JALは1,775億の赤字だが、来期は黒字転換予測に!

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収益改善だが、2年連続の赤字決算

先日のANAに続いて、JALの2022年3月期決算が発表になりました。

これによると、最終損益は、1,775億5,100万円の赤字(前年同期は2,886億9,300万円の赤字)。
前回の決算から赤字額は縮小させるコトに成功していますが、2年連続の赤字決算と言うコトになりました。

ひとまず内容から。

 2022年3月期前年度比2021年3月期前年度比
売上高6,827億1,300万円41.9%4,812億2,500万円
税引き前損益▲2,466億1,700万円▲4,040億7,800万円
当期純損益▲1,813億4,500万円▲2,878億7,500万円

税引き前の損益(EBIT)で見ると、2,394億9,800万の赤字(2021年3月期は3,983億600万円の赤字)。

前年と比べると、1,588億改善すると言う結果に。

売上高も41.9%伸びて、金額にすると、2,014億円の増になっています。

が、コロナ禍の影響が軽微だった2019年度と比べると、売上高は50.7%減と言う状態。
EBITも3,283億円の減少と言う状態。

部門別は、全部門が前年度クリアだが…

前年度の決算では、国際旅客の売上が蒸発。
代わりに貨物郵便の売上が伸びた…と言う形でした。

で、今回発表の決算を見てみると、こんな感じ。

 2021年度前年度比2020年度
国際旅客売上708億円153.4%279億円
国内旅客売上2,357億円35.5%1,740億円
貨物郵便売上2,183億円69.5%1,288億円
その他の売上1,577億円4.8%1,504億円

全てのセグメントでプラスと言う結果に。

まぁ、前年が悪すぎたので、プラスになっても全然…と言う感じではありますけれどね。

2019年度と比べると、まだまだ…と言う感じで、国際旅客85.4%減・国内旅客55.5%減ですからね(貨物郵便だけは138.2%ですが)。

有償の座席利用率は、国際線が26.5%(前年は18.4%)。
国内線は、49.3%(前年は47.7%)。

国内線がもう少し伸びていれば、もうちょっと結果が違った感じがするけれど、まだまだ2021年度決算だとこんな数字なのかな…とも。
せめて50~55%ぐらいは欲しかったんだろうなぁ…とも思うけれど。

まぁ、繁忙期に限って、行動制限要請が出ていましたからね。

ただ国内線の秋口と3月は60%台になるかと言う座席利用率。
5月のゴールデンウィークを見ても、やはり行動制限がなくなると伸びる結果になっているので、本格的な回復も近いのかな?と言う感じ。

黒字転換予想だが、かなり強気?

資金繰り的には、有利子負債が大幅に増加した1年だった。

4,133億円も増えている状態。

自己資本比率も、45.0%から33.7%に下落している。

ただ世界的に現時点で33.7%を維持している航空会社はそう多くはないと思うし、まだまだ余力はある方だと思える。

JALはこのコロナ禍で約8,100億円を調達しているが、結局、手元資金の積み増しは約1,650億円に留まっている。
一方のANAは、約1兆2,000億円を調達。その後、約7,100億円の手元資金の積み増しになっている。

この辺りは“経営戦略の差”と言えるのかも知れないし、タイミングの問題なのかも知れない。

JALは新規の機機材導入(A350)・ZIPAIR本格的な就航とコロナ禍のタイミングが重なってしまったコトもあるし。

ただポストコロナに向けて、動き出した感は出ている決算内容だな…と。

で、2022年度(2023年3月期)の通期連結業績予想は、売上収益が1兆3,900億円・EBIT800億円・純利益が450億円と黒字転換予想。

期末までに復配も目指すとのコトで、かなり強気の姿勢。

国内線は、早々にコロナ禍以前75%まで、夏には95%までに回復。
国際線は、夏にコロナ禍以前45%・期末までに65%まで回復と言う予測値。

去年はANAが黒字転換を目指すとかなり強気だったけれども、今年はJALが強気姿勢。

もちろん、何事もなければ、黒字転換はできる可能性が高いかも知れないけれど、400億を超える利益にまで持って来るのは、至難の業のようにも思えるが、なんとか持ち直して貰い、観光業・空運業に明るい光が見える1年であって欲しいと思うばかり。

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