久しぶりに日曜日に仕事。
そう言えば、代休を取った金曜日も、何気に出社していたから、全然、代休になっていなくて(しかも、出社時間は遅かったのですが、帰りが終電だった(笑))…
気が付けば、北陸新幹線が金沢まで延伸開業してました。
開業日に合わせて、もう1本、書こうと思っていたのに…
なかなか上手く行かないなぁ…
航空業界に与える影響
北陸新幹線の長野~金沢間が延伸開業するコトで、与える影響は、幾つか書いて来ました。
何だかデメリットを2回も書いていて、メリットが少ない感じがしてしまいますが…
他にも上越新幹線が寂れそう…だとか、北越急行の経営に及ぼす影響であるとか、幾つも挙げられるコトが出来るのですが、最も影響が大きいのは、航空業界であるのは、間違いがないのではないか。
東京~金沢間は、年間290万人の移動がある区間と思われていますが、その内訳は、64対36で航空機の利用の方が多かったのですが、今回の延伸で、確実にそれが逆転すると見込まれています。
しかも、その比率がJR側の試算では、JRが8割・航空利用が2割との計算を予想していると言うのですから、大きな変革になりそうです。
さて、現状、首都圏と北陸を結んでいるのは、以下のルートになります。
- 羽田~小松:1日12往復 (JAL6往復/ANA6往復)
- 羽田~富山:1日6往復(ANA6往復)
- 羽田~能登:1日2往復(ANA2往復)
約1時間くらいで到着出来てしまう様な、短距離のフライトではあります。
能登空港は、今回の延伸で直接的な影響は少ないのかも知れませんが(そもそも輪島までの鉄道路線も廃線になっています)、小松空港と、富山空港は、影響が大きそうです。
まず小松空港は、その名前が示す通り、所在地が小松にあり、金沢からは離れているのが、そもそもの難点です。
1時間のフライトタイムですが、金沢が最終目的地だった場合、自宅~羽田・小松~金沢を考えると、相当なロスになってしまいます。
富山空港は、かつてはJALも羽田線を就航させていましたが、現在は撤退をしているので、そもそもANAしか運航がない路線(JALはグループでも富山空港の路線は持っておらず、拠点撤退をしています)。
市内へのアクセスは良いのですが、そもそも便数が6往復のみになってしまうのが、難点になりますし、金沢よりも手前に位置するので、その分、新幹線の乗車時間も短くなるので、所要時間でも苦境になりそうです。
対抗するJALとANAは…
勿論、JALもANAも何も対抗策を講じていない訳ではありません。
まず、使用機材の小型化が図られています。
座席数は少なくなってしまいますが、現状の便数を維持しようとしています。
また、予約の割引率を大きくしています。
新幹線の弱点は、素人目線で考えると、その値段にあります。
航空業界の様な弾力的な割引運賃と言うのが、そもそもほとんどナイ(回数券もしくはクレジットカードによる割引ぐらい)のに比べると、航空業界は、各種運賃体系やマイレージサービスがありますから、色々なキャンペーンを行いやすかったりします。
今回の割引率の拡大で、予約したタイミングなどでは、1万円を切る設定になっていますから、結構、お得感がある路線になった感じです。
現状、JALはマイルの山分けキャンペーンを行っていますし、ANAは富山線でリピートキャンペーンを行うなど、各種キャンペーンも打ち出して、対抗策と需要喚起を打ち出しています。
キャンペーンと言うのは、そもそも一過性のモノではありますが、割引率の拡大と言うのは、案外、勝負出来るのかも知れなくて、かつてのぞみが導入された頃の羽田~大阪は、新幹線のシェアは最大で85%近くにまでなっていたのですが、割引運賃が広く定着する様になると、航空機利用が30%にまで押し戻したコトがありましから(現状、ややJR側が盛り返している模様ではありますが)。
ただ、それでも苦境が予想されるのは、間違いがなさそうですが。
ただ逆に、関西地方~新潟などは、鉄道利用は皆無になるのでは…と言う気もしますが(現状も、そんなにシェアがあるとは思えませんが)。
新幹線が延伸開業したコトで、増えるパイが何処まであるのか(また、それが一時期のブームで終わってしまうかどうか)。
共存と言う所まで、航空業界が粘れるのか、それとも新幹線が圧倒するのか。
競合が生まれて、利用者に対してのサービスが向上するのは、間違いがない様な気がしますが、キャンペーンやお得な運賃を考えると、今後も注視して行きたい区間にはなりそうで、北陸新幹線の金沢延伸開業の思わぬ副産物になるのやも知れません…
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