間口が広く、入りやすい「地蔵の湯」
観光客にも公式に開放されている「共同浴場」3つの内の1つが、この「地蔵の湯」(他は「白旗の湯」と「千代の湯」)。
最近、辺りをキレイにしたのか、建物の前には足湯があり、さらにその奥に“地蔵源泉”があり、名称の由来になったであろうお地蔵さまがその奥に鎮座しています。
辺り一帯がしっかりと整備されているので、場所的にも分かりやすいかとは思います。
入口は横幅がかなり広くて、入りやすそうな明るい雰囲気があります。
こうした所も、他の「共同浴場」とは一線を画している感じがして、入りやすい雰囲気を醸し出しています。
突き当りが男湯。その左奥に女湯で、一番手前の辺りに「地蔵の湯」と書かれている大きめの暖簾も掛かっていました。
公開生着替えと言う構造
早速、中に入ってみます。
すると、脱衣所が見えるのですが、他の「共同浴場」と大きく異なるのが、この脱衣所の環境。
全く仕切りがナイんです。
たった1枚の壁もないんです。
着替える場所のすぐ脇が浴槽と言う斬新な構造。
公開生着替えです。
一体、何の羞恥プレイなんだろう…と言いたくなるレベルです。
いや、別に男の公開生着替えなんて、見たくもありませんけれどもね。
こちらとしても、貧相な裸体を見せたいとも思えないんですが(見たいと言う人もいないでしょうし)。
予め知っていなければ、かなり戸惑いそうなスタイル。
なので、足元がやや濡れている可能性もあるので、入る時に、靴と一緒に靴下も脱いでおいた方が、無難かも知れませんね(逆に言うと、浴槽から上がる時は、いつも以上にしっかりと身体を拭いてから上がらないと、次の方が不便するコトになるので、要注意かと)。
まぁ、これだけオープンな感じだと、貴重品を持って行っていたとしても、丸見えなので安心だったりはしますけれどね。
因みに、靴は分かりにくいのですが、荷物棚の最下部に置く(だけの)場所があります。
ピリッとした白濁のお湯
さてお湯。
白く濁ったお湯でした。
熱さは…と言うと、ちょっと熱めなので、熱い温泉が苦手な人は、ちょっと厳しいかも(個人的には、熱いのですが、入っている内に慣れるかな…と言うぐらいの熱さ)。
浴槽が、どちらかと言うと横長のタイプなので、熱いと思った方は、お湯の流れている場所から遠い場所で入浴する方が良いのかも。
白濁のお湯が、ちょっとだけ滑らかな感じがしましたが、気のせいだったのだろうか…
それともやっぱり源泉がスグ脇にあるからなのかな。

因みに、眼病に効くとも言われていますが(外の源泉の裏側・お地蔵様の前に説明が書かれていましたので、入る前に読むのも良いかと)、酸は強い感じがするので、直接、お湯で目をゆすぐとかは避けた方が良いように思うし、肌が弱い人も気を付けた方が良いかも知れませんね。
結構、ピリピリとくるお湯です。
昔の湯治場の雰囲気が残る浴場
建物に入った時は、ちょっと抵抗があった脱衣所と浴槽の間がフルオープンな所。
でも、湯船に浸かっている間に、“昔の温泉や湯治場は、きっとこんな感じだったんだろうなぁ…”と、思える様になりました。
前に訪れた「白旗の湯」ですら、ココまでのフルオープンじゃないのに、「地蔵の湯」は「白旗の湯」よりも建物自体は新しいので、どうしてそう言う造りにしちゃったのだろう…どうして仕切り1つ造らなかったのだろう…なんて、最初は思ってしまいましたが、時間が過ぎるにつれて、そうした思いを抱かせてくれる、そんな「共同浴場」でした。
お湯の泉質、白濁とした色も含めて、味のある「共同浴場」の1つでした。
★★★「共同浴場」利用時の注意★★★
草津温泉には、現在、19カ所の「共同浴場」があります。
過去には観光客も利用が出来ましたが、「大声を出す」「備品を持って帰る」などの入浴マナーの悪さが目立ち、観光協会の公式WEBサイトに記載があるのは、「白旗の湯」「千代の湯」「地蔵の湯」の3ヶ所のみになってしまいました。
「共同浴場」自体、町で管理しているのではなく、地元の方々が管理しているモノなのですが、元々、草津温泉には、「もらい湯」と言う文化があり、マナーを守って「もらい湯」の精神を持って、地元の方々への最大限の配慮を忘れずに利用すれば、入浴自体は可能と言えるかと。
マナーとしては、以下の通りかと。
・浴場内での清掃/整理/整頓を心掛ける
・浴場内での飲酒/飲食などはしない
・自分のゴミは持ち帰る
・大声で話すなどは止める
・タオルは持参し、浴槽にはつけない
など、当たり前のコトに加えて、
・他に入浴客がいたら、挨拶をする
・湯の温度を下げたい時は、他の入浴客の許可を得て、次の方の為に下げ過ぎない/水を出しっぱなしにしない
・浴室から出る際は、脱衣所を濡らさないように体を軽く拭く
・開館時間は守る
・ほとんどの場所で駐車場がないので、車での利用は避ける
などは守って、地元の方に迷惑が掛からないように利用するように、心掛けましょう。
「地蔵の湯」
住所:群馬県吾妻郡草津町草津299
営業時間:08:00~22:00
アクセス:湯畑上部からバスターミナルの方に向かい、最初の十字路(角に本家ちちや本店)を左折して進み、急な下り坂を降りた所にある。
湯畑下部からは、ホテル「大東館」の脇を進み、最初のT字路を右折して進んでも辿り着けます。
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