香港は、実はハイキングパラダイス
さて、香港。
誰しもが思い描く香港と言えば、ゴチャゴチャしていて、活気のある街と言う所なのだと思う。
だけれども、香港がゴチャゴチャとして見えるのは、そもそも平野部が少ないと言うのと、それ以外の部分の半分弱が国立公園などに指定されていると言う所にある。
だから人が、狭い場所に集中してしまうのだ。
逆に言えば、1歩外に出ると、国立公園が広がっていると言うコトでもある。
また、国立公園に指定されていなくても、結構、自然豊かだったりする。
最近では、香港の観光局も、そう言う香港を少しずつアピールしていたりしていて、ハイキングコースなんかもチラホラと情報を挙げていたり(今回参考にした香港観光局のハイキングガイドはこちらから)。
だけれども、なかなか日本人だと行っている人が少ないみたいで、何本もあるハイキングコースの中で、何処を歩けばいいのかも分からなかったので、とりあえず、あまりアップダウンが多くなくて、アクセスが容易なランタオ島のルートを選んでみました(他の離島だと土日とかしか船が無かったりする所もあるので)。
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まずは地下鉄に乗って、コーズウェイベいから中環駅に向かい、乗り換え。
香港の地下鉄って基本的にかなり乗り換えがしやすいのだけれども、ココの駅だけは、日本の地下鉄みたいに歩くのは、仕方が無いのかな…と思いつつ、港島線から東涌線へ乗り換え、終点の東涌駅へ。
この駅、もうホントに香港空港の目と鼻の先なのですが、ゴンピン360への乗換駅でもあるので、観光客と見える人は、そちらの方へと吸い込まれて行きます。
裕東路に出て、そこからは「東澳古道(Tung O Ancient Trail)」もしくは「候王宮(Hau Wong Temple)」の看板が出て来るので、それに従って歩いて、東澳古道の起点になる候王宮まで大体20分ぐらいで到着。
裕東路まで出ると、所々に表示板があるし、ほぼ一直線なんですけれど、駅からそこに出るまでがあまり表示板がナイ感じですが、まぁ、分かりにくい訳でもなかったです。
「古道」と言う名前にはなっていますが、ルートのほとんどは舗装された道でした。
未舗装だったのは、最後の一区間ぐらいで85%ぐらいは舗装されている道で、快調に歩ける感じ。
基本的には5時間ぐらいで歩けるみたいです。
が、歩き出すと、もうそこは香港にいるようには思えない風景。
イイ感じでゴンピン360が見え、飛び立つ飛行機が見え、香港の高層マンションが見えます。
が、この最初の風景だけが、“香港”らしい感じで、あとはそうでもなく。
特に、何かがある訳じゃないんだけれども、右手に海と空港と建設中の香港~マカオまでの高速道路がチラホラ見え、あとは整えられた木々の中を進む感じ。
空港か高速道路が見えなかったら、ホントに山の裾野をひたすら歩くと言う感じです。
聞こえてくるのは、離発着する飛行機の音と、鳥の鳴き声。
それぐらい。
素朴な香港が見える
ホントに地下鉄の駅から歩いて30分の場所なんだろうか…と、思ってしまうぐらい。
香港の観光局がおススメしている道の中では、アクセスしやすく、アップダウンがそこまでナイ道とは言えども、ある程度は、登り下りがあるのですが、そこまで苦にはならない感じ。
だけれど、さすがに日常の不摂生が身体に来ますね。
時々、小さな村の中を通る道。
昔ながらの香港って、こんな感じだったのだろうか…
と、ふとそんな気にさせる村。
車も入って来れない様な村ばかり。
さっきまでいた香港の街中のあの高層ビルとのギャップがスゴい。
香港はとにかく住環境が悪い。
狭い空間に家族で住んでいる訳で、個人のスペースなんてあったモノじゃないと言う話を聞く。
でも、この辺りの村の人は、大人数家族でも問題がなさそうな、そんな家々ばかり。
それでいて、都心部まで1時間ぐらい。
コンビニはおろか、村にはそもそも商店もナイ。
何かを買うには、とりあえず、地下鉄の終点である東涌駅まで出る以外に他ならない。
それが、不便なのかどうかは分からない。
どちらが幸せなのかも。
そもそも幸せのベクトルが違うのかも知れないけれど。
日本だって、都心部の生活と言うのは、そんなにいいモノじゃない。
不便はしないけれども、便利になりすぎて、人が集まりすぎちゃって、その反動が大きい様にも思う。
狭い住居。
高い生活費。
近所づきあいも疎かな関係。
ホントの豊かさって、何なんだろう…
ふと、そんな気になる。
形ではないモノが豊かななのか。
それとも、形あるモノが豊かなのか。
その判断は、人によって違うだろうけど、形あるモノばかりを追い求めて来た日本の生活は、ボクにはちょっと生きにくい何かがあったりするんだよな。
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