北海道新幹線、函館駅乗り入れに向けて、調査報告書完成

はこだてライナーによるアクセスは不便

北海道の函館市が、北海道新幹線の函館駅への乗り入れに関する調査報告書を明らかにしました

報告書によると、まず在来線を活用して新幹線を函館駅へと乗り入れると言うスタイル。
技術的には可能であるとし、整備費用は約157~169億円と見込み、経済効果は約114~141億円としています。

現状の北海道新幹線は、函館の市街地からは約18km離れた北斗市内にある新函館北斗駅までの運転。
現在、新函館北斗~札幌間の延伸工事が進められていますが、函館市内へは新函館北斗~函館間を在来線の「はこだてライナー」が結んでいます。

北海道新幹線が札幌に延伸された後は、札幌~函館間を走る在来線の特急「北斗」は、廃止される見込みで、函館~札幌間を移動するのも、新函館北斗~函館間は「はこだてライナー」によるアクセスになる想定。

これを新幹線の札幌延伸に合わせて、東京・札幌から新幹線を函館駅まで直通させるために調査業務を行なっており、その結果が出たと言う感じ。

新函館北斗~函館間は、新幹線・在来線の三線軌条へと改軌。
開業後は、札幌~函館間を約83分で結ぶ見込み。

新幹線は函館のほかに五稜郭駅にも停車させる予定で、両駅を改修。

函館乗り入れ後は、

・函館駅に新幹線が乗り入れないケース
・函館~札幌間のみを直通運転するケース
・函館~札幌は直通、東京へは分割併合で乗り入れるケース

が考えられるとのコトで、函館~札幌間は8往復、東京~函館は5往復程度の運行が見込まれるとしています。

東京からの新幹線については、スイッチバックして乗り入れるスタイル。

上下分離・上下一体のいずれも想定し、上下一体の場合は、JR北海道に運行を委託する可能性も示されています。

 

乗り入れが実現する可能性は、どのぐらい?

特に現時点では、まだ何も決まった話はなく、これからこの調査結果を基にして、函館乗り入れを訴えていく形になるのだとは思いますが…

まだ北海道新幹線はできたばかり。

それなのに、こうした話が出てくるのは、やっぱりちょっと無駄だなぁ…とも。

ただ函館市としては、やはり直接市内に乗り入れると言うのが必要。

心理的な効果もやはり全然、違うでしょうし。

東京からで考えれば、北海道新幹線で札幌…までと言っても、空路には勝てない。
そう考えると、函館市内を経由させても良かったのに…と思ってしまいますが、いまさら言っても仕方がない話。

この乗り入れが実現するかどうか…

函館市と言えば、北海道でもかなり大きな都市ではありますが、実際な部分で見てみると、人口的には30万人に満たない。

もちろん、観光需要も強いですし、道南では随一の都市なのは間違いがなく、人口以上の利用はあるのだとは思うけれど、果たして想定通りの需要が得られるのだろうか…

そこぐらいですかね、懸念なのは。
そこがある程度、固いのであれば、やはり函館をスルーするのはもったいないように思えますが、盛り上がっているのは函館市のみなのかな…とも。

国としても北海道としても、まだそこまで機運が高まっている訳じゃないかと。

今のJR北海道が乗ってこれるのか?

在来線の改良には約5年程度の工期が必要。

北海道新幹線の札幌延伸は、2030年を予定しているので、仮に札幌延伸と同時期に…と言うのであれば、もうタイムリミットが近いと言えますね。

どこまで機運を高めていけるのか。

ただでさえJR北海道は金欠ですから、果たして乗ってくるのかどうでしょうね。
整備自体は、あまりJR側には追加費用が掛からないとしても、黒字が見えてこない限り、乗ってこれないんじゃないかなぁ…と。

ただ…
やっぱり新函館北斗は、ちょっと離れすぎてますよね、函館から。

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