日中の急行運転は休止へ!
福井県を走る「福井鉄道」が、2023年10月14日にダイヤ改正を実施するコトを発表しました。
そのダイヤ改正の理由が、
- 利用状況の変化
- 運転士の負担軽減
- 夜間保守作業時間の確保
と言ったモノで、具体的な内容は、こんな感じになっています。
- 日中時間帯の急行列車の運転休止
- 始発列車の繰り下げ
- 最終列車の繰り上げ
と言う感じ。
日中だと現状、1時間当たり急行1本(えちぜん鉄道鷲塚針原駅まで直通運転)・普通2本の合計3本が運転されていますが、これを30分間隔での普通2本に(うち、1本がえちぜん鉄道鷲塚針原駅まで直通運転)。
また現状、神明から各駅になる区間急行は上り1本だけ運転されていますが、これがなくなるコトに。
因みに日中のえちぜん鉄道乗り入れ便は普通列車に切り替わりますが、えちぜん鉄道線内の中角駅は、低床ホームがないので通過になります。
始発列車については、
・たけふ新発05:50(福井駅行)→06:00(福井駅行)繰り下げ
・田原町発06:01(たけふ新行)→06:00(たけふ新行)繰り上げ
・福井駅発06:52(区間急行たけふ新行)→06:37(たけふ新行)繰り上げ
と言う感じになるので、たけふ新発は10分の繰り下げになります。
終電については、
・たけふ新発22:11(平日運転・田原町行)→22:00(福井駅経由田原町行)
・田原町発22:53(福井駅経由たけふ新行)→22:11(福井駅経由たけふ新行)
と言う感じになるので、たけふ新方面の上り列車は大きく終電が変わる感じになります。
運転士の不足は、今後もあり得る?
えちぜん鉄道線への乗り入れ、福井駅前停留所の整備、車両更新…と明るい話題が続いていたし、積極的な投資も行われていた「福井鉄道」。
北陸新幹線もいよいよ敦賀延伸が見えて来た状態で、さらに攻めのダイヤ改正になる?と思いきや、一気に減便ダイヤ。
特に上りの終電が一気に前倒しになるのは、気になるところ(ただ、現状の終電車だとたけふ新到着が23:59着なので、地方鉄道としてはかなり遅い部類になりますが)。
そもそも急行運転はしていますが、どこかで先行する普通を追い抜く訳でもないので、速達効果がどこまであるのかは、疑問符(一部の時間帯は、先行する福井駅経由の普通が、福井駅で折り返し中に田原町まで急行が先行する列車はアリ)。
さらに、えちぜん鉄道との乗り入れも、西福井ぐらいまでなら意味がありそうですが、鷲塚針原までの意味はあるのか…と言う感じも(どうせなら福井市外になりますが、春江やあわら湯のまちまでなら意味があるのでしょうが)。
そもそも乗り入れもデータイムのみなのも、もったいない感じがありますしね。
で、問題なのはやはり運転士不足と言うダイヤ改正の理由。
昨今、バスの運転手が各社で不足していると言うのは、全国的な問題になりつつあり、運転手不足での減便を伴うダイヤ改正が実施されてきましたが、鉄道業界にも波及し始めたと言う点でしょうか。
少子高齢化が進む日本。
この問題はなかなか避けて通れない感じがある。
対応としては自動運転になるけれども、さすがに地方鉄道だとそれも望めないですし、今後、全国的にこうした動きが増えて行くのかどうか…と言う感じはありますね。
待遇を改善するにしても、最早、地方私鉄は値上げの余地もあまり残っていませんし。
福井ならではの事情もあるが…
避けては通れない課題。
「福井鉄道」は、路面電車としての軌道区間があるので、免許も2種類必要なので、運転士の確保が難しくなっていたのが、特にその理由として挙げられるのだと思う。
なので、運転士不足が全国的に波及するとしても、もうちょっと後になるのかも知れないけれど、全国的にどの鉄道会社でも起こりえる話。
特に経営基盤の小さい地方鉄道だと、その可能性が大。
この動きをどう乗り越えて行くのか。
運転士の育成は、スグに…と言う訳にも行かないでしょうし、コツコツと鉄道会社自体の魅力を挙げて、労働環境の改善を進めて行くしかナイんでしょうが、それに経営体力が追い付けるのかなぁ…と。
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