トランプ大統領令と、移民・難民問題と日本

アマゾンジャングルツアーの旅行記真っ只中ですが、やっぱり旅をする人として、この問題については何か書いておきたかったので、割り込ませてみました(なので、今日は1日2本記事アップ~♪)

アメリカでテロを起こしているのは、結局、誰だ!?

トランプアメリカ大統領が出したイスラム圏7か国からの入国禁止令(移民規制大統領令)。

分からなくもない部分はある。
アメリカ大統領として、アメリカ国民を守るのは、最大の責務だからだ。

ただ、理解が出来るのは、それだけだ。

トランプ氏の個人的なtwitterアカウント(@realDonaldTrump)には、

“多数のキリスト教徒が中東で処刑されている。我々は、この恐怖が続くコトを許す訳にはいかない”

とある。

 

って…
その処刑される様な流れを脈々と作って来たのは、そのアメリカ自信に他ならないだろうが…

さて、この大統領令。

シリアからの難民の受け入れを無期限に制限する他、その他の国からの難民の入国も120日の間、停止されるコトが書かれているのに加えて、イラク・シリア・イラン・リビア・ソマリア・スーダン・イエメンを懸念地域として、これらの国の出身者の入国を90日間、停止すると言うコトが条項に書かれており、これがかなり問題になっているのだが、そもそもどうしてこの7か国が名指しされたのか。

そもそもオバマ政権の時だって、特定7か国は査証制度改革法案(2015年可決)に懸念対象国として挙げられている。

我々日本人など38か国の国民に対しては、電子渡航認証システムであるESTAを事前申請しておけば、90日間の無査証での入国が出来るのだが、これを変更すると言うシロモノ。

個人的には、こちらのこのESTAの制度変更の方がナンセンスであって、2011年3月以降に特定の国々に渡航した経歴がある人はESTAによるビザ免除が適用されなくなっている。

しかも、施工が発表の翌日からで、既に航空券を持っている人への免除すらなかったと言うひどい話だった。
当初は、イラン、イラク、シリア、スーダンだったが、リビア、ソマリア、イエメンが加わり7か国になった訳だ。

この改変は2015年11月のパリでの連続テロを受けての対応だった訳だけれども、それでも7か国の国籍者の入国を一時停止すると言う措置ではなかった。

アメリカで2001年9月11日の同時多発テロ以降に起きたテロ活動は、外国生まれの人々が引き起こして来ており、ビザで入国した人や難民受け入れプログラムで入国した人も含まれていると、トランプ政権は考えているみたいだけれども、そもそも米同時多発テロの実行犯は、サウジ、UAE、レバノン、エジプトが出身地であり、これら7か国と被らない。

その後のテロ活動行為に関してみても、大多数は米国籍もしくはグリーンカードを保有しているのが実情なのだ。

ここ数年に至ってもテロ活動は止むコトが無いけれども、オーランドのナイトクラブ乱射事件もアフガニスタン人の両親を持つ米国籍(2016年6月)だし、フォートローダデールの空港乱射事件だって米国籍(2017年1月)の人の犯行である。

どう言う資料を見た所で、これらは明らかであり、アメリカ国内で起きたテロ事件は、アメリカ市民もしくはグリーンカード保有者が引き起こしたと言う結果が出ている(逆にトランプ大統領はどう言う資料を手にして、この大統領令を出したのかの方が知りたいぐらい)。

勿論、イスラム聖戦主義者によるテロ活動が皆無な訳ではない。

でも、それでもこの7か国の国民がアメリカでテロ活動をした形跡がない国もある。

それなのに、この7か国だ。

しかも、トランプ氏の支持者達はこれに賛成していると言う(不支持者からの反対は猛烈だけれど)。

最初にも書いたけれども、“アメリカ大統領として、アメリカ国民を守るのは、最大の責務”である。

でも、この大統領令では、アメリカ国民を守るコトは出来ない。
そして、逆にアメリカ国外にいるアメリカ国民を危険に晒すだけの結果になる。
また巡り巡って、アメリカに対しての憎しみしか生まれない。

それが果たして今の政権は分かっているのだろうか…

他を拒絶するのでもなく、圧力を掛けるのが、強いアメリカではないのに。

難民問題、日本はどうなの?

そして、改めて日本を思う。

日本ほど難民認定を厳しくしている国はナイ。

それはどの国からであろうと、例外なく、である。

確かにほぼ単一民族で島国の日本は、異例な程に治安が保たれている国である。
それは外部からの移民を認めてこなかったからと言うのも1つの理由と言えるのかも知れない。

でも、これからもそれでいいのだろうか…

自国さえ良ければそれでいい。
それならば、トランプ政権と同じやり方と見えなくもない。
やり方が違うだけで。
トランプ大統領は、特定の国からの受け入れを休止したけれども、日本はそもそも難民の受け入れをほとんど行っていないし、これからも受け入れるとは思えない。

治安維持と難民の受け入れ。

相反するコトだと言うのは、分かっているけれども、それでも人口が減って行く中で、いつかは向き合っていかなければならない課題の1つ。

問題は、いつ向き合うかだ。

ヨーロッパは向き合っているし、この問題に直面している。
アメリカも同じで、既にヒスパニックの人口は政治すら大きな影響を持っている。

それでは、日本は、どう向き合っていくと言うのだろう。
難民を無条件に受け入れればいいと言う訳ではナイだろう。
治安がどう変化するのかも見定めなければならないし、そもそも難民が日本で生活するプログラムを作らなければならない訳だし、既存の日本人の生活に対して、どれだけの影響を及ぼすのかを推測しなければならない訳だから。

でも、世界で困っている人がたくさんいる中で、何も出来ない、と言うのは、何か違う。
特に日本の場合、海外の紛争地帯に自衛隊を派遣できない訳だから(と言う建前になっているので)、難民を予防するコトも出来ない訳だし。

日本だから出来るコトって、何なんだろう…
旅をしていても、それが分からない。
人がどうして争うのかの意味も含めて。

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