イラクのモスルがISから解放!

イラクのモスル・解放!!

2014年6月に過激派組織であるISが制圧し、イラク領内での最大拠点として支配をつづけていたモスルがイラク政府側に陥落し、イラクのアバディ首相がモスルの解放を宣言しました。

IS打倒。

これを最優先の課題に据えていた国際社会の協調。
ISはイラクに限らず、世界各国から志願兵を集め、シリアと合わせて支配領域を広域化していたのだが、モスル制圧によって、IS掃討への攻撃を今一層、強めるコトになるのだろう。

モスルへは2016年12月から攻勢を開始していて、チグリス川の東部側は2017年1月に制圧していたので、半年以上、モスル奪還の戦いが続いていたコトになり、今月に入ってからは、逃げる市民に紛れての自爆テロを多発させISも最後の抗戦を見せていたが、ようやくの制圧と言う結果が出た。

ただISは組織的な攻勢は今後少なくなるだろうが、壊滅した訳ではなく、まだまだ予断を許さない状況にあるのには変わりがナイ。
まだシリア側の拠点であるラッカが残されており(シリアの反政府勢力が攻勢を強めていると言う情報もある)、ラッカを拠点に徹底抗戦の構えを見せて来るのは間違いがないだろう。

ただ、仮にラッカが陥落するコトになると、ISの活動としてはようやくの収束を見せるコトになるのも間違いがないだろう。

これからの戦いは、複雑化含みか?

モスルの陥落。

そして攻勢を強めるラッカ。

ただ、それは単に振出しに戻ったに過ぎない。

世界各地で見れば、イスラム過激派組織の拡大が続いているし、テロとの戦いもそのままである。

イラクに関して言えば、今後は、民族間・宗派間の対立と言う問題が再燃するのであろう。

近隣諸国が絶対に認めないであろうクルドの独立(特にトルコとシリア)。
シーア派体制のイラクの政府と、イランならびにアメリカやサウジアラビアとの関係がどうなって行くのかと言う話もある。

独裁者と言うタガが外れて、国が辛うじて1つになっていたのも、ISと言う共通の敵がいたからに過ぎない訳で、これからの展開は少し読めなくなって行くに違いがナイ。

またシリアに関してはさらに難しく、アサド政権・自由シリア軍・クルド人系・トルコ系…と対立軸が幾つもある訳で、ISと言う共通の敵が無くなると、それらの対立が再燃するのは間違いがナイ。

シリアに関して言えば、アメリカとロシアの協調も進んでいない訳で、これから対立軸がさらに複雑化して行くと言う危険性がある。

テロとの戦いに世界の対立軸が移行してからは、“国連”と言う存在が、相対的に低くなっているのは間違いがナイ。
トランプ率いるアメリカに、根本的な解決策を求めるのも難しい話の様に思える中、これから世界はどうこの地域に関与していくのだろう。

でも、間違いなく言えるコト。

結局の所、争いで一番、被害を被るのは、そこに住んでいる人々。

そこは机上の空論じゃない。

国連のチカラが相対的に低下している今、国際社会が協調して挑むコトが肝要な訳だけれども、日本政府にはアメリカ追随だけではなく、そこに住んでいる人々を守る立場をしっかりと見せて欲しいモノです。




 

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