旅と平和-安保関連法案大詰めで思う-

日本は変わった国だ。
それは間違いがない。
世界に出れば、それがよりリアルに伝わって来るとは思う。

でも、同時に、素晴らしい国だと思う。

何と言っても、戦後70年。平和であり続けた国なのだし。

旅と平和と

旅に必要なモノって何だろう…

荷物?
カメラ?
パスポート?
お金?

そして、自分の身体?

でも、前提条件は、その場所が“平和”であるコトなのは、間違いがない。
治安が悪い国や地域は、いっぱいある。
でも、紛争地帯や内戦に突入している国や地域なんて、到底、旅なんて出来ない。

平和であるコトが、旅の前提条件。
それは、間違いがない。

それが、“旅行産業は平和産業”と言われる所以なのだ。

戦争を望んでいる人はいない

 

今まで色々な国を訪れて来た方だと思う。

その中には、内戦の傷跡がまだまだ色濃く残る国もあった。

地雷があちらこちらに埋まったままだったカンボジア。
旧市街地には至る所に銃弾の傷跡が見られたクロアチアのドブロブニク。
コソボに至っては、まだ危険度が4で出ていた。
スリランカも、ジャフナなどの北部には立ち入るコトが出来なかった。

でも、何処の国に行っても、戦争を望んでいる人はいなかった。

それは事実。
それは、世界のどの国に行っても、共通して言えるコトだった。

今、国会では、安保法案の質疑が進んでいる。
自民党が先の選挙で大勝したコトから、こう言う流れになるのは、分かっていたコトで、今更…なんだとは思うけれど、ホントにこの法案が、今の流れのままで必要なのだろうか…と言う気持ちになる。

そして、この方法しかないのだろうか…とも。

この法案が通るコトで、ホントに平和な日本が実現されるのだろうか…と。

結果的には分からない。

そもそも、今のご時世、国と国との戦いと言うのは、もうホントに減って来ている。
紛争であったり、文化的な背景からの対立であったり、テロとの戦いであったり…と言うのが、今の“新しい形の戦争”なのに、この法案に、何処まで意味があるのだろう…と。

そもそも、戦争ってなんなんだろう…と。

何処から何処までが戦争なのだろう。
そして、それを誰が判断するのだろう…

もちろん、アメリカが日本のコトをホントに守ってくれるとも思えない。
でも、何一つ、自分達で判断が出来ない日本の国に(それだけの情報を持ち合わせていないと言う意味で)、どうやってこの法案を、運用するのだろう。

そして、この法案が、どれだけの抑止力になるのだろうか。
それとも、逆にこの法案が、どれだけのリスクになるのだろうか…

もちろん、アメリカが日本のコトをホントに守ってくれるとは思えない。
これからはさらに、その流れが強くなるとも思う。
でも、抑止力になるかどうかすら曖昧な法案を、憲法の解釈まで勝手に変えて通そうと言うのは、あまりに横暴で、あまりに不適切ではないのだろうか。

もっと議論を、もっと審議を!

そして、この法案が通ってしまって、運用がなされると、この先、どれだけ旅がしにくくなってしまうのだろう…と思ってしまう自分がいる。
ここだけ切り取ると、自分勝手な意見で、自分だけ良ければいいのか…と言う感じに聞こえるかとは思うけれど。

日本が、どちらかの味方になり、どちらか一方の敵になると言うコトは、旅先でのリスクが今よりも1段、高くなると言うコトは間違いがない。

日本にいれば、今回の法案が、抑止力になる可能性はあるだろう。
でも、もし海外を旅していれば、それが抑止力にならず、リスクにしかならないのではないだろうか…

そして、そこから身を守るのは、自分自身でしかない。
国が何かから守ってくれる訳ではないし、残念だけれども、日本の政府にその力はナイだろう。

旅人だから、声を挙げられるコトがある。
世界を見て来た、旅人だから、平和であるコトの大切さを知っている筈。
だからこそ、声をあげられるコトがある。

もう遅いのかも知れない。
でも、何も声をあげないままではいられない。

もっと議論を。
もっと審議を…と。
そして、リスクの明確化を。

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