約29億円強の債務超過の中で株主総会
新潟空港を拠点にしている新興の地域航空会社「トキエア」。
完全非公開で株主総会が開かれ、和田共同代表の取締役の再任が、賛成42%で否決されると言う事態になった。
和田共同代表は、2025年6月の就任なので、在任は僅か1年と言うことに。
「トキエア」については、2025年度決算で29億4,684万円の債務超過に陥っていることが判明している(但し、債務超過は前年度からで、2年連続と言うことになる)。
具体的に判明している数値としては、こんな感じ。
| 売上高 | 11億7,990万円 |
| 営業損益 | ▲25億5,199万円 |
| 純損益 | ▲24億2,290万円 |
| 債務超過額 | ▲29億4,684万円 |
| 平均搭乗率 | 59.72% |
| 旅客数 | 9万9,628人 |
売上高は前年度比で32.3%の増。
但し、人件費の上昇や規模拡大に伴う費用が嵩み、赤字額は前年度とほぼ変わらずで、債務超過額が前年度の6億2,294万円から29億4,684万円に拡大した形。
こうした中で、和田共同代表が経営する会社の「LAND」が「トキエア」の株式を取得。
1/3弱の株式を持つ筆頭株主に躍り出ており、「LAND」に出資している堀江貴文氏(ホリエモン)を取締役に迎え、ガラリと体制を変えた1年だった(但し、堀江氏の就任は2025年10月)。
財務面での改善が見られなかったのがポイントか?
基本的には和田氏が財務を見ていたと言う話だが、筆頭株主で就任から僅か1年にも関わらず、再任決議で賛成が42%と言うのは、異例なことのように思える。
航空産業は、装置産業であり初期投資が大きい産業な訳で、そもそも途中から入って、1年で何がどうできる?と言う話。
ただやはり給与遅配があったことは小さくないのでしょう。
しかも1回だけでなく、複数回あったと言うのだから、完全に自転車操業になっていると言うこと。
その改善を和田氏に期待したのでしょうが、新たなスポンサーが見つかった訳でもなかったので、再任否決と言う感じなのかな…と。
では、堀江氏は?と言う感じにもなるが、そもそもどこまで経営にタッチしているのかは不明。
ただ宇宙開発については、事業として進めているし、個人としては、航空無線通信士の資格も持っているし、自家用操縦士の訓練もされていて、実は、空については造詣が深い訳だが、「トキエア」として期待されているのは、客寄せと言う部分になるのだと思う。
今回の株主総会でも再任が可決された訳で、この先、さらに経営にタッチして欲しい感じはするが…
そもそも「トキエア」。
保有機材は3機あるのに(全てリース機材)、その割に稼働率が悪い。
繁忙期である7月のスケジュールを見ると、
- 新潟~丘珠線…1日1往復(最繁忙期は+週3往復)
- 新潟~中部線…1日1往復(最繁忙期は+週3往復)
- 新潟~神戸線…週8往復(月・金・土・日曜日に1日2往復)
- 中部~丘珠線…週4往復(月・金・土・日曜運航)
まぁ、新潟空港発着だと、便数を増やすだけの需要は強くないのでしょうが、やはり3機保有している割に、稼働が少ないように思えてしまう。
これが9月からは、
- 新潟~丘珠線…週8往復(月・金・土・日曜日に1日2往復)
- 新潟~中部線…週8往復(月・金・土・日曜日に1日2往復)
- 新潟~神戸線…週8往復(月・金・土・日曜日に1日2往復)
と毎日運航でもなくなる。
従業員の休みを考えて、少人数でも回せる体制にするのが狙いでしょうが、3機がそれぞれ1日2往復と言う感じなので、やはり稼働は低い。
そもそもこれで満席だったとして黒字になるのか?と言うのが疑問である。
債務超過が問題なのではなく、展望が見えないのが問題
そもそも航空業界なんて、初期投資が大きい産業なだけに、初期の赤字は想定内だろうし、債務超過ももちろん、想定されるべき話。
なので、そこで一喜一憂する話でもない。
ただ機材数を増やして固定費を下げながら、路線網を増やして行き、規模を拡大して行くと言う感じでもないし、その資金もない。
「フジドリームエアラインズ」は、全面的に鈴与の支援があったし、「JAL」とのコードシェアもある。
さらに需要の高い小牧発着を獲得している訳で、そうした支援もない「トキエア」に次の一手があるのか?と言うところは疑問符でしかない。
日本の場合、羽田一極集中になっていて、地方間のフライトはやはり数が少ないので、何とか生き残って欲しいけれど、その案が見えてこないのが、残念なところ。
債務超過が問題ではなく、佐渡以外のビジョンが見えないのが問題。
はたして妙案が出てくるのかどうか…







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