パミール高原で迎える初めての朝
朝の寒さで目が覚める。
気が付けば(当たり前だけれども)、炭ストーブは消えていて、外気とほぼ同じ気温に。
夏と言うか、全然、冬レベルの寒さが薄着の身に応えます。
でも、外の景色が澄んだ風景で、何だか今日も1日、頑張るぞって気にさせてくれる朝。
こんな朝があるから、旅はやめられない。
ん?
頑張るぞって言っても、車に乗っているだけなんですけれどもね。
ばいばい、キルギス。ハロー、タジキスタン!!
さて今日は、宿を出てすぐに国境越え。
そこから更に標高を上げつつ峠を越えて、この辺りでは比較的大きなムルガブ(とは言っても人口4,000人くらいらしい)まで車を走らせる予定。オシュから多くの人は1日でこのムルガブまでたどり着く予定を組む人が多いので、やっぱり我々のプランはかなり余裕を持った予定。
案外、車で走るのかなぁ…なんて思ったら、ホントにすぐにキルギスの出国に。
ここは結構、スムーズ。
チャリダーさんやバイクで巡っている人がちらほらと。
彼らはポーランドの人なのですが、カッコ良すぎです。
そこからタジキスタンの入国までの距離がやたらと遠かった。
まぁ、歩く訳じゃなくて、車に乗っているだけなので、遠くても不便じゃないのですが、グングンと山を登って、そして降りていく感じ。
ココの坂道をチャリダーさん達は自力で進んでいく訳で、脱帽です。
ただでさえ酸素が薄いエリアなのに…
その上に急こう配の連続なんて、考えただけでも、無理!!と、軟弱トラベラー全開のの脳みそ。
いや…
無理すぎです。
タジキスタンの入国も、ドライバーに任せっぱなしでOKとすんなり模様。
この旅始まって3か国目のタジキスタンに、無事、入国!!
パッと見ると、ちょっと四国に見えなくもないタジキスタンの形。
まぁ、気のせいか?
標高の高さで頭がぼけーっとしてるだけか。
カスタム関係の用紙の記入がなかったのですが、車とバイクの人のみ必要みたい(念のため、ムルガブにあるカスタムにも行きましたが、必要ないと言われた…)。後々、出国の際にもめなければ良いのですが、国境の係員から“必要ない”と言われれば、もう話はそれまでになってしまうので、先に進むコトに。
タジキスタンの風景は一変
昨日までの緑の多い大地は一変して、山肌が露骨に出ている荒々しい大地。
高度的にも食物が育たない高さになって来ているのが、車窓からでも良く分る。
ゴロゴロと山から岩が落ち、保水効果のない山からは水がしだれ落ちになり、そして北側の山頂なんかには雪が残っている。
雪…
8月だって言うのに、全然、雪山なのだ。
まぁ、昨日は雹に降られたので、全然、違和感ないのですが。
ここはきっと夏と言う概念がナイと言うか、全くの別世界なのだろう。
しかも何だかその雪山まで登れそうなくらいの距離感。
確かに標高は富士山よりも高い場所を、ひたすら車で走っているんだけれども、今更ながらに、凄い場所に来たなぁ…と、しみじみと実感。
それにしても、天気が微妙。
途中でエメラルドグリーンの色をした湖とかにも立ち寄るのだけれども、もし快晴だったらどんな景色になっていたんだろう…とすら思うのだけれど、どんよりと分厚い雲が出ていて、太陽に照り返されたエメラルドグリーンの色は見えず。
まぁ、天気ばかりは誰にもどうにもならないコトだから、仕方がないんだけれども。
ムルガブまでは思っていた以上に距離があって、ムルガブの町が見えた時には、何だかホントに久しぶりに町らしい町を見たなぁ…とすら。
ムルガブ到着!!
ムルガブには宿が何軒かある模様だが、ホームステイに近い宿へ。
朝食なし夕食付で交渉して多少、値下げして貰う(あと連泊するから~とも)。
荷物を置いて、早速ムルガブの町の市場に。
ココはキルギスでは良く見るコンテナ市場。
オシュを出る時に、ほぼ途中の町では何かが買えると思わない方が良いと言われていたのだけれども、日々の生活に不便がナイくらいの大きさはあった。
まぁ、ミネラルウォーターとかは見なかったけれど、お茶だとかコーヒーだとかパンとかは手に入る。水も、旅人が集まる場所だから、探せばあるのかも。
ただやっぱり標高が高いから、果物は貴重品みたいだし、野菜もかなり小振りなモノに。
何かが豊富な訳じゃない。
でも、何かが大きく足りない訳じゃない。
質素(悪い意味じゃなくて)。
そんなムルガブなんだけれど、そのムルガブで泊まった宿、お風呂代が別料金でした。ムルガブは水道と言うよりも、井戸(ポンプ)から水を運んでいるからなのか、それともサウナみたいに薪を使って温めているからなのか…
ともかく結構暖かいお風呂に感涙。
それだけ体は冷えていたんだなぁ…と。
そして、それにしても電気が暗い…蝋燭の方が明るいのでは?と言うぐらいの明るさで、するコトもなく、早々に就寝(なので電気は時間指定でしたが来ていました)。
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