ZIPAIR Tokyo、ホノルル線開設を申請へ!

大逆風の中、ホノルル線開設申請!

2020年5月14日に開設予定だった成田~バンコク(スワンナプーム)線が、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で延期している「ZIPAIR Tokyo」(以下、ZIPAIR)。

【コロナウイルス関連】JALの中長距離向け新LCC・ZIPAIR、就航延期に!

JALグループが新しくスタートさせる予定であった中長距離LCCの「ジップエア」(ZIPAIR Tokyo)ですが、本来、2020年5月14日から成田~バンコク(スワンナプーム)線に就航して参入予定でしたが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う航空需要の減退を受けて、当面、開設を断念するコトが発表になりました。 株式会社ZIPAIR …

中期的な国際線網を担うべくJALが立ち上げた中長距離向けのLCCですが、今年はバンコク線と7月1日に成田~ソウル(仁川)線の開設が既にアナウンスされている状態(詳しくは、コチラ)。

この両路線で経験値を積んだ上で、早ければ2021年にも太平洋路線に展開して行くと言う青写真を描いていた訳ですが、そもそもバンコク線の就航が見えない状態に。

ただそうした中で、2020年4月21日に、アメリカ運輸省に外国人国際航空運送事業を申請し、2020年10月25日からの冬ダイヤから成田~ホノルル線へ、ボーイング787-8型機で1日1往復の運航を目指す方針で、将来的には、アメリカ国内の他の都市にも、就航地を拡大する計画を示しています。

最初の路線となるバンコク線は、未だに開設の見込みが立っていないと言う状況。

さらに2番目の路線となる予定のソウル線は、現時点では、予定通りの7月開設予定ではあるが、ノービザ訪問が出来なくなっている状況で、コロナウイルスの影響が落ち着いても、すぐには需要が回復しなさそうな環境にある。

そうした中で、ホノルル線の開設に動いたと言うコト。

航空業界全体がかなりダメージを受けている状態の中で、特にLCCは貨物部門を持たないので、旅客流動が無くなってしまっている今、完全に逆風真っ只中なハズなので、今回の「ZIPAIR」の申請は、かなり驚きのニュースの様に思えます。

ホノルル線開設を急ぐ理由は?

当面、毎年2機ずつボーイング787-8型機を追加予定ですが、現時点では、まだ2機しか受領していない状態ですが、ホノルル線に向けて、追加受領があるのでしょうかね?当面、全てJALからのリース機材になる予定なので、そうなるとJALの機材繰りも変わって来るように思えますが…

また「ZIPAIR」が就航するとなれば、JALはその分、ホノルル線の減便に動くのだろうか…

など、不明瞭な部分も多い状態。

そもそもまだ路線が1つも開設されていない状態なので、一体、どのぐらいの運賃水準で出て来るのかすらも分からないですし(バンコク線ですら運賃の発表前でコロナウイルスの感染拡大が始まったので、結果、未公表のまま)。

そうした状態で、「ZIPAIR」がホノルルへの就航を急ぐのは、何故か。

JALとハワイアン航空との共同事業(JV)について、独占禁止法適用除外を認めなかったコトから、JALとハワイアン航空は、「ZIPAIR」も活用した利便性の向上をJVの効果として訴求して、2020年1月に再申請を出しているのが大きいのかな…と。

単なる素人目からの憶測かも知れませんけれどもね。

A380を就航させたANAに何としても対抗してJALの牙城を守っていく上でも、ハワイアン航空とのJVを実現させたいJALですが、「ZIPAIR」のホノルル就航が見えてこない限り、再申請しても独禁法適用除外は認められないでしょうから(そもそも「ZIPAIR」を活用しても認められるかは、分からない情勢ですが)。

ただそれが事実だとしたら、フルサービスキャリアの親会社の意向によって左右されてしまうLCCって、大成するだろうか…とも思いますけれどね。

 

この不運を乗り越えられるか…

「ZIPAIR」のホノルル線への就航は、誕生時からの既定路線であったのは、間違いない。

ホノルルやバンコクぐらいの距離感がなければ、「ZIPAIR」のインパクトもないですし、機内設備も生かせなくて、ソウル線ではその妙味は皆無で価格競争をするだけ…になりそうですから。

ただ…

やっぱりこのタイミング?と言う気はしてしまいます。

立ち上げたばかりと言う今の段階で、新型コロナウイルスの感染が拡大して、世界中から旅客需要が皆無になってしまったと言うのは、「ZIPAIR」としては不運ではありますが…

それでも、中長距離型の「LCC」は、未だにビジネスモデルが確立されていない段階なので、夢はありますし、期待して行きたい会社ではありますけれどもね。

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