決算好転で新たに3機を導入!
スカイマークが7月に、新たに機材を3機、発注しているコトが判明した。
2020年3月期までに最大29機体制にする計画で、2015年1月の経営破綻から約2年半が過ぎ、再建に一区切りをつけ、成長戦略を練り始めたと言うコトになる。
今回明らかになった新機材の導入は、2019年3月期に1機、2020年3月期に2機、ボーイングの737-800型機をリースで受け取る契約になっている模様(既存の機材も同型機)。
一部の機材のリース期間の満了も同期間中に迎えるコトになるが、基本的には、延長する方向性でいるコトから、新機材の導入が終わると、保有機数は合計で29機と言うコトになる。
前回の記事で、通期でも決算が黒字に好転したコトを受けての拡大基調戦略なのだろうと思われる。
スカイマークが通期でも黒字好転に! | now here,no where
スカイマークの2017年度3月期決算が、発表になり、純利益が67億7,500万円となり、2013年度3月期以来、4期ぶりに通期でも黒字となり、経営状況が好転しているコトを示すない様になりました。 今回の3月期決算での売上高は755億9,500万円。 営業利益は67億1,800万円。 経常利益は75億3,300万円の黒字。 …
新規の就航になるのか、それとも不採算路線として撤退した路線の復活になるのか、はたまた既存路線の増便になるのかは、現時点ではまだ発表になっていないモノの、東京オリンピックを前に羽田の増枠に絡んで行きたいと言う感じなのだろうと思われるので、2020年に導入される機材は、羽田発着便を念頭に置いているのかな…と言う気がしなくもない。
スカイマークの現時点での運航路線は、
- 羽田~神戸・新千歳・福岡・鹿児島・那覇
- 神戸~新千歳・仙台・茨城・長崎・
鹿児島・那覇 - 茨城~新千歳・福岡・那覇
- 中部~新千歳・那覇
- 福岡~新千歳・那覇
日本の東西に満遍なく飛ばしている感じはあるけれども、やっぱりちょっとこじんまりとしてしまった感じは否めなかったりも。
スカイマークは新規の就航から撤退までが激しい航空会社ではあったけれども、次回の路線選定はしっかりとしたマーケティングの上で行わなければ、この好転基調に水を差す形になる訳だが、こう言う時こそ、独自の視点で選んで欲しいなぁ…とは思う。
ただ市江社長の色んな場所での取材の端々から、“株式の再上場”と言う言葉が見受けられるが、どうしても、再上場を急いでいる感じがしなくもない。
直近で何かしらの計画を打ち出せている訳でもなく、新たに資金が必要な訳でもなく、自己資本比率は18.5%。
もう少し、向上させておきたいと言うのがホントの所なのでは…とも。
まぁ、羽田発着路線も運航しているし、定時発着率も約90%まで改善したし、座席利用率も約85%まで上昇しているので、無理をしなければ盤石な状態なんだとは思うけれどもね。
[amazonjs asin=”B06XXL9H4N” locale=”JP” title=”スカイマーク破綻―週刊東洋経済eビジネス新書No.103″]差別化とANAとの関係をどうするのか
羽田の発着枠をしっかり持っているコトも大きく、現時点では安定的な経営が出来ているのだけれども、今後を見据えて行くと、問題になって来るのは、既存の航空会社との差別化とANAの支援をどうするのか。
つまりはそこに尽きる様に思う。
大手の航空会社とは、やはり運賃での差別化がしっかりと現時点でも出来ている様に思える。
現状でもJALやANAと比べると安い運賃を打ち出して来ているし。
まぁ、過去程にスゴく安い訳じゃないけれども。
問題は、日本でも勢力を広げているLCCとの関係なんだと。
スカイマークの方が、確かにLCCと比べると高値。
でも、受託手荷物とか座席使用料とかを考えると、そこまで高くはないのも事実。
機内のサービスもフルキャリアに近い訳だし。
でも、そこが明確な差別化になっていないのが現実なんだと。
1回でも両方に搭乗したコトがある人にならば訴求力があるんだろうけれども、やっぱり初めて利用すると言う人に対しての訴求力は弱いんだと思う。
国際線も運航していないと言うのもある。
ピーチみたいに羽田発の深夜便でも飛ばせば、また少しは状況が変わるのかも知れないけれども。
更には株式を持っているANAとの関係もある。
上場をすれば、ANAの資本率は下がる訳で、それを目的にしているのかも知れないけれども、上場をするならば、やっぱりもっとちゃんとした成長戦略を示して欲しいと言う感じもある訳で…
この機材の増加でどう言う道筋が描かれるのか。
どう言う戦略を打ち出してくるのか。
LCCに目が行きがちな昨今ですが、スカイマークの反転にも注目しておきたい所ですかね。
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