2025年度は、約9,173万円の赤字
徳島県南部を走る第3セクター鉄道の「阿佐海岸鉄道」の2025年度決算が発表になった。
これによると、運輸収入は、前年度比で約14%減となる約1,601万円。
一方で支出は販売費・管理費などで前年度比約3%増の約1億1,700万円。
これにより事業全体の損益は、経常損失で約9,173万円。
開業以来、34年連続の赤字決算に。
「阿佐海岸鉄道」は、線路と道路を走るDMVを運行している第3セクターだが、経営的には、かなり厳しい状態が続く。
2025年度はDMVの故障などによる減便・運休も相次ぎ、乗車人数は23,222人。
前年度から2,289人の減少になっており、現在も保有する3台のDMV全てで不具合や点検が重なっており、走行できる車両がなくなり、2026年5月28日から運休が続く状態で、さらに今年度の決算は悪化しそうな雲行きである。
収入が少なすぎ、赤字が大きすぎる阿佐海岸鉄道
抜本的な対策として、DMVが導入された感じではあるが、そもそも路線長も短く、そのために年間の収入もごく僅か。
その割に、固定費が大きく、支出は少なくない。
運輸収入だけだと、年間約1,601万円。
なのに赤字額は、約1億1,700万円。
もうこれで事業として成り立っているのが不思議なレベルである。
毎年、収入の10倍の赤字が出ている訳だから。
しかも一過性の赤字ではなく、DMV転換後だけで見ると、
・2021年度…▲8,139万円
・2022年度…▲8,667万円
・2023年度…▲9,694万円
・2024年度…▲8,813万円
と、赤字額は毎年8,000万円~9,000万円と言う状態が続く。
これまで徳島県・高知県を始めとする沿線で鉄道経営安定基金を積み上げ、赤字を補填してきたが、既に、3回、行われているが、残高は今年度で約1億233万円。
つまりは約1年分程度しかない状態。
更なる公的資金の投入があるのかどうか。
ない場合は、一気に次の動きが出てきそうな感じである。
DMVの特性を活かしきれていない感
そもそも人口がいない。
さらに県境部。
何かしらの手を打たなければ、利用は増えない路線だし、沿線外の住民に利用して貰わなければ厳しい路線。
そこでDMVなのだろうが、そろそろ導入効果もなくなるタイミングな訳ですが…
それにしてもやはり赤字額が大きい。
さらに運行路線が、基本的には阿波海南文化村~阿波海南駅~甲浦駅~道の駅宍喰温泉だが、阿波海南文化村はまだ分かる。
甲浦駅~道の駅東洋町も、利用が多いとは思わないが、位置的にも、道の駅が交通の接点になっているので、まだ分かる。
が、なぜ宍喰温泉に戻る?と言う感じ。
まぁ、道の駅東洋町までだったら、バスの運転区間が短すぎて、多額の費用を投じてDMVにする必要性もなかったでしょうから、わざわざ道の駅宍喰温泉まで路線を伸ばしたと言う感じがしてしまう。
土日は室戸岬まで1日1往復の運転があるが、やはりこの需要が強くならない限り、DMVにした意味は皆無。
ただここも高知東部交通のバス路線があるので、別にDMVが需要を作ったか?と言われたら、そうでもなく、今まで通り鉄道~バス乗継で充分だったとも。
路線と沿線の特性。
そこにDMVの特性があっていない。
そんな感じ。
それならば、より安定的な運行ができる鉄道で良かったのでは?とも。
車両の耐久度的に考えても、鉄道の方が高いだろうし。
ただ実際は、既にDMV路線。
元々、赤字は想定している路線だろうが、なんとかもう少し赤字額を抑えるような路線展開が欲しいところだな…と、改めて。
ただ路線長も短すぎるし、県境だし、名案が全く思い浮かばないけれど。
そうなると、DMVを売るしかない。
それなのに、3台全車が点検などで運休中…となれば、もう話にならない感じ。
やはりDMVは整備が難しいんだろうなぁ…







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