航空需要もほぼ元に戻ったのかな、国内線はって感じがしますが、日本発の国際線の需要はいつ回復するのやら。
ってか、その前に国際線はまだまだ高騰が続いている気がするんですよね。
原油価格が高止まりしているから、仕方がナイのでしょうが…
ソラシドは、9億円の黒字確保!
「ソラシドエア」が、2024年3月期の中間決算で、約9億円の黒字を計上し、4年ぶりとなる黒字に転換したコトを発表しました。
具体的な数値を見てみると、こんな感じ。
2023年9月中間期 | 2022年9月中間期 | 増減率 | |
営業収入 | 239億8,500万円 | 180億3,200万円 | +33.0% |
営業費用 | 230億8,400万円 | 193億200万円 | +19.5% |
営業利益 | 9億円 | ▲12億7,000万円 | ー |
経常利益 | 9億2,700万円 | ▲3億9,800万円 | ー |
やはり営業収入が伸びて200億円台に到達したのが大きかったと言う感じ。
ただ2022年9月期でも中間純利益は5億6,800万円の黒字は出ていたので、今期の黒字化は想像できた話なので、そこまで驚きはないかな…と言う感じもありますが(因みに、今期の中間住利益は10億100万円)。
財務状況も自己資本比率が11.6%から14.7%へと改善。
ただ総資産・純資産が増えると同時に負債残高も増えていますけれど。
定期運航便は、14,434便で前年度からは795便増。
欠航便は台風の影響により75便の増加で330便。
定時出発率は5.6pt下がり、89.7%に。
コードシェア販売分を除く提供座席数は1,581,567席で前年度からは1.8%減。
ただ有償旅客数は20.7%増の1,071,955人となり、有償座席利用率は、56.9%から69.0%へと12.1ptのアップしています。
利益率はまだまだ低い状態
4年ぶりの中間期での黒字転換。
コロナ禍でも、減便をギリギリまで避けていましたし、新路線の開設なんかもあり、ずっと攻めの姿勢をツラい抜いてきたけれど、長かったなぁ…と。
コロナ禍以前の2019年9月期決算の営業収入は213億7,800万円だったので、それを越える収入だったコトが、やはり大きかった感じですかね。
ただこの2019年9月期よりも営業収入は20億円ほど上振れしているのに、営業費用は30億円程度の上乗せで、利益率は悪化している感じ。
コロナ禍で攻めの姿勢を見せていたのと、元々、低価格運航をしていたのでなかなかコストカットができなかったのか、それともコストカットを上回る経費増があるのか。
まぁ、原油価格もかなり高騰しているので、なかなかコストカットも追いつかないと言う感じなのだとは思うけれど、営業利益率は3.7%とやはり低い状況なのは気が掛かりですかね。
元々、航空産業自体、そこまで利益率が高い産業でもないとは思うけれど、この営業利益率だと、黒字も赤字も誤差の範囲内と言う感じがしてしまうレベルなので、これからここをどう上げて行くのか…と言う課題がありそうですね。
通期で見ても経常利益は9億円で据え置き。
旅客需要は回復しているが、為替の変動・原油高騰・資源価格高騰などを見込んでいるかたち。
経営統合効果が出るのは、いつぐらいか?
「ソラシドエア」には、地盤を早く固めて貰って、南九州発着の国際線にも挑戦して欲しいと思うけれど、この利益率ではさすがに厳しい感じ。
この利益率で挑戦したら、先行して国際線を開設した「スターフライヤー」の二の舞になりそうですしね(現状は国際線は運休中)。
「AIR DO」と経営統合した結果、どれだけ効率化が進んだのか。
まだ統合1年。
結果が出るタイミングではないのだろうけれど、運航以外の部分をどこまで統合できるのか。
運航関連もどこまで共通化してコストカットできるのか。
やはりそこに飛躍のカギがありそうな感じはしますね。
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