現在地:日本
何故か出張に来ています。
そして、今の出張が終わった翌日からも出張。
旅から帰って来たばかりなのに、まだ旅気分(笑)。
高すぎでしょ、メルズーガーの砂山
“ひょえ~っ!!!!”
思わず声を出してしまったけれども、それ程に高さのある砂の山。
これだけの高さになるのに、一体、どれだけの歳月が掛かるのだろう。
ってか、“標高、どれだけよ…”とつぶやきたくなる高さ。
でも、これを登らないと、日没が見えない。
どうしてテントの宿営地を山の東側に作ってしまったのだろう。せめて西側に作ってくれれば、別に頂上まで行かなくても夕暮れが見えるのに…
ココを宿営場所に決めた人を、つい恨みたくもなる。
でも、そうは言ってもこの砂山に登らないと夕暮れは見れないのだから、早速、1歩1歩登ってみる。
1歩踏み出す毎に、柔らかな砂の山に足がめり込んでいく。
それでも最初はまだ良かった。
元気もあったし、勢いもあった。
が…
徐々に吐く息が荒くなる。
日頃の運動不足が、ここに来て一気に噴き出る。
いや、単に加齢か?
まだまだ若いけんちゃんは、いとも簡単に追い抜いて、山を登って行く。
途中でもう、頂上まで行けなくてもいいや。
途中からでも案外高さあるし…なんて思ってしまう自分がいますが、それでも若いけんちゃんが登っていくのを見ると、“まだまだ若い人には負けてられない”と言う気持ちが沸々と。
もうこの考えがおっさんだってーのに。
こんな所で、負けん気出さんでもえーのに…
頂上からのダイナミックな眺め
それでも自分のペースで何とか頂上に倒れこむ様に登り切る。
最後の尾根伝いが、やたらと砂が柔らかくて、きつかったけれど、それでも何とか日没までに間に合った。
メルズーガーの町が太陽の方に見え、その逆にはアルジェリアとの国境が見える。
眼下に我々が本来乗っているであろうキャメル一行が見える。
本来ならば、あの一行の中に自分たちがいた筈。
ってか、それならば全然、日没に間に合わない。
宿泊地であるテントにすら、日没までには間に合わない。
それでいいのか?とすら思ってしまうけれど。
ってか、フツー、この砂の山の上でサンセットが見れる様にツアーの工程を組むべきなんじゃない?と。
たまたまラクダの数が足りなくて、四駆に乗ったから間に合ったけれど。
それにしても、ダイナミック。
サハラ砂漠は別に初めてじゃない。
ってか、つい10日くらい前にも、モーリタニアで見ていた。
でも、こんなダイナミックさは初めてだと思う。
シンゲッティもそれよりも昔に訪れたサハラも、ダイナミックと言うよりもパノラマの世界だったように思える。砂漠の持つ広大さと言う感じで。
でも、メルズーガーの砂漠は、パノラマと言うよりも、高さで魅了してくれる。
それが今、太陽の沈み込みと共に、眼下に広がる。
コトバに出来ない自然のチカラがココにある。
コトバにするのがバカらしい。
自分がただ無になる感じ。
ただ無になって、ただ日が沈み切るのを待つ。
その時間は、まるで時間の流れが止まったか様にスローモーションに感じられる。
でも着実に少しずつ、少しずつ太陽は地平線に向かっていく…
ただそれだけ。
でも、ココに来れて、良かった。
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