『ブエノスアイレス 雑貨と文化の旅手帖』
栗本 斉:著
毎日コミュニケーションズ:刊
「大人の色」がある街・ブエノスアイレス
ちょうど1年前の今頃は、南米のアルゼンチンにいた。
アルゼンチン。
ブエノスアイレス。
普段、あまり大きな町に長居するタイプじゃない。
正しく言えば、首都が好きなタイプじゃない。
勿論、好きな首都もある。
ボリビアのラパス(こちらは事実上の首都ではあるけれど)だったり、タイのバンコクだったり。
ブエノスアイレスは、好きな首都の1つ。
その理由は何だろう…と振り返ってみる。
物価は安くはナイ。
寧ろ、アルゼンチン自体、経済が上手く行っていないから、昨今は南米の中でも極めて高い方の国になっていて、パタゴニアなんて、もう行きたくても気軽に行けないぐらい(元々高いけれど)。
ブエノスアイレスなんて、誰かが“南米のパリ”なんて言っていたけれど(昔のガイドブックにそう書いてあった)、そんなに華やかな訳じゃなくて、寧ろ、古臭い感じすらある。
でも、ブエノスアイレスって、色がある。
それも、何処か「大人の色」がある街なのだ。
タンゴに代表されるようなリズミカルな哀愁。
サンテルモの蚤の市の様なアンティーク。
カフェ文化も残っている。
ボカの様なカラフルながらも港の街があったり…
それでいて、現代アートもリオには負けるかもしれないけれど、なかなか。
じんわり、じんわり。
歩く度に発見があって、隠されたモノがあって、エリアごとに色が違っていて。
街の中でここまで「大人の色」が漂っていて、それでいて色が異なると言う街も、世界を探してもそんなに多くない様に思う。
そう言ったモノがギュッと1冊に詰まったのが、この『ブエノスアイレス 雑貨と文化の旅手帖』。
普段、あまりこう言うガイドブック調の本は買わないんだけれども、手に取って眺めていると、何だか旅をしているかの様な気持ちになれる1冊。
大都市だけれど、歩きやすいブエノスアイレス
そもそも平坦なブエノスアイレスの街。
街並みも基本的には碁盤の目になっているし、市内中心部は地下鉄とバスが網羅しているから、街歩きもしやすい。
なので、つい歩き進んでしまう自分がいました。
日本から遠く離れすぎていて、決して、“気軽に行ける”場所じゃないかも知れない。
だからこそ、欲張って街を歩きたくなるんだけれども、街を歩いた分だけ、違う色が見えて来る様な、そんな街に見える。
他のアルゼンチンの街と比べると、大都市な分だけ、ちょっとクール。
だけれども、やっぱり根は南米。
そんなブエノスアイレスの旅の手引きとしても、面白い本(実際に持って行ったら、特に地図とかが掲載されている訳じゃないから、使い物になるかはビミョーだと思うけれど)。
ブエノスアイレス。
様々な色を持つ街だからこそ、何か好きになる色があるハズ。
そんな街をカラー写真をふんだんに使って紹介してくれる1冊です。
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