アシアナ航空のファーストクラス、ほぼ廃止へ!?

航空機に搭乗する時は、決まってエコノミークラスのワタクシ。
一応、class-J位は乗ったコトがありますけれども、プレミアムエコノミーもビジネスクラスもご縁がないので、その上のファーストクラスって“何それ!?”状態ではありますが、いつかは乗って、ヨーロッパとか、アメリカとかに行ってみたいモノです。
でも、怖くて、幾ら掛かるのかすら知らなかったりするんですけれどもね。
いや、怖くて…と言うよりも、ご縁がなさ過ぎて…と言う方が正しいのかも知れませんが。

アシアナ、ファーストクラスをほぼ廃止!?

韓国の大手航空会社であり、スターアライアンスメンバーのアシアナ航空が、ほぼ全機で、ファーストクラスを廃止するコトが、社長から社員に送った動画メッセージで判明したとのニュースが。
公式発表にはなっていない社内発表ではありますが、アシアナ航空は、中東呼吸器症候群(MERS)の流行の影響もあって、業績が悪化しており、直近の6~8月は約1,500億ウォン(約149億円)の損害が出ているとされている中で、これが実行に移されると、経営の悪化に対して抜本的な改革に着手すると言うコトになりそうです。

具体的には、競合各社と比べると、現状、劣勢に立っているファーストクラスを、A380型機のみの運用にし、残りの機材では、ビジネスクラスとエコノミークラスの2クラス制度にすると言うモノ。
アシアナ航空はA380型機を4機、保有していますが、逆に言えば、アシアナ航空のファーストクラスは、この4機だけになると言うコトにもなります。

劣勢に立っている原因としては、やはり競合する大韓航空は全機でファーストクラスの運用があり、そもそも歴史も長く、韓国のフラッグキャリアであるのに対して、アシアナ航空は、現状でも、大型機でしかファーストクラスの設定がなく、そもそもブランド力と言う点では、大韓航空に勝てていない部分が大きいのだと思われます。
大韓航空は、ナッツ事件で、随分と評判を落とした気がしますが、アシアナ航空も広島空港での着陸失敗などの事故をおこしていますから、結局の所、ブランド力で追い上げる…と言う感じにはなっていないのかも知れませんね。
もっとも、その対抗する大韓航空の業績も、決して良好だとは言えない模様ですが…

アシアナ航空の現状は四面楚歌状態?

さて、そもそもアシアナ航空が置かれた状況と言うのが、あまり良くはない。

  • 韓国経済が冷え込み始めている
  • MERSの流行

と言う2つの社会的な情勢に加えて、

  • 国内外のLCCがシェアを拡大しつつある
  • 中国から韓国を経由せずにアメリカに向かう直行便が増加している
  • 欧州方面への乗り継ぎが便利な中東系航空会社が進出

と言う競合他社との情勢も影を落としている状況下にあります(勿論、これはライバルである大韓航空にも同じコトが言えますが…)。

大韓航空もアシアナ航空も、日本と中国からの乗客を、ソウル・仁川空港を経由して、第3国へ送り込む…と言うスタイルで、その路線網を広げて来た感じがあるので、中国とアメリカを結ぶ直行便の増加などは、死活問題なのでしょうが、地味に、羽田発着の国際線の増加と言うのも影響が小さくはないのでしょう。

羽田空港の再国際化と、その拡充は、これまで日本の地方都市から、ソウル・仁川を経由して他の国へ向かうしか海外に向かえなかった日本の地方都市に住んでいる人の流れを、国内線で羽田へと向かい、そこから国際線で海外へと向かうと言う流れも出来た訳です。
しかも、地方都市~ソウル・仁川は、毎日運航している場合が少ないので、スケジュール的にも毎日運航が多い羽田経由の方が、便利が良かったりしますし、慣れない海外でのトランジットよりも、少なくとも日本国内でのトランジットの方が、気は楽だったりしますからね。

プレミアム戦術ではなく、LCCと真っ向勝負!?

さて、この改革は、ファーストクラスのほぼ廃止以外にも、全席エコノミーの単一クラス機材を、現状の12機からさらに増やす方針も明らかにしています。

こうした方針は、日本のJALやANAの方針とは真逆を言っている感があって、面白い感じです。
日本の場合、そもそもLCCが自社子会社と言う点はありますが、LCC対策として、プレミアム感を打ち出して、その単価を維持する施策を取って来ていますが、アシアナ航空の今回の構想は、全くの逆を行く感じで、LCCと真っ向勝負と言う感じがしてしまいます。

ならLCCで良いんじゃない…とも思いますが、既にアシアナ航空は釜山をハブとしたエアプサンが子会社にありますが、仁川をベースにしたエアソウルを設立する構想もある模様。
こちらは当局への申請自体が遅れているみたいですが、既に、かなりの所までは構想が進んでいると言う感じの様です。

と言うか、LCCをそう国土が広くない韓国で、2社も子会社として保有する意味がどれだけあるんだろう…なんて、つい思ってしまいますが、これらの流れから見ると、長距離輸送よりも、短距離・中距離を強化する方向にあるのかな…と言う感じも。
そうなると、ますますLCCと競争が激しくなってしまう感じがしますが、その辺りは、どう言う戦略を立てて来るのでしょうね。

ひとまずは、公式な発表を待ちたい所ではありますが、そもそもA380型機だけにファーストクラスを残す意味も、どれだけあるのだろう…とは思ってしまいます。
4機だけの為にファーストクラスを残す経費が掛かる訳ですから。
逆に、A380型機だと、大きすぎて、逆に、残さざるを得ない感じがあるのかな…

[amazonjs asin=”4822279294″ locale=”JP” title=”「独り相撲」で転げ落ちた韓国”]



にほんブログ村 旅行ブログ 海外旅行へ
にほんブログ村

Sponsored Link



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください