ビートルを改装の上、就航へ!
JR九州グループのJR九州高速船が運航していた「ビートル」を6億4,000万円で取得していた「久米島オーシャンジェット」が、2024年4月を目途に、那覇~久米島間の航路に参入するコトを発表しました。
今後は、定員約220人の高速船として、客室の改装などを進めて行き、就航を目指すとのコト。
現状の計画では、片道1~1時間10分程度の航路になる見込みで、1日2往復。
運賃は片道6,000円前後で計画している模様。
既に那覇~久米島間にはフェリー航路が開設されていますが、こちらよりも時間が短くて済み、航空便よりも運賃を安く設定できるのが強みで、利便性の向上で新たな観光需要の創出を目指して行くコトに。
フェリー・空路と既存交通機関との競合は?
現状の沖縄本島~久米島のアクセスは、
- フェリー|久米商船1日2往復(1往復は渡名喜島経由・1往復は月曜運休)
- 空路(8月31日までのスケジュール)
・琉球エアコミューター1日6往復
・日本トランスオーシャン航空1日1往復
と言う感じ。
この他に多客時には羽田~久米島便が1日1往復、JALによって運航されています(久米島発は那覇経由便)。
フェリーだと直行便で所要3時間。
渡名喜島経由便だと所要3時間30分。
空路だと所要35~40分と言う感じ。
今回、計画されている高速船だと、所要1時間程度なので、充分、速達性もあるし、空港までのアクセスや搭乗手続きなどを考えると、空路に対しても速さを感じますね。
問題なのは、運賃になるのかも。
フェリーだと、片道3,450円。
往復だと割引が効いて、6,560円。
現状の想定されている運賃が片道6,000円なので、充分、戦えそうな気もするけれど、フェリーの往復割引を考えると、フェリー往復で高速船片道分と言う感じがしてしまうので、この辺りがネックになるかどうかでしょうか。
あとは需要。
人口的には7,000人強の久米島なので、地元民をターゲットにした需要だけではオーバースペックなのは明らかで、やっぱり観光需要がどこまで引っ張って来れるか…と言うコトになる。
そうなるとフェリーよりも対抗馬は航空と言うコトになるけれど、観光需要だと久米島に行く人は沖縄に何度か来たコトがあると言う人が多そうなので、那覇に立ち寄る必然性が薄い気もする。
そうなると空港から直接、渡航できる空路の方が便利になりますが、那覇を絡めた観光需要をどれだけ創出できるか…と言う感じになるのかも。
新しい需要がどれだけ開拓できるか
こうして新しい交通手段によるアクセスの活性化と言うのは、喜ばしいコト。
共存共栄に上手く持ち込んで行ければ、島の活性化にも繋がりますからね。
離島へのアクセス手段として最悪なのは、共倒れ。
そうならない為にも、既存の需要を分け合うのではなく、高速線就航による新しい需要が開拓されるコトを願うばかり。
そしてアクセス活性化で島の観光がオーバーツーリズムにならないコトも大事になって来るかも知れませんね。
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