ANA同様に増収減益の決算に
先日のANAの上半期の決算に続いて、「JAL」も2025年3月期の第2四半期決算を発表しました。
ANA同様で、売上収益は経営破綻後の上半期としては最高の9,018億1,700円(前年同期比+9.9%)を計上。
但し、純利益は498億7,800万円(同▲19.1%)となり、増収減益決算。
ひとまず、具体的な数値はこんな感じ。
2025年3月期 | 2024年度 | 前年度比 | |
売上収益 | 9,018億円 | 8,209億円 | +9.9% |
営業費用 | 8,243億円 | 7,366億円 | +11.9% |
EBIT | 856億円 | 912億円 | ▲6.1% |
純利益 | 498億円 | 616億円 | ▲19.1% |
航空事業の収益は、フルサービスキャリアで国際・国内・貨物を合わせて7,116億円(前年度比+7.2%)。
どの事業も順調に数値を伸ばした感じですね。
SPRING JAPANは営業黒字を確保!
各セグメント別で見ると、こんな感じ。
2025年度 | 2024年度 | 対前年度比 | |
旅客|国際 | 3,405億円 | 3,144億円 | +8.3% |
旅客|国内 | 2,804億円 | 2,750億円 | +2.0% |
貨物|国際 | 605億円 | 506億円 | +19.5% |
LCC|ZIPAIR | 351億円 | 249億円 | +40.6% |
LCC|SPRING | 101億円 | 66億円 | +53.9% |
国際線は、引き続き、好調。
座席利用率も、前年の79.3%から伸ばし82.0%にまで到達。
逆に国内線は、2.0%の伸びになり鈍化傾向。
座席利用率も75.4%から0.5pt下げて74.9%に。
国際線の貨物は、前年度比19.5%と大きく伸ばす形に。
これは高付加価値貨物の強化が功を奏し、有効貨物トンキロが大きく伸びたコトが要因。
LCCはまずZIPAIRが、まだ大きく伸びて、前年度比40.6%の351億円まで成長。
座性使用率も81.3%(前年度は79.4%)と、好調に推移したのが大きい。
SPRING JAPANも北京・上海便の就航・増便があり、前年度比53.9%と大きく伸ばし、100億円の大台を超えた形。
座席利用率も80%を超えた81.5%(前年同期は72.2%)となり、営業利益では黒字化を達成。
さらにマイル・金融事業は、986億円(+4.5%)。
その他の事業も外国航空会社便のグランドハンドリングが大きく伸び、1,203億円(+8.6%)。
どの事業も引き続き、好調を維持している感じですね。
ただ有利子負債は9,319億円となり、前年度末と比べると446億円増加。
それに伴い、自己資本比率も33.2%と、前年度末と比べても1.2ptばかり悪化した感じ。
年間業績予想は変更なし
内容的には、ANAの方がイイ感じですが、「JAL」の場合は、新旗艦機材のA350-1000型機を入れている最中で、6号機までを受領済みと言うのも影響があるのかな…と。
ただSPRING JAPANがいよいよ営業利益では黒字化を達成したと言うのは、びっくり。
営業黒字になったのは、初じゃないのかな…?
JALグループに入る前までは、赤字がずっと続いていたハズですし。
通期の連結業績予想は変更なしの売上収益が1兆9,300億円。
EBIT1,700億円・純利益1,000億円で、配当も年間1株当たり80円(中間期で1株当たり40円)。
今期はそこまで大きな動きがないのかな…と言う感じ(強いて挙げれば、ZIPAIRは2025年3月にヒューストン線の開設を発表しているけれど)。
ANAは羽田~ヨーロッパ線の3路線の開設があるので、国際線については、もうちょっとANAとの差が出てきそうですね。
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