イスラム国 テロリストが国家をつくる時

往復の電車の中では、いつも爆睡。
本は購入しているのだけれども、なかなか読み進められていないのが現状だったりします。
冬になると、特に暖かい電車の中は、格好の睡眠スポットと化している感じがあり、余計に読書の時間が減っていく感じが…
読みたい本は、幾つもあって、そして、買ったのに読めていない本も、幾つもあって…
旅に出られれば、一気に読み進められる様な気がするのになぁ…

ISIL(ISIS)とは何か

ISIL(Islamic State of Iraq and Syria)もしくはISISがイラクとシリア両国にまたがって武力制圧をし、そして独自に解釈したシャリーア(イスラム法)の下に、支配を継続しているのは、周知の事実だが、湯川さんと後藤さんが拘束され、殺害予告が出されるまで、日本では、そこまで大きなニュースにはなっていなかった。

そのISIL(ISIS)によってジャーナリストの後藤さんが殺害された時、こんな記事をUPした。
自己責任と批判と、旅人。
あまりにも唐突な事件の様に日本にいると思われがちだけれども、実際は、そういう訳でもない。

トルコ領事館にいたトルコ人49人が拉致されても、拘束していた外国人を処刑しても、国連人権理事会などで人権侵害を非難する決議が出されても、日本では、詳しい話題がほとんど出て来ていなかった。

テロ組織が、独自の支配形態で領土を持つ。

アルカイダとはまた違った本質を持ちつつあるコトに、日本にいると、なかなか気が付けないでいた。

支配地域での合理的な、近代的な統治。
資本主義的な会計システムの導入。
経済的な基盤の樹立。

各国の支援による代理による混乱が続く中東の中で、次から次へと支配を強めていく中で、本書は生まれたのだと思う。

罪もない人を殺害すると言う卑劣な行為。
それは何があっても、許される訳ではない。

ただ彼らが何を目指しているのか。
何が今までのテロ組織と違うのか。
どう言う国家を目指しているのか。
そして、それが生まれて広がった背景は、何処にあるのか。

それが、分かりえる良書。

今までとは違う対立軸・世界

従来とは違う次元の外交政策が必要になって来た。
もはや、あと数年たてば、国連は何も機能しなくなるかも知れない(いや、現時点でも中東において国連のチカラは限りなく弱いけれども)。

アメリカでもなく、イギリスでもなく。
中国でもなく、ロシアでもなく。

そう言う時代。

領土があり、主権を主張し、正統性を語り、行政制度を構築している。

彼らが、テロ組織から国家に脱皮を図っている中、もう一波乱があるかも知れない。
でも、そうした状況の中で、我々はどう対峙して行くのか。

ロシアのクリミア併合が強行されて、既成事実になって行き始めているのに、どうしてISILは許されないのか。
どうしてイスラエルが存在していて、国際的な流れとしては認められているのに、どうしてISILは許されないのか。

“アラブの春”と“ISIL(ISIS)”の違いは、何処にあるのか。

その答えは、何処にあるのだろう…

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