直方・田川がBRTを支持
赤字が続き、今後の在り方が検討されている福岡県の第3セクター「平成筑豊鉄道」について、沿線自治体の考えが出揃いました。
かなり自治体によって意見が分かれた感じで、現状、それぞれの自治体の意見は、こんな状態。
- 路線バスに再編…行橋市・小竹町・香春町・糸田町・赤村
- BRTに再編…直方市・田川市
- 上下分離で鉄道維持…福智町・みやこ町
「平成筑豊鉄道」は、第3セクター鉄道としては珍しく複数路線を抱えていて、伊田線・糸田線・田川線の3路線と、第2種の門司港レトロ観光線を運行中。
それぞれの路線の、沿線自治体の支持状況を、路線別に分けて見ると、こんな感じ。
- 伊田線
- 路線バス支持…小竹町
- BRT支持…直方市・田川市
- 鉄道維持…福智町
- 糸田線
- 路線バス支持…糸田町
- BRT支持…田川市
- 鉄道維持…福智町
- 田川線
- 路線バス支持…行橋市・香春町・赤村
- BRT支持…田川市
- 鉄道維持…みやこ町
何気に、それぞれの路線で、それぞれの案に分かれたと言う感じに。
福岡県が設置した法定協議会の試算では、沿線自治体の今後30年間の負担が、路線バス案だと110億円。
BRT案だと148億円。
鉄道維持で上下分離方式だと439億円。
人口流出が続く中で、今後、沿線自治体が巨額の財政負担に耐えられないと言うことで、路線バス案が最も支持を受けることに。
路線バス案の難点は、まずは運転士を確保できるのかと言うこと。
福岡県最大(と言うか日本最大)のバス事業者である西鉄バスですら、運転士不足で減便を開始している中で、3路線分のバスの運転士を集めるのは至難の業。
伊田線は、第3セクターとしてはかなり高頻度運転で、現状のダイヤの昼時間帯でも1時間に2本の運行ダイヤ。
仮にこれを維持するとなると、なかなかの人員が必要になる。
さらに朝夕ラッシュ時間帯に、運びきれるのか…と言う懸念はある。
ただ負担額が最小になるのと、臨機応変な路線設定がしやすいのはやはりメリット。
BRT案の方も同様になるが、今後の自動運転化を見据えると、まだプラスの要素はありそうだが、完全自動運転のハードルはまだまだ高いのも実情。
ただ直方市長は、負担とサービスのバランスが良いという評価。
鉄道維持は、輸送能力の大きさと定時性が強みだが、やはり財政負担がその他の2つの案に比べると格段に大きい。
さて…
どの案を最終的に選ぶのか…と言う感じ。
鉄道維持は、JRなし・福岡直通バスなしの自治体
そもそもJR線がメインの自治体も多い。
さらに福岡方面への特急バスがある自治体も、半分に及ぶ。
- 直方市|BRT支持…JR線あり・福岡・北九州方面へのバスあり
- 行橋市|路線バス支持…JR線あり・福岡・北九州方面へのバスあり
- 田川市|BRT支持…JR線あり・福岡方面へのバスあり
- 糸田町|路線バス支持…JR線なし・福岡方面へのバスあり(但しバス停隆二代自体は田川市)
- 香春町|路線バス支持…JR線あり(代表駅はJR)・福岡方面へのバスあり
- 小竹町|路線バス支持…JR線あり(代表駅はJR)・福岡方面へのバスなし
- みやこ町|鉄道維持支持…JR線・福岡方面へのバスなし
- 福智町|鉄道維持支持…JR線・福岡方面へのバスなし
- 赤村|路線バス支持…JR線・福岡方面へのバスなし
こうして見ると、くっきりと鉄道維持が「JR線なし・福岡方面へのバスなし」と言う結果。
赤村がバス支持を打ち出したのは、やはりその費用負担が耐えられないと言うことなのでしょう。
逆にあまり市内に恩恵がなさそうな直方市がバスではなくBRTを支持したのが意外なぐらいだが、3路線一括での議論になっているのも、どうなの?とは。
同じ「平成筑豊鉄道」沿線でも、それぞれの路線特性はある。
伊田線・糸田線と、田川線ではまた違うと思うし、直方~田川伊田間なら、それなりに需要は今でもあると思うのだが…
ただ…
最繁忙区間を含む路線だけを残したとしても、赤字は続くでしょうし、その先の展望が描けないのも事実なんですけれどもね。
公共交通機関の存廃。
それは鉄道だけでなく、バスを含め、今後、似たような話がどんどん出てくるのでしょう。
税金で支えるモノ。
それは事実だけれど、どこまで必要とされるのか。
そこまでが限度なのか。
それによって公共交通機関の形も変わるべきだとは。
ただその形が変わっても、公共交通機関を活かした街を造らない限り、同じことの繰り返しだとは思うけれど。







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