映画の舞台としてよく出て来る、超長いエスカレーター
中環駅まで来たのは、ギネス級の超長いエスカレーターに乗りたかったから。
「ヒルサイド・エスカレーター」とも「ミッドレベル・エスカレーター」とも呼ばれているモノ。
高低差が135メートル。
全長800メートルにも及ぶエスカレーターなのですが、別に1本のエスカレーターが延々と続いている訳じゃないです。
なので、“超長い”だとか“ギネス級”だとか言う形容詞が正しいのかは、ビミョーな所ですけれど。
合計23基のエスカレーターが、これでもかと言うぐらいに連続しているのですが、そもそも法的にはエスカレーターと言うよりも交通機関と言う位置づけらしいです。
まぁ、確かにエスカレーター沿いの人からすれば、無くてはならない交通機関な訳ですが、何と言ってもココは、映画の舞台として出て来るコトがとても多く、香港映画が好きになった頃の作品である『恋する惑星 [DVD]』では、トニー・レオン演じる警官663号の家や「ミッドナイト・エクスプレス」は、このエスカレーター沿道にあった訳です。
まぁ、1994年公開の香港映画なので、もう遠い目をするぐらいに時間が過ぎた映画になっちゃいましたけれどもね。
でも、たまに今見ても、まだまだイケる作品だとも思うけれど。
スタイリッシュで、エネルギッシュで、クール。
そんな映画で、ボクが香港映画を好きになった初期に見ていた映画。
その他にもちょこちょこと香港を代表する様な映画に出て来るのが、この「ヒルサイド・エスカレーター」。
[amazonjs asin=”B00O8O4N1G” locale=”JP” title=”恋する惑星 DVD”]最初は、ハイソな街中エリア
中環から乗ると、思ったよりも最初の頃のエスカレーターは傾斜が緩め。
周りのお店も、ちょっとハイソな匂いがする店と、庶民的なお店とが入り乱れている感じ。
1つ、エスカレーターを降りて、また次のエスカレーターへと乗り継ぐ。
ただ乗っているだけなんだけれども、香港の街中の風景が見えると言うのは、面白いモノでした。
中間地点ぐらいは、ホントに外国人がうようよ。
ってか、昼間からエスカレーター脇の階段に座ってビールを飲んでいたり、テラス席でぼんやりワイン飲んでいたりする様なエリア。
東京だと六本木とか、そんなイメージに近いのかも。
エスカレーターの終点には、何がある?
エスカレーターを登って行くと、次第に、エスカレーター周りの歩道が狭くなってきて、ネオンも少なくなる。
エスカレーター自体の角度も、なだらかではなく、普通のエスカレーターの角度になって来る。
そして、終点へ。
「ヒルサイド・エスカレーター」の終点。
とは言っても、特に何かがある訳でもなかった。
単に、その先にエスカレーターが続かないだけ。
展望台がある訳でもなかったし、外国人観光客向けのちょっとしたカフェがある訳でもなく、ひっそりとした感じの場所。
でも、それが「ヒルサイド・エスカレーター」らしいな…と思ったりもした。
地元の人の移動手段。
そこに観光客が混ざっているだけ。
だから、終点まで行っても何かがある訳じゃなく、香港の日常生活があるだけ。
でも、地元の人と観光客が、ホントに色んな場所で交差する香港らしいな、とも思う。
確かに香港で観光客が行くエリアと言うのは、ごく限られた一部のエリアだけでしかない。
だけれども、そこにも地元の人の息遣いがあるのが、香港の魅力の様に思う。
例えば、京都とかに行っても、金閣寺や清水寺近辺では、地元の人の息遣いを感じるのは、なかなか難しいけれど、香港は、それが容易に感じられる様な街。
つまりは、地元の人と観光客の距離が近い街なんだと。
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