北陸新幹線延伸で、羽田~小松線、5月は15%減少に!

2ヶ月平均で10%減だが…

北陸新幹線が敦賀まで延伸して、最も影響を受けると思われていた羽田~小松の空路。

実際に3月に延伸後の2024年5月の利用者数が各種報道で明らかになった。

具体的に5月の利用者数は、70,575人。
これは前年同月と比べると16.4%の減少。

4月は67,418人で前年同月4.1%減。

4・5月の2ヶ月間の平均では10.8%減の137,993人。

特に大きいのは、北陸新幹線の駅ができた小松・加賀市からの需要と、福井県からの利用だろう。

元旦に発生した能登地方の地震に対する北陸応援割で、一定の需要喚起があったと言えども、今後はそれらもなくなってしまう(4月の減少者数が目立たないのは、北陸応援割の効果が空路に波及していたと言えそう)のと、北陸陸新幹線の延伸が定着するコトで、より一層、需要が先細りして行きそうな雲行きで、現状の便数が維持されるかどうかの瀬戸際と言えそう。

 

特に減少対策は取られず…

これに対して、特に石川県では利用促進の新規予算は投じられていない。

今までビジネス利用・乗り継ぎ利用の促進などで予算は投じられているが、新たに北陸新幹線延伸に伴う利用減への対応と言う意味では、対策が立てられていない。

まぁ、さすがに新幹線と空路、共に…となると、難しいのは分かる。
自治体的にも元々、予算は限られているし、そこに地震があった訳ですしね。

さらに言えば、羽田~小松線は、利用者が減ったと言えども、まだJALもANAも就航しているし、さらに1日複数の便がある路線なだけに、予算を投じてまで支援する意味合いがないとも言える。

さらに北陸新幹線の金沢開業時は30%以上の利用減になったが、今回は、そこまでの影響が見られないと言うのも大きいのかも知れない。

そして何より、小松空港は軍民共用空港。
仮に羽田線がなくなったとしても、他の路線は残るし、空港自体の存亡の危機と言う話にならないのも、大きいのだろうなぁ…と。

1日10往復体制がいつまで維持できるか

金沢まで北陸新幹線が開業した際に、航空各社は機材の小型化を進めているから、これ以上の小型化はなかなか難しい感じがある。

そうなると、まず対策としては減便と言うコトになる。

現状の羽田~小松線は、JALが1日6往復、ANAが1日4往復。
JAL便の方が多く飛ばしている形になっているので、減便余地が大きいと言えそう。

朝晩の需要はビジネス需要もあるので、まだ減便はしないでしょうが、昼時間帯の減便は検討の余地がありそうだが、減便が始まると、やはり使い勝手が悪くなるのは事実なので、より新幹線に利用者が流れる要素にはなる。

どこまで2社合わせて1日10往復の今の体制が維持できるのか。

そこがカギになりそうだけれども、補助金をばらまくよりもまずは空港アクセスの改善からスタートするべきなのかな…と。

小松空港から金沢行はバス便も多めだけれど、福井便は1日4往復のみ。
さらに観光地である加賀温泉にダイレクトで行けるバスは少ないし、福井県内の芦原温泉に行くバスは皆無。

逆に新幹線は加賀温泉にも芦原温泉にも駅ができているので(但し、どちらも駅から温泉地までは遠いけれど)、観光需要となると小松が選ばれにくい状態ですしね。

まぁ、県を跨ぐ部分もあるので、どれだけ福井県と協調できるのか…と言う話でもありますが、そもそも福井県として小松空港への支援はやりにくいでしょう

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