京都・送り火が勝手に点灯!祭りの意義ってなんだ?

世間ではお盆に入ったみたいで。

なんだか例年、盆暮れなどに関係のない生活をしていますが、それでも通勤の際の電車が空いて来たり、大きな荷物を持っている人が増えたりするので、盆休みに入ったコトに気が付くのですが(逆にそれがないとホントに気が付かない…)、今年は元々、電車で通勤している人も減っているし、帰省するのを止める人も多いみたいで、ホントに盆休みになっているんだろうか…と、ふと思ったり。

大文字の送り火が、勝手に点灯される!

さて、盆休み。

お盆の最後は、個人的にはやっぱり京都の「五山の送り火」。

京都に住んでいる時は、特に「大文字」が家の前から真正面に見える場所でしたし、小学校でも毎年、登っていたりしたので、やっぱり「大文字」に火が灯ると、盆が終わったんだなぁ…と実感していた訳ですが…

2020年8月8日の夜に、何者かに「大」の文字がライトアップされたとのコト。

いや、まだ早いやろ…

新型コロナウイルスの影響で、今年は規模を大幅に縮小することを決めている保存会ですが、本来は、精霊の送り火な訳で、時機が異なる「大文字」は、そうした意義に反する話。

このブログを書いている時点では、誰が、何のために…などは不明ですが、都市伝説の様に「大」に1点、火をつけて「犬」「太」にしよう…と言う話は昔からあったりするし、1970年代には、約70人の京大生が山に登り、秋に懐中電灯で「大」の文字を作ったと言う話もある。

近年で言えば、阪神タイガースが18年ぶりのリーグ優勝が目前に迫った2003年に「大」の代わりに「HT」が灯ったコトもある(これもタイミング的には9月でしたが)。

今に始まった話じゃないんですよね、「大文字」のいたずら。

いや、過去に例があるからと言って、別に推奨される訳じゃないですが。

本来の意味って、なんだろう…

でも、「大文字の送り火」の意味合いが、単なるお祭りに変わって行っているのも事実。

最近では、2000年の12月31日に「21世紀幕開け記念事業」の一環と言う訳の分からないタイミングで灯されていたりしますしね。

「大文字」がある如意ヶ岳の火床は、私有地と言うコトもあり、不法侵入と言われればそうなのですが、観光と言う側面がチカラを持つ様になると、本来の意味が薄くなって行くのは、「大文字の送り火」に限った話ではナイ。

観光要素が強くなって行くのは、日本に限った話でもないし、そもそもその話といたずらとは別次元の話ではあるけれど、確かに各地のお祭りが持つ「意味」「願い」と言うのを、考えるコトも少なくなったな…と言う気がするな、と改めて。

本来は、観光と祭りの持つ意味合いを考えると言うのが、並列するのが一番、理想的なのでしょうが、観光客が増えている現代では、そう言う形にはもうならないのかも知れない。

そもそも、もう祭りの意味合いに重要性を持つ人も、随分といなくなったと言うコトなのだろうけれど。

ただ結局のところ、観光を取るのか、祭りの本来の意味を取るのかを選ぶのは、その土地の人次第なんだとは思うけれど。

京都、行きたい…

でも、何だか京都らしい事件。

YouTuberではなく、京大生の犯行か?とすら思ってしまったのは、元・京大近隣エリア在住者だからだろうか(→あくまでも良い意味で、デス。最近の京大は元気がなくなってバカをする人も少なくなってきた印象があるし、それが許容される時代でもなくなって来た感じがあるので)。

それでも先祖の霊を迎えるべきタイミングで、送ると言う光を灯したと言うのは、「大文字の送り火」と言う伝統を守って来た人々に対しても、ご先祖とご先祖を偲ぶ人たちを愚弄しているとは思いますけれど。

タイミングを考えても、今までのいたずらとは、意味が異なってしまうし(別にタイミングだけの問題ではないけれど)。

これだけのコトを出来るチカラを、「コロナが落ち着いたら、秋でも冬でも火を灯しましょう!」と言う方向に持って行けないのが、不思議だけれど。

因みに、「大文字」のある如意ヶ岳から見る京都市街は、個人的には、格別だと思っています。

手前に吉田山があって、左に京都タワーと京都駅。
中央に御所の緑があって、右に北山の山が見える。

小学生でも登れるので(ウチの小学校は1年生から毎年、登ってました)、銀閣寺に行った際に、ぜひ…と言いたくなるレベル。

それにしても、今年の「大文字の送り火」は大きく縮小される模様ですが、それでもご先祖さま達が迷わずに送れるコトを願うばかりです。

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