民間人に犠牲が…
5月末から続くタイ・カンボジアとの衝突。
2025年7月24日の夜、国境付近でタイ軍による砲撃・空爆があったコトをカンボジア政府が発表し、無差別攻撃であると“最も強い非難”を表明しました。
カンボジア当局者の情報としては、タイからの攻撃によって、民間人1人がなくなったほか、5人が負傷したとのコトで、犠牲になられた方のご冥福を祈りたい。
また、世界遺産のヒンズー教寺院遺跡の「プレアビヒア」も被害を受けたとのコト。
プレアビヒアに関しては、現状、どの程度の被害になっているのかの具体的な情報はさほど明らかになっていないが、遺跡の敷地内で地面の一部に穴が開いたほか、遺跡の構造物の一部が欠損し、破片が地面に落ちたとの情報が出ている。
ただし、タイ側の発表によれば、「民間人の地域を重火器で攻撃した」と非難しており、両国とも相手国側が先に攻撃したコトを主張している。
外交関係も格下げで大使召還
5月の衝突以後、カンボジアはタイからの石油・ガスと言った輸入を禁止。
タイ側は国境での移動をほぼ制限。
今月に入って、タイ軍の兵士が地雷で負傷するなど、対立が収まる気配を見せない。
さらにタイ側はカンボジアの特殊詐欺組織の捜査に乗り出し、フン・セン前首相の側近ともされる家事の経営者の逮捕状を取るなども。
タイは、ペートンタン首相が、フン・セン氏との非公式な通話で、カンボジア側に有効的な発言をしていた音声が流出し、職務停止命令が憲法裁判所から出され、カンボジアに対して強い態度に出ざるを得ない状態だと言われている。
逆に、カンボジアも、長らく続いたフン・セン首相体制が終わり、息子のフン・フマット氏が首相に就任したが、まだ政治基盤は弱く、国境問題を譲れる状況にはない。
そうした中で、7月23日にはタイが外交関係の格下げを実施。
駐カンボジア・タイ大使の召還ならびに駐タイ・カンボジア大使の国外退去を決定。
これによって、例外的に認められてきた人道的な理由に基づくタイ・カンボジア間の陸路での往来も禁止されるコトに。
チキンレースの体になってきているが…
まさに泥沼化しつつあるように思える状態に。
ここまで来てしまうと、もう2国間ではどうしようもなさそうな雲行き。
ASEANで仲介ができればイイのだが、うまく行かない場合は、やはり頼みは中国と言うコトになるのかな…と。
ただ正直、軍事的なコトになれば、タイの圧勝になるのは間違いがないと思う。
装備も違えば、人数も違う。
特に空軍の力は圧倒的(と言うか、カンボジアはほぼ空軍が機能しない)。
幾らカンボジアに内戦時代を生き延びた人々がまだ多くいると言っても、その差は歴然としている。
どちらもチキンレースのような感じになっているけれど、解決の糸口はどこにあるのやら…
タイもカンボジアも、観光産業が占める割合は小さくないだけに、その余波がいろいろと出てきそうな気はするけれど…







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