タタ・グループ、エアアジア・インディアとエア・インディア統合へ!

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エアアジア・インディアとLCC部門統合へ!

長らく経営不振に陥っていたインドの国営航空会社の「エア・インディア」を、大手財閥のタタ・グループが傘下に収めたのは1月。

それ以来、グループの再編計画が進められていましたが、同業の「エアアジア・インディア」の全株式を約27億円で取得するコトが発表になりました。

元々、「エアアジア・インディア」は、エアアジアグループ(現・キャピタルA)とタタ・グループとの合弁で展開してきたLCC。

既に2020年末に元々、エアアジアグループが保有していた「エアアジア・インディア」の株式49%の内、32.67%をタタ・グループが約3,700万ドル(約38億円)で買収し、持株比率を51%から83.67%にまで高めており、この際に、2022年末までに残りの16%強の株式も買い取れる権利を獲得していたので、今回、それを履行した形。

今後は、「エア・インディア」傘下にある「エア・インディア・エクスプレス」と2023年末までに統合し、同名義に傘下のLCC事業を統一する計画でいるので、「エアアジア・インディア」は資本的にもエアアジアから離れ、名義的にも消滅するコトが確定しそうです。

既に「エアアジア・インディア」の株式取得については、インド競争委員会も承認がなされているので、スムーズに事は進みそうな感じで、タタ・グループ主導によるグループ内での航空事業再編・経営の効率化を図っていく形になりそう。

ジリ貧でシェアが低いエア・インディア

日本にいると、どうしても“インドを代表する航空会社=「エア・インディア」”と言うイメージがあるが、既にインドの国内線旅客数のシェアは、「エア・インディア」は下位に沈んでいるのが現状。

代わりに首位なのがLCCの「インディゴ」(IndiGo)。

今年の7~9月期のシェアを見ると、「インディゴ」が58%と過半数を上回るシェアを獲得しているのに対して、「エア・インディア」は8.7%に留まる状態。
さらに「エアアジア・インディア」はそれよりも下位で5.4%のシェア。

2社がくっついたとしても、まだまだ「インディゴ」との差は歴然としているのが実情。

辛うじて10%は超えて来ますが、まだそのレベル。
そして、国内はLCCが多いので競争も激しい状態にある。

国際線は、まだ「インディゴ」が長距離路線には就航しておらず、中国・東南アジア~南アジア・中近東~トルコまでなので、まだまだ力を持っているとは言えそうですが、確実に「インディゴ」も国際線網を広げていますし、その他にも「ビスタラ」が日本路線にも就航するなど、国際線も安泰とは言えない情勢。

果たして、「エアアジア・インディア」を統合した効果がどれだけ出るのだろう?と言う感じ。

まぁ…
それでもグループ内に2社を抱えている意味はないのは間違いないでしょうが。

タタの資本が入るビスタラはどうなる?

気になるのは、タタ・グループは、シンガポール航空との合弁として「ビスタラ」も持っていると言う点でしょうか。

既に「ビスタラ」と「エア・インディア」との統合も検討がされているとも言われている状態ではありますが。

ただ「ビスタラ」も国内線のシェアは9.9%。

「ビスタラ」の運航開始は2015年なので、まだ若い航空会社ではありますが、既に「エア・インディア」をシェアでは上回り始めていたりする訳ですが(月によっては順位が入れ替わるぐらいのレベル)、それでもまだシェアは高くない。

仮に「エア・インディア」「エアアジア・インディア」と「ビスタラ」の3社が統合したとしても、ようやく「スパイスジェット」「ゴーファースト」を抜いて国内線シェア第2位には躍り出るのだろうが…と言うレベル。

さらにかつての国内線首位であった「ジェット・エアウェイズ」も、運航再開しそうな動き出し、投資家のラケーシュ・ジュンジュンワーラ氏が出資する「アーカサ航空」も始動した。

果たして1+1+1=3になるだろうか…

ただ統合しなければ、ジリ貧なのも事実ではあるけれど、シェアの高くない「エアアジア・インディア」との統合は、そこまで大きなポイントではないかも知れないが、「ビスタラ」との統合にまで漕ぎ付けたら、「エア・インディア」もある程度のシェアは確保できるので、今後の展開は楽しみになりそうな感じ。

ただ個人的には、「ビスタラ」、好きな航空会社なんだけれどなぁ…

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