AirJapan、2026年3月末を以て運航休止を発表!

1年半でマルチブランド戦略は崩壊

「ANA」グループの第3のブランドである「AirJapan」が、2026年3月末を以て運航を休止するコトが発表になりました。

運航を開始してから約1年半での幕引きとなりそう。

「AirJapan」の事業は、元々、「エアージャパン」が運営しており、会社自体は存続し、今後も「ANA」ブランドの国際線事業に従事する形で、ブランド休止に伴う人員整理も特になしとのコト。

売上高自体は伸びている中で、これから…と言う感じもしますが、

  • ロシア上空通過回避の長期化
    • 機材・乗員、乗務員の必要数の高止まり
  • 機材受領の遅れ
  • エンジン部品の供給不足

これらに伴い、稼働できる機材数に制約が生じており、今後も長距離国際線の高収益傾向が続く見通しであるコトから、「AirJapan」ブランドを休止させて、機材や人材などのリソースを「ANA」ブランドに集約させると言う形に。

ZIPAIRが伸びる中で…

JALグループの「ZIPAIR」に触発された形で動き出した「AirJapan」。

現状、ボーイング787を改修した3機で、成田~ソウル・バンコク・シンガポールの3路線を運航中。

「ANA」よりも安く、手頃感のある運賃設定になっていましたが、「ANA」グループにはLCCの「ピーチ」もあり、今後、差別化が課題になっている感じも。

さらに「ZIPAIR」は、うまく乗り継ぎ需要も狙い始めていますが、アジア路線のみの展開で、確実に後れを取っている感じだったので、なかなか今後の展望が開けない感じだったのかな…とも。

逆に「ZIPAIR」はグループ内でLCCの国際線網が立ち遅れている状態でもあるので、うまく需要を拾った感じはしますが。

利幅がより望める方に集約するのは、仕方がないが…

1年半での休止は、やや早い決断のようにも思いますが、それだけ機材繰りが窮していると言うコトでもあるのでしょう。

それならば、より利幅が望める「ANA」ブランドへの統合と言うのは、理にかなっている感じもしますが、逆にこれで中・長距離路線はますます「ZIPAIR」が強くなるコトに。

「ピーチ」もギリギリ中距離と言える路線へ就航できる機材は持っていますが、その機材は多くはなく、今後、「ZIPAIR」が保有機材数を増やすコトを決定済みなので、太刀打ちするのは、なかなか難しそうな感じ。

しかも「ZIPAIR」は既に北米大陸路線も持っていますから、乗り継いでの需要も拾えるのに対して、「ピーチ」はアジア路線しか運航できないので、この差は埋まらない感じも。

まぁ、グループとしての売り上げ・利益を優先すると言うだけの話ではありますが、ちょっと迷走したかな…と言う印象は、ぬぐえないですかね、「ANA」が。

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