さ、11月スタート~と思ったら、京成が珍しく大きなニュースをぶち込んできましたね。
京成電鉄は大手私鉄の一角ではありますが、普段、そこまで大きな動きがある訳じゃないので、久々な感じもありますが。
新京成を京成が吸収合併へ!
関東大手私鉄の「京成電鉄」が、2025年4月に準大手私鉄で子会社の「新京成電鉄」を吸収合併するコトを決定し、発表しました。
現在の「新京成電鉄」の路線・駅・従業員の雇用などは、そのまま維持される方針で、「新京成線」の路線名は今後、検討されるとのコト。
また現状の運賃体系は、引き続き、維持する方向を示している。
「新京成電鉄」は、現在、松戸~京成津田沼間の新京成線26.5kmを運営している鉄道会社。
京成津田沼駅からは、ラッシュ時以外の時間帯の一部では、京成千葉線の千葉中央駅まで直通運転を行っている。
それまでは東証にも上場していた鉄道会社であったが、2022年9月に「京成電鉄」が全株式を取得して、完全子会社化していた。
ただ、これと言って、大きな課題に直面している訳でもないが、吸収合併し組織を一本化するコトで、経営のさらなる効率化と意思決定の迅速化を図るのが目的とのコト。
また今回の吸収合併によって、新京成の子会社である船橋新京成バス・松戸新京成バスと駅構内でコンビニ事業を展開している新京成リテーリングネットの3社も、「京成電鉄」の完全子会社となる見込み。
目に見えるメリットは多くなさそう?
大手私鉄の「京成電鉄」による準大手の「新京成電鉄」の合併。
特に共通の事案などがある訳でもないし、吸収される側の新京成として、喫緊の課題がある訳でもなかったから、ちょっと意外な感じも。
まぁ、確かに完全子会社化されているから、並列で会社を保っている意味もナイと言えば、ナイのは事実だけれども。
これによって、組織のスマート化以外に、どれだけメリットがあるのか。
そもそも運賃形態はそのまま維持をしたい意向を示しているし、現状、新京成の方が安いコトもあって、運賃面でのメリットはなさそう。
新京成側から京成千葉線へと片乗り入れしているので、将来的には、ラッシュ時を含む両乗り入れであったり、京成千原線までの乗り入れもあり得るのかも知れないが、新京成線も京成千葉線も急行運転している訳でもナイし、しようとしても退避設備がある訳ではないから、効果は限定的。
新京成線自体は、接続線も多いし、松戸まで達しているので、京成グループとしてタテのラインを持つのは意味があるのかも知れないが、そもそも運賃体系が異なるとすれば、こちらも利用者側からのメリットは限定的に思える。
仮に上野方面への乗り入れが実現すれば、またちょっとメリットが出て来るのかも知れないけれど(京成津田沼駅の配線的には、あまり可能性は高くなさそうだが)、利用者としては、そこまで大きなメリットがスグに出て来るとは言い難そうなので、ホントに組織を一本化して本社機能の費用削減が目的なんだろうな…と。
北総線の方がメリットが大きい様に思えるが…
利用者側からすれば、「新京成電鉄」よりも北総鉄道との合併の方がメリットは大きいように思う。
黒字化により、運賃値下げにも踏み切ったけれど、それでもまだ都心に行く場合、北総+京成+都営の3陣営の運賃が掛かるのは、非常に大きなネックなのが、京成と合併すれば都営と2陣営分で済みますし、高砂駅の高架化問題も、合併した方がスムーズに話は進められるでしょうし(それでもまだ高砂車庫の問題があるけれど)。
またスカイライナーも現在は、北総線と施設を共有しているスカイアクセス線経由ですしね。
ただ北総鉄道は、京成グループだが完全子会社ではない。
まぁ、それを考えるとスグに吸収と言う話が出る訳がない。
でも仮に運賃体系が共通化されるのであれば、阪急と能勢であったり、阪急・阪神・神戸・山陽と神戸高速などが、それぞれ吸収される動きになっても良いようには思うけれどもね。
能勢電鉄はもう阪急の一部門と化しているような感じすらあるし、神戸高速も歴史的な使命は終わっているのに加え、関係する4社が阪急グループ(山陽はグループ外だけれども、阪神が筆頭株主)ですしね。
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