IS指導者を米軍が強襲!
アメリカのバイデン大統領が、2022年2月3日、米軍の特殊作戦部隊が、シリア北西部のイドリブ県にて過激派組織幹部を追跡して、空からの強襲作戦を実施。
その結果、「イスラム国」(IS)の最高指導者であるアブイブラヒム・ハシミ氏を殺害したコトを発表しました。
今回の作戦では、イドリブ県で米軍が行った作戦としては、2019年に当時、ISの最高指導者であったアブバクル・バグダディ氏を殺害した作戦以降では、最大規模のモノであった模様。
米メディアの報道によると、ハシミ氏は民家の中で家族を巻き込み自爆死したとのコト。
またシリア人権監視団によると、街中で銃撃戦があり、子供4人・女性3人の民間人7人を含む少なくとも13人が死亡したと伝えています。
イドリブ県と言えば、アサド政権に抵抗する反体制派の支配下にある県と言われています。
寧ろ、現状だとクルド系ではない反体制派からすれば、最後の砦に近くなっているのかな?と言う感じもあるけれど。
そこにISの指導者が潜んでいたと言うコトなど、不明点も多いけれども、まずは1つ、エポックメーキングな出来事と言えるのだろう。
最近、シリア情勢はあまり伝わって来ないけれども、1月下旬に入って、クルド人グループが支配している北東部のハサカにある収容所に対してISが、構成員の解放を目指して襲撃を仕掛けたりしていた。
6~10日間に渡って戦闘が行われ、結果的にクルド人グループ側が収容所を奪還に成功したが、共に大きな犠牲が出たと言う結果に終わっていたり…と、まだまだ大規模な攻勢を行なうだけのチカラをISは持っていた。
ISがシリア領内の最後の拠点を失ったのが、2019年3月。
それから歳月が流れていると言うのに、まだまだ余力を持っていたと言える。
ISは弱体化に向かうのだろうか?
で、今回の襲撃で、ISが弱体化するのかどうか。
個人的な意見としては、実際のところはどうなのだろう?と言う気持ち。
結局のところ、最高指導者を討ったとしても、組織は残っている。
そうなれば、また新たな最高指導者が生まれるのは、間違いない。
もちろん、こうしたテロ組織は、最高指導者が大きな影響力を持っているのは、間違いがない。
仮に新しい最高指導者が生まれたとしても、組織は少しずつ弱体化して行くのが常。
そして、代が変わるごとにカリスマ性を失い、内部分裂するケースもあるだろう。
ただ幾ら弱体化したとしても、組織は残る。
そして地下に潜った時も、怖い存在になるのは、間違いがない。
1人の存在。
1つの組織。
結局のところ、イタチごっこなのだ。
ただもちろん、イタチごっこだからと言って、国際社会が何もしない訳にも行かないのは確かだけれど。
戦いだけでは終わりに導けないのも、事実
テロとの戦い。
もう長い間、この戦いが続いている。
だけれども、結局のところ、戦いだけでは、解決の糸口がナイと言うのは、これまでに流れた歳月の長さが証明しているように思う。
話し合いで解決…と言う訳にも行かないのも事実だろうが、その両面から進めて行かないと、結果的に、気が付いたら振出しに戻るだけなのでは?と言う感じが。
イラク・シリア・アフガニスタン。
結局、コロナ禍でなければ、旅が出来そうなのはクルド領内ぐらいですからね…
その辺り、どう考えているんでしょうね、米政権は。
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