サッカーと旅と三浦知良と、その終わり方。

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久しぶりに、あまり旅とは関係のない感じのコラムと言うか、話題。
個人的には、昔、海外を旅し始めた頃に、ヨーロピアンとかに“ミウラ~”と声を掛けられたりしていたので、ふと懐かしくなってしまって。

54歳、“カズ”三浦知良が、鈴鹿に移籍!

サッカーの元日本代表である三浦知良選手が、J2横浜FCから、下部リーグであるJFLの鈴鹿ポイントゲッターズに、期限付きで移籍するコトが発表になった。

三浦知良選手(以下、カズ)。

現在54歳。
J1最年長出場記録を持つ選手で、今期も横浜FCからは契約延長の話が出ていたようですが、出場機会がほぼなかったコトに対して、さらなる出場機会を求めて、移籍先を探したと言うコト。

正直、賛否のある話題だと思うが、素直に頭の下がる思いである。

失礼なコトを書くけれども、選手としてのピークは昔に過ぎたと言える選手。

でも、未だに、声が掛かると言うコトだけでもスゴイ話。

それだけ日々、鍛錬をされているからと言う証でもある。

で、このカズの歩みがまた凄い。

そもそもプロ契約はブラジルのサントス(1986年)である。
この頃の日本は、まだJリーグすら始まっていない時代でもあるけれど。

で、一定の成果を収めた後に、Jリーグ元年に帰国し、ベルディ(読売クラブ)へ。

その後、1994~95年に掛けて、イタリア・セリエAのジェノアに移籍。

それからもクロアチアのザグレブ・京都パープルサンガ・ヴィッセル神戸・横浜FC・シドニーFC(期限付き移籍)…と、様々な場所で活躍して来たのは、周知の事実だろう。

Jリーグとしては、得点王や最優秀選手賞などを受賞しているほか、日本代表としても、国際Aマッチ89試合に出場しており、55得点。

やはりキャリアを軽く振り返ってみても、日本サッカー界のレジェンドである。

当時、海外でも“カズ”は知られていた

って、旅ブログが、いきなりサッカーブログになってしまいましたが、今でこそ“日本のサッカー”と言うのは、ワールドカップにも出場するようになったし、ヨーロッパリーグにも日本選手がゴロゴロいるので、世界的にも知名度は低くない存在になっている。

だけれども、そこに至るまでにカズの果たした役割は、決して低くないように思う。

と言うか、ワールドカップだけは出場していないが、セリエAにアジア人として初のプレーヤーになったのは、カズである。
ヨーロッパリーグで見ても、奥寺氏に続く2人目。

その後、日本人リーガーは中田英寿選手がペルージャ(1998年~・イタリア)、名波浩選手がヴェネツィア(1999年~・イタリア)、小野伸二選手がフェイエノールト(2001年~・オランダ)、川口能活選手がポーツマスFC(2001年~・イングランド)などでプレーするコトになる訳だけれど、当時、“ミウラ~”と旅をしていても声を掛けられたコトを、今回の移籍のニュースを見て、ふと思い出したのです(ただ程なくして、“ナカタ~”に代わったけれど)。

それが今や、日本人選手が多すぎて、そんな声も掛からないモンね。

奥寺氏は少し年代が離れているけれど、やっぱりカズ・ナカタから繋がる系譜と言うのは、確実にあるように思う。

少なくとも、日本人が海外でプレー…なんて、夢物語であったのが、そうでなくなったコトに対してのカズの存在と言うのは、小さくないように思う。

さらにブラジルの日本人移民資料館には、カズのサイン付きユニフォームが展示されていたりしましたしね。
日本から遠く離れたブラジルへ、高校も卒業せずに渡り、プロ契約…
今みたいにネットがある時代でもなく、情報もない中で、ホント、苦労もしたのでしょうが、それすら見せないで来ていると言うのも、また見事に感じてしまいます。

旅をやり切ったと思う日は、来るのか

現在54歳。

活躍できるのか?と言う声に対しては、やはり疑問視せざるを得ない。

だけれども、人を呼べる存在なのは事実だし、人を引き付ける存在なのも事実。

プロ選手としては、プレーで魅せるコトが何より大切なのは分かるけれども、プロ選手が多くいても、人を呼べると言う選手は、ほとんどいない。

それを54歳でやれてしまうコトには、ただ脱帽である。

一体、このサッカーに掛ける思いはどこから来るのだろう?と思うけれど、旅人と言う存在に置き換えて考えてみる。

大体の日本人は、学生の内に旅人を卒業する。

最近は、30歳間際で長旅に出る人も多いけれど、アラフォーで旅に出ている人なんて、ホントにごく僅かな存在でしかない。特に就職を考えてしまうと、旅に出ると言うのは、マイナス…と考える節もあるし。

サッカー選手は自分が望んでいても、チームが望まなければプロ選手としては、プレーできない。
旅人は自分自身でゴールが決められる。

でも何事も結局、続けると言うコトが難しい。
それは日常を生きて行く中で、最も難しいコトなのだと思う。

それを54歳になるまで続けているカズ。

周りが変わって行く中で、自身の体力も衰えている中で、続けるコトは、ホントに難しい。

鈴鹿に期限付き移籍するカズ。

困難な時代だし、年齢も随分と高くなって、そろそろ年老いた時を考えなければならなくなったボクでもあるけれど、少なくともカズが現役でいる間ぐらいは、現役の旅人でいられるように、日々、健康でいるように心掛け、常に好奇心を持っていたいかな…と思ったり。

 

少なくとも、自分が“やり切った”と思えるぐらいまでは…ね。
そして、カズも鈴鹿でもう一花、咲かせて貰いたいモンです。

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