キャセイ、LCCの香港エクスプレスの買収を完了!

キャセイ、香港エクスプレスの買収を完了!

香港を代表する航空会社であるキャセイパシフィック航空(以下、キャセイ)が、同じ香港を拠点にしているLCCの香港エクスプレス航空(以下、香港エクスプレス)の買収を完了したコトが、発表になりました。

キャセイによる香港エクスプレスの買収は、以前に報道されていたモノ。

香港エクスプレスを、キャセイが買収!

香港のキャセイパシフィック航空が、同じ香港をベースにしているLCCの香港エクスプレス航空の株式取得を巡り協議をしているコトを発表しました。 キャセイパシフィック航空と言えば、香港を拠点とする航空会社の中では断トツの規模を誇り、ワンワールドに加盟している航空会社。 香港エクスプレス航空は、同じく香港を拠点としており、海航集団(HNAグループ(海南航空グループ))に属するLCC。…

元々、香港エクスプレスは、中国国内第4位の規模を誇る海南航空を中心に据えているHNAグループ(海航集団)の中で、香港を拠点にしているフルサービス航空会社の香港航空のLCCとして設立された航空会社。

HNAグループは、買収を続けて事業を拡大して来たが、ここに来て多額の負債に悩まされており、負担軽減の為に、今回の買収が実現するコトになった。



経営モデルは変えないと言うが…

あくまでも経営的には独立を保つと言っているが、最高経営責任者(CEO)には、キャセイグループなどに20年以上携わっているロナルド・ラム(林 紹波)氏が就任し、会長にはキャセイのCEOであるルパート・ホッグ氏が兼任で就いたコトから考えると、これから徐々にキャセイグループ化を進めて行く様にも思えます。

一応、「香港エクスプレスの経営モデルは変えない。通常業務を続け、乗客は今後より多くの割安チケットや航空路線を選べるようになる」と、ルパート・ホッグ氏はコメントを出していますけれども、この先、どこまで安い運賃を出して行くのか、ちょっと疑問符が付く様な気がするのは、やっぱりそもそもキャセイグループの航空券って、日本で買うと値段が高めのケースが多いからなのでしょうかね(特に香港行きの場合)。

下地島に就航したばかりの香港エクスプレス

香港エクスプレスと言えば、日本路線の比率が高いLCCの1つ。

2019年7月19日には、香港~下地島(宮古)線に週3便で就航したばかり。

同路線は、下地島初の定期国際便であり、香港エクスプレスのみが運航する路線になるなど、積極的な展開を見せている最中での、売却騒動。

さらに2019年9月26日には、沖縄県内で3路線目となる那覇~香港線に1日1往復で就航するコトも発表されており、より一層、日本路線が増えるコトが発表されている訳ですが、この先、どうなるのやら…と言う所ではあります。

香港エクスプレス、沖縄3カ所目となる那覇就航決定!

香港を拠点にしているLCCの「香港エクスプレス」が、2019年9月26日から、那覇~香港線の就航を発表しました。 しかも、嬉しいコトに、利用しやすい毎日運航での就航です。 まずはスケジュールから。 UO821 那覇11:25→香港12:50 月・金曜運航 UO821 那覇11:30→香港12:55 火曜運航 UO821 那覇12:45→香港14:10 水曜運航 UO821 …



シェアを完全に押さえたキャセイ

と言うのも、中長距離路線と短距離の主要市場路線を運航しているキャセイと、中国本土と短距離アジア路線を運航している子会社のキャセイドラゴン航空(旧香港ドラゴン航空)に、今回加わった香港エクスプレスで、香港での航空市場のシェアは80%以上を占めるコトになったから。

確かに香港と言う土地柄、海外からの航空会社の就航も多い訳ですが、明らかに競争原理が働きにくくなるのは、確か。

対抗馬となる香港航空は、親会社を含め、現状は経営が不安定化していますしね。

香港エクスプレスは、セールの頻度も多く、路線数・本数共に多いLCCなだけに、使い勝手がいい航空会社の1つだったのですが、大きく変わらなければいいなぁ…と思いますし、そもそも日本路線は多いですが、西日本に偏っているので、それがこの買収で資本が潤沢化し、東日本方面の路線展開が始まると、より便利になりますしね。

キャセイとしては、安い買い物?

まぁ、キャセイとしては、今回の買収の費用は、49億3,000万香港ドル(約680億円)。

キャセイとしても近年の経営環境は良くはなく、改善に向かっている最中なので、小さな買い物とは言えないでしょうし、香港エクスプレスの一部の株主が売却に対して反対の声を上げていましたが、この金額で香港での市場が盤石になるのであれば、良い買い物なのは間違いがない気がしますね。

特に、他の潤沢な資本が流れ込んで来て、香港発の市場が荒らされて、対LCCとの価格競争になったとしたら、LCC部門を持っていないキャセイとしては、目も当てられない状態になっていたでしょうから。

ただフルサービス型の航空会社によるLCCの運営は、上手く行っていないケースの方が多いだけに、今後は、どうなるんだろうなぁ…とも。

そして、恐らくこの香港エクスプレスの売却でも、負債に対しては焼け石に水状態であるHNAグループの行方と言うも気にはなりますけれどもね。

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