年間10億円の赤字が見込まれる中での決議
福岡県を走る第3セクター鉄道の「平成筑豊鉄道」が、鉄道を廃止し、代替交通として路線バスに転換することを発表しました。
これは赤字が積み上がっている中で、今後の在り様を検討する福岡県を始め、沿線9自治体で構成される「平成筑豊鉄道沿線地域公共交通協議会」で決議された方針。
まだ今後のスケジュールは未決定で、すぐに鉄道事業が廃止される訳ではなく、当面は、現行通り、鉄道での運行が続けられるが、準備が整った段階で、路線バスへと移行すると言うもの。
既に赤字が続いている「平成筑豊鉄道」だが、今後、鉄道をそのまま維持する場合には、年間10億円の赤字が見込まれるとし、協議会が開かれていて、鉄道維持(上下分離)・BRT転換・路線バス転換の中から、路線バスへの移管が決議された形。
福岡県としては棄権
事前に、各沿線自治体がどの案を支持するかは発表されていたので、結果は決議前には分かっていた感じもありますが、
- 鉄道維持…福智町・みやこ町
- BRT転換…直方市・田川市
- バス転換…行橋市・小竹町・香春町・糸田町・赤村
と言う結果に。
決議に賛成したのは、合計で27名。
このうち、鉄道上下分離は上記の2町のみ。
BRT転換を支持したのが、上記の2市と学識経験者として北九州市立大学の副学長に加え、公共交通事業者から1票(非公開)。
路線バス転換を支持したのが、上記の5市町村と九州産業大学の教授と、公共交通事業者から2票(非公開)。
12名が棄権を選択したので、議事を決するために必要な票数は8票だったので、決議と言う感じ。
と言うか、そもそも福岡県の関係者が揃って棄権って…
まぁ、沿線自治体の決定を重視すると言えば聞こえはいいけれど、地域の公共交通機関の維持が全国的に叫ばれている中で、この姿勢はどうなの…?と、ちょっと思ってしまう。
県だって、立派な関係機関な訳だし、一票を持っているのであれば、そこはどう言う方向だろうが棄権ではなく、望んでいる方向性を示すべきだと。
そして、「平成筑豊鉄道」は、3路線あるから路線長も長い。
バス運転手不足が叫ばれる中で、果たして運行ができるのか?と言う気はしてしまう。
でもそれは鉄道で残したとしても同様で、鉄道の方が資格を取得するまでに時間を要する訳ですしね。
全線一括での転換が妥当かどうか
車社会になっている訳だし、過疎化も進んでいる中で、全線を残すのは難しいとは思いますが、直方~田川伊田とかならば、残すのもアリな気はしていました。
ただ田川市はJRで小倉に向かえるし、博多に向かうならば、後藤寺線経由の方がイイ。
直方だと、あまり残す意味がないって話になるのでしょうね。
そうなると上下分離方式での存続を希望した福智町が肝心になるけれど、福智町は財政基盤が弱いので、支え続けるのは困難なのでしょう。
個人的には需要がまだあるのであれば、やはり鉄道の持つ力は魅力的だと思う。
でも、時代共に変化して行くのもやむを得ないかな…と言う気も。
だが沿線に高校もある。
なんなら第3セクター鉄道の沿線としては、珍しく、大学すらある。
人口は減少しているが、まだまだ途中の区間を除くと人口はいる方。
第3セクター鉄道としては、比較的、恵まれた環境にあると思うのだけれど、それでも廃止と言う選択肢になった。
それだけ旅客需要が低い。
旅客需要と路線の向きがあっていない。
そう言うことなのでしょう。
沿線自治体も細かく分かれたままで、意思決定もしにくいですし、そもそも元は貨物需要を支えるための路線。
なかなか困難でしょうね、残すと言う決定は。








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