売上高は過去最高だが、減益決算
「ANA」を傘下に持つANAホールディングスが、2025年3月期第2四半期の連結決算を発表しました。
これによると、純利益が807億7,800万円(前年同期比13.3%減)。
ただし、売上高だけで見ると、上半期では過去最高になる1兆995億円(同9.7%増)でした。
ひとまず、具体的な数値を見てみると、こんな感じ。
2025年度 | 前年度比 | 2024年度 | |
売上高 | 1兆996億円 | +9.7% | 1兆27億円 |
営業利益 | 1,084億円 | ▲16.5% | 1,297億円 |
経常利益 | 1,124億円 | ▲11.7% | 1,273億円 |
当期純利益 | 808億円 | ▲13.3% | 932億円 |
減益ではありますが、営業利益としても当初予測を上回る水準。
セグメント別で見ると、こんな感じ。
2025年度 | 2024年度 | 増減 | |||
売上高 | 営業損益 | 売上高 | 営業損益 | 売上高 | |
航空事業 | 1兆10億円 | 1,093億円 | 9,131億円 | 1,277億円 | +87億円 |
航空関連事業 | 1,573億円 | 30億円 | 1,364億円 | 43億円 | +20億円 |
旅行事業 | 366億円 | ▲6億円 | 395億円 | 10億円 | ▲2億円 |
商社事業 | 641億円 | 26億円 | 573億円 | 27億円 | +6億円 |
その他 | 208億円 | 5億円 | 187億円 | 0円 | +2億円 |
旅行事業だけが赤字継続(拡大)と言う感じ。
これは前年までの全国旅行支援の効果がなくなった結果と見ている模様です。
航空事業は全セグメントでプラス!
主力の航空事業をセグメント別で見てみると、こんな感じ。
2025年度 | 2024年度 | 増減 | |
旅客|国際線 | 3,901億円 | 3,585億円 | +316億円 |
旅客|国内線 | 3,462億円 | 3,229億円 | +233億円 |
貨物|国際線 | 887億円 | 748億円 | +139億円 |
LCC | 754億円 | 673億円 | +81億円 |
国際線の旅客部門は売り上げが、+8.8%で好調を維持。
ただ旅客数は+12.3%なので、客単価は下がっていると言うコトになり、それは国内線も同様ですかね。
国際線の利用率は、77.9%(前年度比▲0.5%)。
国内線の利用率は、74.2%(前年度比+4.8%)。
コロナ禍で牽引していた貨物は、ダウンして行くのかな…と思いきや、しっかりと盛り返し、売上高も輸送重量も前年度を上回る形に。
LCCは、AirJapanの売り上げ分が入りましたが、ピーチだけを見ても+5.8%で、国際線に振り向けた施策が今のところ、順調にヒットしていると言えそうですね。
通期の見通しとしては、売上は+300億円の2兆2,200億円。
当期純利益は、+1,100億円の1,200億円と上方修正しています。
AirJapanの座席利用率は55.3%
ピーチは座席利用率が、86.3%と好調を維持(前年度比+0.1%)。
で、第1四半期で座席利用率が51.9%だったAirJapanの第2四半期は55.3%だったコトも明らかに。
多少、苦心しているのかな?と言う印象ですが、現状、3路線のみの運航。
その内、ソウル線はやはり韓国のLCCが充実している路線なので、価格面では勝負にならないですし、わざわざAirJapanを選ぶ必要もあまりなさそうなので、実質、バンコク・シンガポールの2路線と考えると、まだ健闘している方なのでは…と思ったり。
まだまだ知名度も低いですしね。
AirJapanと旅行部門以外は、絶好調と言う感じですね。
どちらもグループ内での影響はそこまで大きくはなさそうですし、旅行部門は理由も分かっているので、問題はなさそうですし。
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