゼロになります。
北米線なんて、往復で14,000円が必要だった訳で、これがなくなるのはとてつもなく大きい。
燃油サーチャージの金額の決め方
それにして…
燃油サーチャージって、一体…と言うのを改めて思う。
ユナイテッドの場合、日本発路線のサーチャージは、直近2ヶ月平均のシンガポールケロシン価格に、同じく2ヶ月の為替レート平均で円換算した価格によって設定されているので(これ自体は普通の決め方)、原油安だけではなく、為替の変動の影響も受ける訳です。
が…
北米本土と中南米が同じ値段なのは、どうしてなのか…
どう考えても、距離は全然違うし、そもそも南米と中米とが同じ設定と言うのも、普通に考えれば、あり得ない話の様に思えるのですが、そのあり得なさそうな話が、そのまままかり通るのが、燃油サーチャージ。
まぁ、中南米路線はアメリカを経由する訳ですから、アメリカ~中南米は、米ドル建てしていると見なせば良いのでしょうが、グアムやサイパンが3,500円なのに、それよりも距離があるシンガポールが3,000円と言う魔訶不思議さ。
燃油サーチャージなんだから、距離に均等に掛かる様にしないと、どう考えても変なのでは??と今更ながら、突っ込みたくなります。
何だか、全然整合性が取れていないと言う感じ。
しかも、今まで片道7,000円も徴収していたのに、それが一気にゼロかい!!とも。
別にユナイテッド航空だけの話じゃなくて、航空会社は何処も似た感じの流れを取っていますが、ギリギリまで徴収したと言う感じにしか思えない所。各社とも、それまでの空前の燃油高には泣いていた訳ですから、その考え方を頭から否定しようとは思わないのも事実ではありますが。
まぁ、市場が急激に変化したので、一気に対応するのが難しかった側面は否めないですが、それにしても…と言いたくもなる。
分かりにくかった燃油サーチャージ。
ナイに越したコトはありませんが、どちらかと言うと、燃油サーチャージが悪いと言うよりも、そのシステムや、決定の仕方が不明瞭なのが、不人気の原因の1つだったように思えてしまいますが、肝心なのは、別に燃油サーチャージが廃止になった訳ではなくて、単に、基準に照らし合わせて、徴収額がゼロになった…と言う所。
このまましばらくはゼロのままで続くと、利用者としては嬉しいのですけれどもね。
サウジを中心とする情勢は、燃油サーチャージ以上に、不明瞭な部分が残っているので、どうなるコトやら。
【関連リンク】
・燃油サーチャージ
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