地球の歩き方の元・出版元であるダイヤモンド・ビッグ社、特別清算開始!

日本人の海外旅行をサポートし続けた存在

かつてガイドブックの『地球の歩き方』で日本人の海外旅行をサポートし続けた「ダイヤモンド・ビッグ社」が、2023年5月19日付で特別清算開始決定を受けました。

負債総額は、現時点で判明しているモノだけで1億4,7977億円。

地球の歩き方、ダイヤモンドビック社から学研系列に!

1979年に創刊した『地球の歩き方』。
現在は、学研グループに発行が移行しているけれども、元々は、このダイヤモンド・ビッグ社が発行していたガイドブックシリーズ。

最盛期の1996年9月期には、売上高約128億円を計上していたが、その後、紙媒体の低迷などに伴い、売り上げ減少。
その後、新型コロナウイルスの影響をモロに受け、2021年1月に学研グループへと編集・出版業務を丸々、譲渡。
2021年3月期は、14億379万円の赤字を計上していた。

『地球の歩き方』と言えば、ダイヤモンド・ビッグ社。
まだまだ学研グループに入ってから間がないから、そう言うイメージなだけに、やはり1つ、時代が変わったんだなぁ…と、改めて思うニュース。

ただそもそも『地球の歩き方』事業を、学研グループに譲渡した時点で、こうなるコトは分かっていた話なので、驚き自体はないですけれどもね。

歩き方の歴史が、日本人バックパッカーの歴史?

最盛期が1996年。

勝手な印象だけれども、確かにそう言うイメージかなぁ…。
1995~2001年までって感じで。

『深夜特急』が完結したのが1992年。
その後、ドラマ化されたのが、1996~1998年に掛けて。

猿岩石が電波少年内の企画で、ヒッチハイクに出たのが1996年。

『あいのり』が始まったのが1999年。

そして、インターネットが一般的になったのは、1998年以降。

で、同時多発テロがUSAであったのが2001年。

確かにあの頃は、『地球の歩き方』が唯一の存在だった。

地球の迷い方と揶揄されても、およそ2年周期で改訂版が出るガイドブックは、『地球の歩き方』だけ。
口コミが採用され、新しい情報がプラスされるのも、『地球の歩き方』ぐらい。

バックパッカーが利用するような安宿が掲載されるのも、『地球の歩き方』と『旅行人』ぐらいでしたから、インターネットの普及前は、日本で手に入る情報の全てがギュッと1冊になった唯一の存在だったように思う。

多くの国を横断する旅人は、その国のページだけを切り取って持っていたし、日本人が多く集まる安宿の本棚には『地球の歩き方』が、ずらりと並べられてもいた。

東から来る旅人は、東の『地球の歩き方』を西から来る旅人に渡す。
西から来る旅人は、西の『地球の歩き方』を東から来る旅人に渡す。

書き込みがしてあったり、折り目が付けられていたり、その『地球の歩き方』を眺めているだけで楽しかった。

その『地球の歩き方』を立ち上げ、育てたダイヤモンド・ビッグ社の終焉。
まさに日本人バックパッカーの歴史を見てきた存在なだけに、やっぱり感慨深いモノがある。

『地球の歩き方』自体は、その後、バックパッカー色を薄め、どの旅人にも利用ができるようなスタイルに移行して行ったし、派生シリーズ・ムック・雑誌…と、色々な媒体を出して行った。

だけれども、やっぱりネット情報には勝てなかった。
強烈な成功だった『地球の歩き方』だからこそ、ネット移行もやや乗り遅れてしまったと言う感じがしてしまう。

もちろん、無策だった訳ではないのでしょうが。

そしてネットに移行していたら、今、ガイドブックと言う形態で残ってすらいないかも知れないけれど。

やっぱりありがとうの一言。

そう言う意味では、ロンプラはどうなんでしょうね。

同じ様に紙媒体を主軸にしているロンプラ。

『地球の歩き方』と異なるのは、やはりその詳細さ。
改訂頻度は大きく劣るので、情報の精度としてはそこまで強くはないけれども、未だにロンプラを越えるガイドブックシリーズもないように思う。

ネット上だと、章単位でのダウンロードも可能だし、個人的には便利だなぁ…と思っているけれど、インターネットがここまで広がると、最早、紙媒体を中心にしたガイドブックの存在意義って何だろう…とすら思ってしまいますが。

『地球の歩き方』の発行元だったダイヤモンド・ビッグ社の終焉。
個人的には、お疲れさまでした…と、ありがとうの言葉に尽きる。

そして、今後も『地球の歩き方』は買うと思うので、よろしくお願いします…とも。

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