富田林などを中心としたバス事業
大阪南部で路線バスを運行している「金剛自動車」が、2023年12月20日を以て、バス事業を廃止するコトを発表しました。
「金剛自動車」は、「金剛バス」名義で富田林駅・喜志駅・上ノ太子駅などを起点に富田林市・太子町・河南町・千早赤阪村の4市町村を結んでいるバス。
事業廃止の理由として、
弊社は長年、路線バス事業を続けてまいりましたが、乗務員の人手不足・売上の低下等様々な要因もあり、あらゆる可能性も慎重に検討いたしましたが、このたび令和5年12月20日をもってバス事業の廃止することを決定いたしました。
と発表。
今後については、沿線4市町村に対して、地域公共交通会議及び法定協議会での協議を依頼している状態であり、今後、バス事業の廃止で生活に大きな影響が懸念されるコトから、代替交通機関の確保が検討される形に。
また会社としては、既にタクシー事業は事業廃止しているので、今回のバス事業の廃止で、そのまま会社廃業に近くなるのかな?と。
交通事業者の減便が相次ぐ状態だが…
乗務員不足によるバスの減便など、最近、日本各地で起きており、鉄道業界でも福井鉄道が日中の急行運転の取りやめなどのダイヤ改正を発表しているところ。
福井鉄道、日中の急行運転休止などのダイヤ改正実施へ!その理由は…?
ただ事業の廃止に至ると言うのは、そこまで例がないし、大阪南部で超過疎地と言う訳ではなく(そこまで人口が多いエリアでもないけれど)、まだまだ人口のいるエリアを基盤にしている事業なだけに、ちょっと衝撃的なニュースと言えそう。
もちろん、乗務員不足だけが理由ではなく、やはり採算性が大きな問題なのでしょうが、それにしても急な話であるのは、否めないかな…と。
今後、他の会社に業務委託するとしても、なかなか残り時間が少なすぎて間に合わなさそうな感じもあるし、混乱は生じして行くのは間違いなさそうですね。
公共交通機関と街づくり
バス・鉄道を始め、交通・物流機関が、いよいよ持ち堪えられなくなってきた。
それが今の日本の縮図。
これまで他の事業で補ってきた収益面も、他の事業が低迷をし始めたコトで、一気に悪化して補えなくなっているので、人だけでなく収益でも厳しくなっているのだろうし。
需要減+乗務員不足。
それで減便。
そして利便性が落ちて、需要減。
その悪循環に陥り始めている状態。
路線の維持。
それを維持するのに、どれだけ公的な支援が入れられるのか。
公共交通機関を軸にして、また街を再整備して行く。
結局のところ、それか外から人を呼び込んで来るしか手段はない。
どちらに舵を切るにせよ、短時間で解決する話ではないから、そろそろ手遅れなのかも知れないけれど、まちづくりと公共交通機関。
民間に任せてきた部分を再考するタイミングなのかなぁ…と。
コメントを残す