原油の値段がどんどん下がっている情勢ですが、それを受けて、JALが4月1日~5月31日発券分までを対象にした燃油サーチャージの引き下げを発表しています。
ってか、2月にも引き下がったばかりなのに、それに続く2回連続の引き下げと言うコトになります。
JALの今回の発表だと、次の期間は、3番目のZone Cになるとのコトで、いよいよ底が見えて来たなぁ…と。
ってか、2月1週目に経済週刊誌(『週刊ダイヤモンド』『週刊東洋経済』)がそれぞれ原油安の特集を組んでいたのが、面白かった。
打合せしたかのように、原油安の特集が揃い踏みしていて、わざわざ同じ週に当ててこなくても…と。
まぁ、それだけ影響が大きいって話だとは思うのですけれどもね。
2015年4月1日~の燃油サーチャージ
以下、それぞれ片道の適応になります。
- 日本~韓国・極東ロシア:500円
- 日本~中国・台湾・香港:2,500円
- 日本~グアム・フィリピン・パラオ・ベトナム:3,000円
- 日本~タイ・シンガポール・マレーシア:4,500円
- 日本~インドネシア・インド・スリランカ・ハワイ:6,000円
- 日本~北米(ハワイ以外)・欧州・中東・オセアニア:10,500円
下から3つ目のZone Cまで来た訳で、一時に比べると、安くなったなぁ…なんて思いますね、やっぱり。
だって、格安の航空券を狙うと、航空券本体より、燃油サーチャージが高いなんて、ザラにありましたから。
分かっているんだけれども…
目が飛び出ましたね。
だって、値段見たら、倍になっているんですもん、倍に。
100円だ~!!なんて思って、レジに行ったら、200円になっていて、レジでどうしますか?と言われている様なモノですから。
下がった…!!!と言っても、欧米などの長距離路線で見ると、やっぱり片道10,500円。往復で21,000円。
決して、安くはないですよね。
少なくとも、安くなったなぁ…と、言い切れる値段ではないですね。
2月に下がったばかりですが、そのZone Dで見ると、欧米路線で片道14,000円。往復で28,000円。
ま、安くはないけれども、下がったって言っていい感じ。
もう1つ下のZone Bに行くと、欧米便でも、片道7,000円まで落ちついては来る訳で、もう一息と言う感じなのかな。
Zone Bだと東南アジアで片道3,000円にまで落ちますしね。
片道3,000円。
往復すると6,000円。
溜息ですね。
日本円基準へ
さて、今回のJALの燃油サーチャージの改定ですが、いつもと違う発表もありました。
それは米ドルベースでの換算ではなく、日本円基準になるとのコト。
そもそも燃油サーチャージ(JALの場合)、シンガポールのケロシン市況の平均価格から算出しています。
燃油の調達は米ドルで行われているコトから、これまでも燃油サーチャージ額を決定する際は、ドルを基準に換算されていました。
それを今回、同じ期間の為替平均1米ドルを勘案した円貨換算額を算出し、適応基準になる数値を決定するとのコト。
JALの発表によると、
これにより、為替リスクを押さえることも可能になります。
(JALプレスリリース2015年2月6日より)
って、今の為替の流れ的に、それはリスクじゃないんだけれどもね。
寧ろ、リスクヘッジになるのは、会社側だけなんだけれどもね。
なんて、つい思ってしまいます。
そう言えば、ここまで下がって来たコトもあってか、フィリピンのLCCであるセブパシフィック航空は、サーチャージの徴収を終了したりしています。
そもそもの運賃に含ませるとのコト。
セブパシフィック航空は、大手のLCCですから、体力的に考えても、それで行けると踏んだのでしょうし、そもそもLCCですから長距離路線が基本、ナイので、こうした施策に踏み込みやすいのでしょうが、日系各社もこれに続いてくれないかなぁ…なんて、思ってしまいます。
そして、ひとまず燃油がこのまま下がり続ければいいけれど…。
ただ昨今は、投機としての資源と言う形と、政治情勢的に、盛り上がっていただけで、逆に、この頃、ケロシン市況が下がりっぱなしなのも、サウジアラビアの思惑が絡んでいそうな雲行き。
中東情勢も読めない状態が続いていますから、どうなるのやら。
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