セントレア、LCC向けターミナル着工!
ちょっと前の話ではあるのですが、セントレア(中部国際空港)が、2018年5月16日に、LCC向けの新しいターミナルビルの着工に取り掛かりました。
完成は、2019年度上半期中を予定しており、現行のターミナルから徒歩約4分(300メートル)の場所に、2階建てのチェックイン棟とコンコース棟をそれぞれ建設し、駐機場も合計で10ヶ所ばかり新設し、年間で国際線300万人、国内線150万人を取り扱える様になるとのコト。
セントレアでLCCと言えば、エアアジア・ジャパンが本拠地に据えて、就航初路線はセントレア~新千歳線で就航させましたが(詳しくは、就航3日目のエアアジア・ジャパンで新千歳へ!)、関東在住民なのに、去年は何故か2度も利用してしまったセントレアなので、ちょっと楽しみだったりします。
まずLCC向けターミナルが出来る場所。
この夏に出来る予定の複合施設である「FLIGHT OF DREAMS」とは、直結(50メートル・徒歩1分)。
2019年9月までの開業を予定している愛知県国際展示場とは、空中回廊で結ばれる予定(400メートル・動く歩道で徒歩5分)。
名鉄の駅が入るアクセスプラザからも550メートルで動く歩道利用で徒歩7分。
立体駐車場とも150メートル徒歩2分と言う場所に建設されます。
LCC向けのターミナルと言うと、やっぱりアクセスがあまり良くないのが特徴ですが(それでも日本のLCCターミナルは海外よりマシだけれど)、セントレアの場合、そこまで悪くはなさそうな感じで、率直に嬉しいですね。
セントレアに就航しているLCCって?
セントレア自体は、2017年度の旅客数が1,153万9,216人(前年度比5%増で6年連続増加)。
免税店や飲食などの営業売り上げも336億円(同13%増)。
国際線は556万人の利用で、前年度6%増で、特に外国人客は、過去最高の266万人と言う利用実績に。
ただ…
2005年の開港以来初めて国際線旅客数で韓国系LCCの就航が盛んな福岡空港に抜かれたコトに加え、他の主要空港の伸びは、セントレア以上の高い伸びを見せている中で、やや伸び悩んでいるとすら見られていて、6年連続の増加ではあるモノの、開港初年度の年間利用客数の1,200万人には到達せず…と言う状態だったりします。
LCCの取り込みへの対応が遅れたと言う見方があり、就航便数におけるLCCの割合は、成田が30.6%・関空が42.9%に対し、セントレアは13.1%に過ぎない。
現行でセントレアに就航しているLCCを見てみると…
国内線 | |
ジェットスター・ジャパン | 新千歳・福岡・鹿児島・那覇 |
エアアジア・ジャパン | 新千歳 |
国際線 | |
ジェットスター・ジャパン | 台北(桃園)・マニラ |
チェジュ航空 | ソウル(仁川) |
ティーウェイ航空 | ソウル(仁川)*1 |
エアプサン | 釜山*2 |
タイガーエア台湾 | 台北(桃園) |
春秋航空 | 上海(浦東)・寧波 |
香港エクスプレス航空 | 香港 |
*1:2018年5月31日就航予定
*2:2018年6月21日就航予定
と言う形。
一時期は、春秋航空が現状の上海・寧波(週3便)以外にも常州・ハルビン・合肥・フフホト・石家荘・銀川と就航させていたのですけれどもね。
と言うか、現状ぐらいであれば、まだ今のターミナルだけでどうにでもなる気がします。
やっぱり日系LCCがジェットスター・ジャパンとエアアジア・ジャパンの2社だけで、その内のエアアジア・ジャパンは新千歳線2往復だけですから、盛り上がりにも欠けている感じですし(エアアジア・ジャパンの新千歳線の様子はコチラから)。
ターミナルの建設は、スグに出来る訳じゃないので、将来を見越して…と言うコトなんでしょうが、国内線も国際線もターミナルが1つで使いやすかったのを崩すデメリットと天秤にかけて、打って出たと言う感じなのかも知れませんね。
新しいターミナル向けの特設サイトもオープンさせるなど、意欲は感じるのですが、どうせならば、アクセスプラザからの動線ではなく、現状の旅客ターミナルから行ける様にして欲しかったかなぁ…と言う気がしなくもない。
そうしたら、今のターミナルの物販や飲食店も利用出来る訳で、売上にも貢献するのに…
LCCを核に集客をしたいのは分かるのですが、長期的な展望で見ると、絶対、その方が良い様にも思うし、そもそも利用者目線に立つと、そちらの方が便利な気がするのですが…
ひとまず動き出したセントレアのLCCターミナル。
現状のターミナルの使い勝手は良いので、どんなターミナルになるのかは、楽しみな所。
そして、セントレアから飛べる都市が増えると良いのですが…
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