場所が穴場な町家カフェの名店
町屋カフェって、京都でも幾つもあるかと思う。
それこそ観光客をメインにしているところもあれば、地元の人しか行かないようなお店もあるだろうし。
その中で、異彩を放つ店がある。
それが「ゆすらご」。
そもそも町屋カフェと言うカテゴリーがあるとすれば、そこに入るのかも知れない。
ただ観光客が来るようなエリアでもない。
それでいて、地元の人がメインと言うと、これまたビミョーで、広く京都市内から人が来ると言うようなお店に思う(広い意味では地元民メインだけれど、決して、ご近所メインと言う意味ではないと思う)。
まず場所。
お店自体は、仁和寺街道沿い。
駅的には、嵐電の北野白梅町とJR山陰線の円町になるかと思うけれど、別にどちらも近い訳じゃない。
京都市内は、バスがかなりのエリアをカバーしていて、お店から一番近いバス停は…
どこだろう…?と言うレベルだったりする稀有なエリア。
一応、「七本松仁和寺街道」が最寄なのですが、ここを通るバスは、52番系統(四条烏丸・四条大宮~二条駅前~千本丸太町~上七軒~北野白梅町~立命館大学前)の1本だけで、朝ラッシュが終わった頃から夕方まで毎時1時間に1本と言う低頻度運転なので、現実的には、「千本中立売」が便利なのかも(下車後徒歩10分以内ぐらい)。
因みに、2番目に近いバス停は「大将軍」(下車後、徒歩10分ぐらい)。
ってか、どうしてこの場所に?と言うぐらいの穴場立地。
因みに、駐車場はナイですが、すぐ近くにコインパーキングがあり(但し、普通乗用車2台・軽専用2台)。軽自動車ならば、1日止めていても100円と言う謎な値段設定のコインパーキングです。
入った瞬間に漂うアングラ昭和感!
ガラガラと引き戸を開けて、お店に入る。
入りやすくもなく、入りにくくもないって感じでしょうか。
まぁ、カフェだから、敷居自体、低めですけれどもね、そもそも。
で、まず靴を脱ぐ。
え?
カフェなのに?と言う感じもあるけれど。
お店なのに?と言う感じはあるけれど。
しかも、別に下駄箱がある訳でもなく、まるで誰かの家に来たみたい。
ちょうど14:00ぐらいに到着したけれど、人はしっかりといて、手前がカウンター席で、奥側がテーブル席があり、ほとんど埋まっていました。
まぁ、テーブルと言っても、ちゃぶ台がメインですけれどもね。
カウンター席はどちらかと言うと、常連さん向けなのかなぁ…と言う気がする。
運良く、1つだけテーブル席(ちゃぶ台)が空いていたので、そこに座ってみます。
まず目に入って来るのは、店内の様子。
昭和を狙っているのかどうか分からないけれど、「昭和」テイスト。
いや、「昭和世代」のアラフォーですが、ここまでの昭和は知りませんよって言うぐらいの昭和感。
照明だってはだか電球ですしね。
さらに奥側には、坪庭が見えるのが、光ります。
で、本棚があって、マンガや雑誌が収められているのだけれど、これも「昭和」。
だって「ガロ」があるんですから(写真の本棚の向かいにある本棚に置かれていました→本棚の本は、読書可能です)。
いや、こう言う古民家・町屋カフェの「ガロ」率って、結構、高い気がしますけれどね。
そして、別にお客さんの層としては、「ガロ」世代の人じゃない人が多い…
でも、昭和風に喫茶店と言うのとは、また違う趣がある気がするのが、不思議。
カフェ?
いや、どちらかと言うと、ワンダーランド。
そんな感じで、一気に異空間に迷い込んだ形でした。
カフェだけれど、フードが美味い!
ランチはちょっと遅めの15:00までで、食事は800円。
15:00までランチがやっているお店って、そこまで多くはないので助かりますね。
因みに、ランチタイムならば、200円でドリンクが付けられると言うのも嬉しいところ。
で、このランチの定食もしっかりとしているのが、ココの特徴だと思う。
単なる“雰囲気カフェ”じゃないんですよね。
ボリューム的にもお味的にも、かなりハイセンスで、しっかりと食べられると言う感じです。
さらにメニューも、他のカフェではあまり見る機会がナイ定食が用意されていると言うのも、特徴だと。
ご近所以外の京都市内全域から人が来そうなのは、こうしたフードメニューがドリンクを含めて、ハイセンスなのに加え、夜は時折、ライブなどが行われていると言うのもあるかと。
文化の発信拠点の1つになっていると言う感じで、それが「ゆすらご」を知らしめる1つの理由なのだとも。
絶妙な放置プレー感がまったりさせて…
味・店の雰囲気共にヨシ!なこの「ゆすらご」ですが、個人的に気に入ったのは、接客。
フレンドリーではある。
でも、それ以上に放置プレー感があるんですよね。
いや、いい意味で、ですよ。
喋りたい人は、喋れるし、まったりしたい人は、まったりできるしって言うような…
だから人の動きがないと、とってもまったりできてしまう。
時間が止まったかのようなお店の内装。
坪庭もあったりと、別に閉鎖的な空気じゃないけれど、どこかアングラの匂い。
それが、靴を脱いで上がるコトで、なんかまったりした感じになる。
それが妙にマッチする。
作り出したまったり感じゃなくて、それが自然に生まれてくるまったり感。
そう言うお店って、実はなかなかナイ気がするので、ちょっとゆっくり京都のカフェで、時間を味わいたいと言う人におススメの場所ですね、ホントに。
住所|京都市上京区仁和寺街道七本松西入二番町199-1
電話|070-5266-9616
営業時間|12:00~22:00
定休日|不定休
駐車場|なし(2軒隣にコインパーキング有)
アクセス|本文参照
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